中古車購入ガイド
更新日:2022.04.21 / 掲載日:2022.04.21
マツダ CX-5(2代目)の改良遍歴とねらい目グレード

2012年に登場した新世代SUVがCX-5。ガソリンのほか、クリーンディーゼルを設定したことが話題となり、その前衛的なデザインとともに大人気モデルとなった。2017年にはフルモデルチェンジを受けて2代目が登場。クリーンディーゼルの戦略を引き継ぎながら高級化路線を推し進め、上品な内外装も話題となった。今回は、2代目CX-5の改良遍歴とグレード別の中古車相場をチェックしよう。
マツダ CX-5(2代目/KF)ってどんなクルマ?


2017年2月、CX-5がフルモデルチェンジを受けた。エクステリアは「魂動」デザインを踏襲しつつ、横長ヘッドランプなどで品のあるスタイルに進化。左右トレッドは先代から約10mm拡大され、安定感を強調。インテリアは水平基調となり、広がり感のある空間を実現している。そのほか厚みのあるシート座面、縫製の質感にもこだわり、プレミアム感が高められた。ラゲッジルームは、定員乗車時にもゴルフバック4つ、72型のスーツケース3つを積み込める505Lの容量を確保する。
デビュー当初のパワートレインは、2.0L 直4、2.5L 直4、2.2L 直4ディーゼルターボの3タイプ(トランスミッションは全車6速AT)。ディーゼルエンジンは、ノック音を低減するナチュラルサウンドスムーザーなどを採用することで、静粛性を高めたのがトピックだ。また、ステアリング剛性の強化、ボディ剛性の向上など、初代と比べて走りの面も大きく進化している。そのほか、フロントガラスに情報を表示するアクティブドライビングディスプレイ、7インチWVGAセンターディスプレイをダッシュボード上に配置。安全面では、マツダレーダークルーズコントロール(MRCC)の追従可能な速度域の下限を0kmに拡大され、さらにアドバンストSCBSに交通標識認識システムを採用するなど、予防安全性能も高められた。
改良遍歴は?
2017年8月、全グレードに先進ライトと車線逸脱警報システムを標準装備。これらと既存の安全装備により、全車サポカーSワイドに対応した。また、ブラインドスポットモニタリング、リアクロストラフィックアラートなど、危険認知と安全運転をサポートする技術も標準装備となった。
2018年2月、一部改良が行われた。2.0Lおよび2.5Lガソリンエンジンは、エッジカットピストン、低抵抗ピストンなどの新技術を導入。さらに2.5Lエンジンは、気筒休止技術をマツダとして初めて採用した。ディーゼルエンジンは、急速多段燃焼などの技術を採用することで、燃費と走行性能を向上。最高出力、トルクともに高められた。また、室内の質感向上、マツダコネクトの機能進化など多くの面で改良が行われた。
2018年10月の改良では、230馬力の2.5L 直4ターボエンジン「スカイアクティブG 2.5T」搭載車を追加。あわせて2.2L直4ディーゼルターボに6速MTが設定された。また、安定感のある走りを実現するGベクタリングコントロールプラス(GVCプラス)を全車標準採用したこともトピックである。安全面では、アドバンストSCBSに夜間歩行者検知機能を追加。そのほか、17インチホイールの塗装もダークシルバーからグレーメタリックに変更されている。
2019年12月の改良では、4WD車にオフロードトラクションアシストを採用。これにより、悪路からのスムーズな脱出をサポートする。同時に、前後アンダーガーニッシュ、ルーフレールなどがセットになったアクセサリーパッケージ「タフスポーツスタイル」も設定された。
2020年12月の改良では、6速AT搭載車のアクセルレスポンスの向上、2.2L 直4ディーゼルターボの出力向上など、パワートレインの一部をアップデート。インテリアは、センターディスプレイのサイズが10.25インチに拡大された。
2021年11月、マイナーチェンジが行われた。エクステリアは、ヘッドランプ形状をはじめとする前後デザインを一新し、ワイド感を強調したスタイルとなった。また車体フレームに減衰構造を採用したほか、車体とシートフレームの取り付け剛性の向上、スプリング&ダンパー特性の見直しなどにより走りも進化。さらに、オフロード走行モードを備えた「マツダインテリジェントドライブセレクト」が導入された。
マツダ CX-5(2代目/KF)グレードと相場

2代目CX-5の主力グレードは、「20S」、「25S」、「25T」、「XD」で構成されている。一部のグレードを除き、19インチホイールの装着および快適装備を充実させた「プロアクティブ」、レザーシートを採用した「Lパッケージ」が設定される。ここではパワートレイン別の中古車平均価格を見ていきたい(25Tは物件が極めて少ないため割愛)。
エントリーモデル「20S」
2.0L 直4ガソリンエンジンを搭載するエントリーモデル「20S」。装備が充実した「プロアクティブ」は選べるが、「Lパッケージ」は選択不可。物件数はXD系に続いて多いが、それでも全体の15%程度に留まる。中古車平均価格は225万円となっており、100万円台後半の予算から購入可能。なお、物件の大半が「プロアクティブ」である。
ゆとりのある走りが魅力の「25S」
ガソリンエンジンの上級モデルが「25S」。2018年以降はガソリンの最上級モデル「25T」が登場したが、こちらは物件があまり流通していない。それゆえ、ガソリン車にこだわるなら「25S」が選択肢となるだろう。「プロアクティブ」、「Lパッケージ」ともに設定され、中古車平均価格は237万円。物件の大半は「Lパッケージ」となっている。「20S」よりも物件が少ないのが難点だが、こちらも100万円台後半の予算からねらえる。
クリーンディーゼル車「XD」
CX-5の主力モデルとなるのが「XD」。「プロアクティブ」、「Lパッケージ」ともに選択可能で、中古車物件の大半はXD系グレードとなる。6速MTが選べるのも注目のポイント。低燃費かつトルクフルな走りを重視するならXD系がオススメだ。中古車平均価格は253万円と、ガソリン車に比べて20万円~30万円ほど高め。物件数が多いため、200万円未満の物件も探しやすい。
※上の記述は、2022年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。中古車平均価格は2022年4月時点のデータ。
まとめ

人気モデルゆえ、発売以降なかなか値落ちしないモデルの代表格だったCX-5。現在も目立った相場下落は見られないが、経年に見合った価格の物件が増えているのは間違いない。以前は最低価格が200万円超えだったが、ここ最近は100万円台後半の物件も目立つ。物件豊富で買いやすいのはXD系で、装備にこだわるなら「XDプロアクティブ」、高級感のある内装を好むなら「XD Lパッケージ」がよいだろう。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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