新車試乗レポート
更新日:2021.01.29 / 掲載日:2021.01.29
RENAULT 新型ルーテシア試乗

新型ノートに採用された新しいプラットフォームの基礎を共有する、新型ルーテシアをご紹介。「ガソリンエンジンのみ+AT」の小気味よさを楽しむには、こちらの選択肢もアリだろう。
軽快さの中に高い剛性感があり 安心して運転を楽しめる
本国フランスでは国民の相棒であり、日本ではオシャレで走りのいいフレンチコンパクトとして愛され、1990年のデビューから30年。世界で最も多く販売されたフランス車の称号を持つルノー・ルーテシアが、ついに5代目となった。遠くから見ると全体の雰囲気は先代とそれほど変わらないように思えたが、近づくにつれ、よりエレガントに個性が強くなったフロントグリルや、Cシェイプと呼ばれるライトシグネチャーで先進性をまとったヘッドライトなど、車格がアップしたような存在感。プレスラインやクロームで直線を取り入れることで、力強さや精緻感をプラスしている。先代のイメージを継承しつつ、新たなモチーフを生かしたデザインで、ボディパーツは1つとして先代と同じものはないという。 運転席に座ると、ドライバーに向けて操作系が配置されたコクピットは、とてもモダン。シートは長めの座面と立体的なクッションで、包み込まれるような座り心地だ。走り出せば、1.3L直噴ターボは出足からトルクの立ち上がりが速く、低速からすでに余裕たっぷりの加速フィールが続く。加速・減速のメリハリもつけやすく、7速の湿式クラッチとなったEDCの賢い制御が、パワーを効率的に引き出してくれる感覚がある。従来より50kg軽量化した新プラットフォームで、軽快な中にも高い剛性感があり、高速道路やカーブでも安心感が向上。ADASの作動も違和感がなかった。 新型ルーテシアは、フランス車のイメージを飛躍させる実力派だ。
RENAULT ルーテシア

●車両本体価格:236万9000~276万9000円
■主要諸元(インテンス テックパック)●全長×全幅×全高:4075×1725×1470mm ●ホイールベース:2585mm ●車両重量:1200kg ●駆動方式:FF ●パワートレーン:1.3L直4DOHC直噴ターボ(参考値:131PS/24.5kg・m ) ●トランスミッション:7AT(EDC) ●WLTCモード燃費:17.0km/L ●最小回転半径::5.2m(参考値) ●タイヤサイズ:205/45R17


骨格の写真はノートのもの。全く同じではないが、プラットフォームの基礎を共有するルーテシアとはある意味「姉妹車」と言えなくもない!?
ハイブリッドではない、「ピュアガソリン車」の走りが楽しめる。走行モードはマイセンス、スポーツ、エコから選べる。

モダンなデザインで、遊び心のある配色がなされたインテリア。メーターの表示は複数パターンから選択が可能。
立体的なシートの造りで、身体をしっかりとホールド。座面長が長いのも、欧州車の特徴。背の高い人にも嬉しい装備。
BOSEと共同開発した、世界初の技術を詰め込んだスピーカー「Fresh Air Speaker」をこの新型ルーテシアに初搭載。
●文:まるも亜希子 ●写真:澤田和久