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更新日:2020.06.09 / 掲載日:2020.06.09
ハイブリッドシステムの種類を全解説!ハイブリッド車選びのポイントも紹介

グーネット編集チーム
ガソリンエンジンと電気モーターで走るハイブリッド車は、エコカーの草分け的存在です。現在ではハイブリッド車の3種類の基本的なシステムに加え、新たな技術によるハイブリッドシステムも登場しています。
今回は、それらのハイブリッドシステム全種の解説と、ハイブリッド車の選び方について紹介します。
ハイブリッド車の基本となる3種類のストロングハイブリッドシステム
ハイブリッド車のシステムとしてはストロングハイブリッドシステムが基本となっています。そのストロングハイブリッドシステムとは、エンジンと電気モーターの2つの動力を搭載し、燃費効率を高めるシステムのことを指します。2つの動力を必要に応じて使い分けることで、低燃費を実現できます。
なお、ストロングハイブリッドシステムは動力の使い方によって、以下の3種類に分類されます。
パラレル方式
パラレル方式とはエンジンを主体とし、エンジンが苦手とするゼロ発進時や加速時を電気モーターの動力でアシストする仕組みのことです。燃費が悪くなる場面を電気モーターがカバーすることで、効率良く燃料を使うことができます。重量が比較的軽いため、小型のハイブリッド車にも搭載することが可能です。
シリーズ・パラレル方式
シリーズ・パラレル方式とは、エンジンと電気モーターを必要に応じて使い分けできるシステムのことです。発進や低速時は電気モーター、通常走行時はエンジン、急加速のときは両方、といったように、走行の状況に合わせて動作することでエネルギー効率を高めます。
3種類のなかで最も燃費効率が良い反面、構造が複雑で他のシステムよりも重量が増えてしまうというデメリットもあります。
シリーズ方式
シリーズ方式とは、エンジンを発電するためだけに利用し、車の駆動は電気モーターを使用するシステムのことです。並列方式ともいわれるパラレル方式に対して、こちらは直列方式と呼ばれることがあります。
マイルドハイブリッド・プラグインハイブリッドの違い

グーネット編集チーム
ストロングハイブリッドシステムに次いで開発された、2つのハイブリッドシステムの仕組みと違いを見ていきましょう。
モーター機能付きのマイルドハイブリッド
電気モーターを搭載したストロングハイブリッドとは異なり、マイルドハイブリッドは「モーター機能付き発電機」を搭載したシステムです。モーターはあくまでも減速時や加速時をサポートするのが目的で、通常の走行はエンジンが駆動します。
減速時のエネルギーを電力に変換してバッテリーに蓄電し、その電力を使って駆動をサポートするという環境に優しい走行が可能です。ノンハイブリッド車よりも燃費が10~15%良くなるうえに、ストロングハイブリッドよりも低コストで車両価格が安くなるメリットもあります。
外部充電機能を持つプラグインハイブリッド
プラグインハイブリッドは外部からの充電が可能で、電気モーターのみで長く走行できるのが特徴です。電気自動車で長距離ドライブをすると充電切れが気になりますが、プラグインハイブリッドなら充電した電気を使い切ったとしても、エンジンで走行することができます。
バッテリーが電気自動車より小さいので充電も早く、災害時やアウトドアなどで電気を供給することも可能です。ガソリンの消費を抑えつつ長距離走行ができるため、頻繁にドライブをする方に向いています。
ハイブリッド車を選ぶポイント
ハイブリッド車の購入を検討する場合、まずはボディタイプと用途から選ぶのがポイントです。軽自動車をはじめ、普通車ではセダンやSUV、ミニバン、4WDなど、さまざまなボディタイプがあります。見た目の好みや定員人数など、目的や状況に合わせて車種を絞りましょう。
ハイブリッドシステムの選び方には、燃費効率や車両価格を比較して決める方法もあります。例えば、燃費を重視するなら高い性能を持つストロングハイブリッド、車両価格を抑えたいなら低コストのマイルドハイブリッド、長距離走行が多いならプラグインハイブリッド、というように何を重視するのか決めておくと選びやすいでしょう。
ハイブリッド車は通常のガソリン車よりも車両価格が高いため、性能や価格の条件を事前に見極めておくことが重要です。
まとめ
ハイブリッド車に利用されるハイブリッドシステムは、エンジンの補助としてモーターを利用するものや、電気のみで走行できるものなど、各方式によって駆動の仕組みが大きく異なります。
走行性能や燃費効率も異なるため、ハイブリッド車を選ぶ際はそれぞれの特徴を理解することが大切です。また、ボディタイプや人数に加え、燃費や本体価格の条件なども考慮して検討するようにしましょう。