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更新日:2019.12.05 / 掲載日:2019.12.05

【キャデラック XT6】ミニバンからの乗り換えを見込む6人乗り新型クロスオーバーSUV

XT6

文と写真●内田俊一

 ゼネラルモーターズ・ジャパンは2020年1月1日より、6人乗り新型クロスオーバーSUVのキャデラックXT6プラチナムを発売する。価格は870万円。

XT6のデザインテーマは

XT6

 キャデラックXT6は、2019年のデトロイトモーターショーで発表された6人乗り3列シートのクロスオーバーSUVだ。
 そのエクステリアデザインは、最新のキャデラックのデザインを踏襲。とくにフロントフェイスは、スリムで高機能なLEDヘッドランプ、縦基調のランニングランプ、高輝度のクリスタルメッシュグリルにより、エレガントで存在感のあるスタイリングを実現るすとともに、一目でキャデラックと分かるデザインを採用している。

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自律航法可能な完全通信車載ナビや20以上の最新安全装備を搭載

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 搭載されるエンジンは3.6リッターV6エンジン(最高出力314ps、最大トルク368Nm)に新設計の9速オートマチックトランスミッションが組み合わされる。従来の8速オートマチックトランスミッションに比べ、アップシフトがよりスムーズになった。また、V6のパワーが必要ない場合は、アクティブフューエルマネージメントがエンジンを4気筒モードで稼働させ、燃費性能の向上に寄与する。

 インフォテイメントシステムは、GMジャパンがゼンリンデータコムと共同開発した完全通信車載ナビ、クラウドストリーミングナビと組み合わせることで、トンネルなどGPSで測位できない状況でも自律航法を行うことが可能となった。最新の地図を常にストリーミングし、データ更新の煩わしさから開放。また、Apple Car PlayやAndroid Autoがすぐにつながるだけでなく、NFC対応のスマートフォンをかざすだけで、従来のペアリングの動作をせずにBluetoothの接続が可能となる。
 安全運転支援システムは、レーダーやカメラ、センサーを用いた高度な技術を採用。対向車を直接照らすことなく常に最適な夜間の視界を確保するインテリジェント・マトリックスLEDヘッドランプを標準装備するほか、アダプティブクルーズコントロール、サイドブラインドゾーンアラート、リアカメラミラーなど20以上の最新安全装備が搭載されている。

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XT6の想定ユーザーはミニバンからの買い替え

ゼネラルモーターズ・ジャパン代表取締役社長の若松格氏

 XT6の室内は2列目、3列目のレッグスペースとヘッドクリアランスのゆとりから、6人の乗員全員が快適でゆったりとしたドライブを楽しむことが可能だ。電動可倒式の2列目キャプテンシートと電動可倒+倒立式の3列目シートは、大きな荷物を積むときに抜群の利便性を発揮する。

 XT6は先行してアメリカで販売を開始しているが、21019年7月までのユーザー・デモグラフィックについてゼネラルモーターズ・ジャパン代表取締役社長の若松格氏は、「新規のお客様が約6割。年齢層は大型SUVにしては若いユーザーが多く、もっとも多いのは35歳から50歳。想像できるのはファミリーですが、ゴルフバッグや釣り道具やサーフボードも全部積むことができることから、仲間と出かけるアクティブなお客様が多いことが伺えます。また女性比率が4割と特徴的といえます」と説明。

 そしてその背景について、「アメリカでは1980年代中盤から後半にかけてMPVがはやっていました。しかしいま、アメリカではMPVの市場はなくなっています。そのヒントがSUVなのです。それはキャリーオール(積載性)が具現化されてきているからです。さらに居住性が高く、乗車する人たちが皆ゆったりと過ごせるようにもなりました。それがアメリカンラグジュアリーSUVの世界になってきているといえるでしょう。キャデラックでいえば、1990年代後半にエスカレードを投入。いまやレッドカーペットでは、あるいは空港などのVIPのお迎えには欠かせないクルマとなっています」とMPVからSUVにユーザーが移行していることを解説した。

 一方、日本市場については、「GMジャパンの調査で、左ハンドル購入者の下取り状況を見ると、4割が右ハンドルからの乗り換えです。日本車からは約半数。新規は2/3ほどいらっしゃいます。アメリカ市場のMPVからSUVへの移行を踏まえると、日本においてもラグジュアリーなミニバンユーザーなどがターゲットになると考えています」とコメントした。

 今回は左ハンドルでの導入だが、若松氏は、「右ハンドルを導入することは検討しています。今日現在ではまだ時期やどのモデルかは発表できませんが、今後、半年ごとに新しいモデルを導入していく予定ですので、そのどこかのタイミングで発表できるでしょう」と明かす。

 また、アメリカでは先にデビューしているXT4ではなくXT6が先に導入された理由について、「グローバルの商品の中で日本仕様を作る際、XT6の方が日本仕様とアメリカ仕様の違いがそれほど大きくなかった」と説明。また、「ターゲットユーザーのニーズにあった安全装備等々を考えると、すぐに対応できたのがXT6だったのです。またエスカレードとXT5の間が大きく開いていますので、まずこのセグメントに導入することによって、現在お付き合いしているお客様にも案内が出来ると考えました。2020年にはXT4をローンチします。その結果キャデラックSUVラインナップが完成します」と語った。


キャデラック XT6 プラチナム(9速AT)

全長×全幅×全高 5060×1960×1775mm
ホイールベース 2860mm
エンジン V6DOHC
総排気量 3649cc
最高出力 314ps/6700rpm
最大トルク 37.5kgm/5000rpm
タイヤ前後 235/55R20



 

改良型XT5も発表

XT5

 また今回の発表に際し、導入後2年を経過したXT5の改良モデルも同時にお披露目された。

 今回よりグレード展開は、装備を大幅拡充した「プレミアム」と、「プラチナムスポーツ」の2モデルとなった。「プレミアム」のエクステリアは、エレガントでラグジュアリー。乗り心地を重視したグレードだ。従来の「ラグジュアリー」よりも、装備面での充実に注目してもらいたいという。さらに、9速ATを採用したほか、エマージェンシーブレーキシステム(フロント&リヤオートマチックブレーキ/フロント&リヤ歩行者対応ブレーキ)、オートマチックパーキングアシスト、360度サラウンドビューカメラ、BOSEパフォーマンスシリーズサウンドシステムなどを含んで、「戦略的に価格を抑えて幅広いお客様に訴求します」と若松氏。

 「プラチナムスポーツ」は、精悍(せいかん)でスポーティな外観が特徴。ウインドウまわりのモールは、クロームからブラックアウトしたものになり、メッシュのスポーツグリルを採用。アルミスポーツペダルやパドルシフトなどのほか、スポーツチューンドAWDやアクティブダンピングサスペンションを搭載する。価格はプレミアムが650万円、プラチナムスポーツが785万円だ。


キャデラック XT5 プラチナム(9速AT)

全長×全幅×全高 4825×1915×1700mm
ホイールベース 2860mm
トレッド 前後 1636mm
エンジン V6DOHC
車両重量 1990kg
総排気量 3649cc
最高出力 314ps/6700rpm
最大トルク 37.5kgm/5000rpm
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンクブレーキ前後 Vディスク
タイヤ前後 235/55R20



 
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