新車試乗レポート
更新日:2018.07.04 / 掲載日:2018.06.29

新型MINI 試乗インプレッション

ミニ/コンバーチブル[モデルチェンジ]

ミニらしさはそのままにモデルチェンジ。前後灯火をはじめとするデザイン変更や7速DCTミッションの追加、インフォテイメント機能の向上など、全方位でバージョンアップを果たしている。

icon MINI/CONVERTIBLE(ミニ/コンバーチブル)

●発売日:’18年5月16日
●価格:238万~450万円/373万~523万円
●輸入元:ビー・エム・ダブリュー
●問い合わせ先:0120-3298-14

主要諸元(試乗車:クーパーD 5ドア)
●全長×全幅×全高(mm):4000×1725×1445●ホイールベース(mm):2565●車両重量(kg):1280●駆動方式:FF●パワートレーン:1496cc直3DOHCディーゼルターボ(116PS/27.5kg・m)●トランスミッション:6速AT●JC08モード燃費(km/L):23.9●燃料タンク(L):44(軽油)●最小回転半径(m):5.4●タイヤサイズ:175/65R15 ※オプションを含まず

オリジナルイメージはそのままに最新の装備/機能でアップデート

楽しさ優先の走りが身上、装備の使い勝手も上々

 「変わってはならぬ、変わらねばならぬ」という微妙な存在がミニである。オリジナル・ミニのイメージを踏襲しなければ存在意義がなく、だからと言って進化しなければ実用品として成立しない。もっとも、この辺りの案配の付け方がミニの巧みさで、自己矛盾ではなく、温故知新的に新たなクルマの楽しみを提案している。
 今回のモデルチェンジではユニオンジャックをあしらったテールランプや内装の変更、ミニ・ワン以外のグレードにはナビの標準装備など装備の充実も図られた。
 走行性能面ではDCTや8速ATの導入が改良点だが、試乗したクーパーD・5ドア車はパワートレーンの変更はなく、3気筒1.5Lディーゼルと6速ATの組み合わせ。なお、ディーゼルはクーパー系のみの設定となっている。
 エンジン音はけっこうディーゼルを意識させられるが、振動騒音面で3気筒のハンデは感じない。レブリミットは約5300回転でで、5000回転までストレスなく回せる。大トルクが魅力のディーゼルであり、一般的な運転パターンでは回っても2500回転に届くかどうかで済ませるが、マニュアル変速で走らせればクーパーらしい切れも味わえる。トルコンATとの相性もよく、極低速での加減速も、ダウンシフト加速も滑らかであり、大トルクを上手に飼い慣らしている感じだ。
 フットワークは短いストロークでこなすゴーカートフィール。ヒョコヒョコもガツガツもなく、こなれた印象はあるが、一般的に言う快適とは異質。操舵のダイレクト感と据わりのバランスもそうだが、不快感や不安感なくまとめ上げて「楽しい」に落とし込んでいるのはつくづく感心させられる。
 5ドアでもキャビンスペースは大人4名ぎりぎり。後席使用時の荷室容量に余裕はない。小旅行なら2名乗車が無難。ただ、雰囲気や味を楽しむスペシャリティカーと考えればかなりの実用性だ。
 また、標準装着ナビは国産車から乗り換えてもそう戸惑わずに使える。機能装備のOPも充実していてバックモニターと駐車支援、ACC等が用意されている。
 いわゆるキャラ系のモデルであり、デザインを筆頭にした特徴を気に入るかどうかが選択意義の大半。趣味で乗るクルマとしては実用性も高いし、気に入れば迷う必要はないのだが、試乗車は素で350万円弱、OPを含むと490万円弱である。高級かつ上質な造りや装備を考えれば納得できるが、価格のハードルはかなりのものである。プレミアム・コンパクトへの理解と予算は必須要件だ。

5ドア

  • 5ドア

  • 5ドア

  • 3ドア

  • コンバーチブル

試乗車は5ドアのクーパーD。小さく軽いというミニらしさを体現する3ドア、その3ドアをベースに電動ソフトトップを備えるコンバーチブルもラインナップ。外観で目をひくのは前後灯火のデザイン変更だ。馬蹄形だったヘッドライトリングが円形となり、リヤはユニオンジャックの意匠に。なお、国内仕様はすべて右ハンドルで、乗車定員は5ドアのみ5人、他は4人。ワンは1.2Lから1.5Lに排気量が拡大されている。なお、派生型のクラブマンとクロスオーバーは継続販売される。

円形のモチーフは従来通り。機能面ではスマホ連携の強化がポイントで、非接触充電機能もOP設定。トグルスイッチなどをうまくあしらい、先進性の中にもレトロ感を演出する。

おなじみの円形デザインを踏襲するアナログメーター。情報を絞り込むシンプル設計だ。

  • 新型のインテリアで目を引くのが、中央の8.8インチタッチディスプレイ。後方カメラや駐車アシスト、コネクト機能の表示を行う。

  • アームレストにスマホの非接触充電機能をOPで追加できる。

遊び心あふれるカラー可変イルミネーションパネルをOP設定。

  • 5ドア

  • 5ドア

  • 3ドア

  • コンバーチブル

  • 座面調節機能付き本革シート(オプション)

座面調節付き本革シートはオプションで、グレーのほかにブラウン、ブラックが選べる。3ドアとコンバーチブルは後席が2人掛けとなる。

荷室容量は車格なりで、後席は6:4分割可倒。3ドアも同様だ。

  • 試乗したディーゼル車は6速ATのみの設定。ガソリン車は新採用の7速DCTのほか、グレードにより6速MTや8速スポーツATも選べる。

  • 試乗車は18インチアルミ&タイヤ(205/40R18)をOP装着していた。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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