新車試乗レポート
更新日:2018.06.13 / 掲載日:2018.05.17
シボレー カマロ 試乗レポート

車体はひとまわり小さくなり、走りの味付けが絶妙
昨年11月から正規モデルのデリバリーがスタートし、ようやく味わうことができるようになった6代目の最新カマロ。残念なことにフォードの日本撤退にともなって、最大のライバルであるマスタングの正規モデルは、今や日本では購入できない。そんななかカマロは、アメリカンマッスルカーの世界を味わうのに貴重なモデルといえる。
デザインはキープコンセプトだが細部はブラッシュアップ。フロントは先代後期モデルよりもさらに目つきが鋭くなり、シャープさが増した印象。サイドやリヤもキャラクターラインが強調されている。
「大きく変わらなかったこと」で先代オーナーには安心を与えたスタイルとは裏腹に、メカニズムに関しては大きく変化。たとえば、サイズは先代よりも60mm短く、15mm狭く、40mm低く、さらにホイールベースも45mm短縮されている(日本仕様値)。そして車体各部にアルミ&コンポジット素材を多く使い、ホワイトボディで最大約90kgの軽量化を実現。28%高まったボディ剛性との相乗効果で、運動性能は大幅にアップした。

そしてハイライトはエンジンだろう。新型は4気筒ターボを設定。4気筒の搭載も、ターボの装着もカマロ史上はじめてのことで、歴代最高燃費の実現も含め新しい時代が訪れたことを実感する。
一方でカマロ史上もっともパワフルな自然吸気を謳うのが、今回試乗した「SS」に搭載する6.2LのV8「LT1」。こちらは伝統的なユニットではあるが、直噴化されるなど現代流にアレンジされている。
乗り味は、バランスが絶妙だ。先代の古典的な粗さに比べるとかなり繊細になったが、かといって欧州車ほど洗練されているわけでもない。それは欧州車至上主義者には「物足りない」と言われてしまうかもしれないが、アメ車好きにとっては「この感覚だよ」と思わずニヤリとできる絶妙な味つけなのだ。
文●工藤貴宏
写真●澤田和久、内藤敬仁
問い合わせ GM ジャパン・カスタマー・センター TEL:0120-711-276
Detail Check
コックピット
コックピット
独創的なバイザーを備えた大型メーターパネルが印象的。Apple CarPlayやAndroid Autoに対応した8インチタッチスクリーンも採用する。エアコンルーバーはジェットエンジンを思わせるデザインだ。
インテリア
インテリア
シートアレンジは2+2。シート調整機能が充実しているので運転ポジションはあわせやすい。2人掛けのリヤシートは大人が座るのであれば短時間乗車向けといえる。
エンジン
エンジン
本国にはV6自然吸気やV8スーパーチャージャー(659馬力)も選べるが、日本市場は直4ターボとV8自然吸気を設定。
トランクルーム
トランクルーム
先代から急激にサイズアップして実用性が高まったトランクルーム。大型スーツケースを飲み込んでもまだ余裕が残る。
シボレー カマロSS(8速AT)
全長×全幅×全高 | 4780×1900×1340mm |
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ホイールベース | 2810mm |
車両重量 | 1710kg |
エンジン | V8OHV |
総排気量 | 6153cc |
最高出力 | 453ps/5700rpm |
最大トルク | 62.9kg m/4600rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前・後 | 245/40ZR20・275/35ZR20 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2017年11月)
カマロ LT RS(8速AT) | 516万2400円 |
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カマロ コンバーチブル(8速AT) | 602万6400円 |
カマロ SS(8速AT) | 645万8400円 |
Body Color
■ブラック □サミットホワイト ■レッドホット ■ブライトイエロー ■ハイパーブルーメタリック |