中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.28
軽快なパワーフィールの2L直噴ターボ、Drive-E搭載でボルボS60とV60が切れ味鋭い走りに進化!!
新基準のパワートレーン、「Drive-E」が搭載

ボルボ伝統のスカンジナビアンデザインを継承しながら新デザインのアルミパネルなどを採用。シックながら機能的なインパネ
【本記事は2014年4月にベストカーに掲載された記事となります。】ボルボの主力ファミリーカーがS60である。これと兄弟関係にあるのが、使い勝手のいいステーションワゴンとして不動の地位を築いているV60だ。XC 60 T5に続いて、この両車に新基準のパワートレーン、「Drive-E」が搭載された。
自社開発したエンジン

エンジンカバーは振動を抑えるべく静粛性の向上をねらったソフト樹脂製となっていた
鳴り物入りで登場した「Drive-E」は、ボルボが久しぶりに自社開発したエンジンである。2L直列4気筒DOHCで、これに直噴システムとターボを組み合わせた。また、エンジン制御(ECU)は日本のデンソー製だ。トランスミッションも、6速DCTに代えてアイシンAW製の8速ATを採用した。この2Lエンジンは最高出力245ps/5500rpm、最大トルク35.7kgm/1500~4800rpmを発生する。スペックはXC60T5と同じだが、V60のほうが110kgも軽い。S60では150kg以上も軽量なのだから、走りの実力は推して知るべし、である。新しいパワートレーンは、軽快なパワーフィールだ。アクセルを踏み込むと、すぐにパワーがみなぎってきた。3.5Lの自然吸気エンジンのように低回転から厚みのあるトルクが沸き上がる。1000回転台から積極的にターボが後押ししてくれるし、フラットなトルク特性だから気持ちいい加速を引き出すことが可能だ。また、フレキシブルだから扱いやすかった。このエンジンは6000回転オーバーまでスムーズに吹き上がるだけでなく、切れ味も鋭い。優れたドライバビリティに大きく貢献しているのがアイシンAW製の8速ATだ。応答レスポンスが鋭く、制御も絶妙だから軽やかにスピードを乗せていく。パーシャル状態からアクセルを踏み込んでも間髪を入れずクルマが思ったとおり前に出る。
フットワークも軽やか

手前のS60と奥のV60。特にリアが軽いセダンのS60は「俊敏なフットワークと優れたハンドリングに感心」と片岡氏も語った
最先端の多段ATだから滑らかに変速し、DCT並みにダイレクトなつながりだ。100km/h巡航は1500回転でこなす。静粛性が向上しただけでなく、燃費もよくなった。パドルシフトやアイドリングストップ機構が採用されたこともビッグニュースといえるだろう。アイドリングストップは違和感なく作動し、再始動した時の振動も上手に抑えられている。サスペンションはストラットとマルチリンクの組み合わせだ。R-デザインは専用サスペンションを装着し、タイヤも18インチの40タイヤを履く。試乗した日は雨と風が強かった。だが、直進安定性はバツグンにいい。フットワークも軽やかだ。特にリアが軽いS60は、俊敏なフットワークと優れたハンドリングを身につけている。
冴えたフットワーク

ワゴンのV60も冴えたフットワークを披露した。素直にクルマが向きを変え、狙ったラインに乗せやすい。ロールスピードも上手に抑えられている。パワートレーンの一新で、S60とV60は大きく魅力を広げた。