中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03

目指したのは人車一体 GT-RスペックV、1575万円で衝撃DEBUT!!

目の前に現れたGT-RスペックV

個々のパーツ価格を合計するとなんと1300万円オーバー!

個々のパーツ価格を合計するとなんと1300万円オーバー!

【本記事は2009年2月にベストカーに掲載された記事となります。】GT-Rの発売から約1年、ついに目の前に現れたGT-RスペックV。注目の価格は既報のとおり、1575万円で日本、北米、欧州含め全世界で月産30台だ。1月8日に日産本社ショールームで行なわれた発表会場では、GT-RのCVE/CPS(チーフ・ヴィークル・エンジニア/チーフ・プロダクト・スペシャリスト)である水野和敏氏がスペックVに込められた意図を切々と語った。「1週間めいっぱい、社長やリーダーとしてものすごく働いている人が、趣味としてクルマに乗る。その半日が、1週間のハードワークを支える、生きる力になる。そんな人のためにマルチパフォーマンスの一部を切り捨て、サーキットやワインディングでのスポーツ走行に特化したクルマを開発しました」。開発テストドライバーである鈴木利男氏は、注目のハイギアードブーストについてこう語る。「コーナー出口付近の立ち上がり加速が抜群にいい。体感的には20~30psアップしているように感じるはず」と太鼓判を押す。スペックVの目指すところは人車一体とフラットコントロール。「人車一体とは、人のお尻のすぐ下にタイヤがあるということ」だが、実際にはタイヤと人の間には、サスペンションをはじめ数百のパーツが介在する。このすべてのパーツのガタがなくなれば、タイヤと人がつながることになる。もうひとつの「フラットコントロール」という目標は、「タイヤのミューに頼っていては実現できない。均等荷重で4つのタイヤに常にグリップを作り出すクルマで、初めてフラットコントロールができる」この2つの考え方のもと、スペックVに装備、チューニングが施された内容を大きくわけると以下の3つになる。

車体全体で60kgの軽量

リアシートを取り外した部分のキルティング処理とカーボンウーファーカバーで軽量化 2座のリアシートは取り外され、約6kg軽量化されている。リアシートが取り外された部分には、ジェット戦闘機と同じ軽量化の手法をとりいれ、軽くて薄いキルティングカバーがかけられている。フロントのカーボン製バケットシートの重量は運転席、助手席ともに約21kgで、ノーマルに対し、運転席が約8kg、助手席が約5kgの軽量化

リアシートを取り外した部分のキルティング処理とカーボンウーファーカバーで軽量化 2座のリアシートは取り外され、約6kg軽量化されている。リアシートが取り外された部分には、ジェット戦闘機と同じ軽量化の手法をとりいれ、軽くて薄いキルティングカバーがかけられている。フロントのカーボン製バケットシートの重量は運転席、助手席ともに約21kgで、ノーマルに対し、運転席が約8kg、助手席が約5kgの軽量化

■車体全体で60kgの軽量化専用アルミホイールとカーボンセラミックブレーキの採用によるバネ下軽減、カーボン製リアスポイラー、フロントバケットシート、2シーター化などによる床上軽減により、車体全体で60kgの軽量化を果たしている。60kg軽量化とは少ないのでは?の質問に対し、水野和敏氏は、「コーナリング中のタイヤグリップ荷重やダウンフォース性能を逆算して軽量化する場所を決めています。無理してボディを軽量化するよりも重要なのはバネ下を軽くして、タイヤのイナーシャを減らすことが重要なんです」

世界最高のブレーキ性能を誇るカーボンセラミックブレーキ

カーボンセラミックブレーキはローターとパッド1台分で493万5000 世界最高のパフォーマンスを求めて開発されたニッサン・カーボン・セラミック・ブレーキ。価格はフロント&リアローターとブレーキパッドを合わせて493万5000円。サーキットだけでなく、日常での使用も両立

カーボンセラミックブレーキはローターとパッド1台分で493万5000 世界最高のパフォーマンスを求めて開発されたニッサン・カーボン・セラミック・ブレーキ。価格はフロント&リアローターとブレーキパッドを合わせて493万5000円。サーキットだけでなく、日常での使用も両立

■世界最高のブレーキ性能を誇るカーボンセラミックブレーキノーマルGT-Rのブレーキ性能は巷に溢れるカーボンセラミックブレーキの性能を超えていると日産は自負しているが、スペックVではさらに世界最高のブレーキ性能を目指して開発された。NCCB(ニッサン・カーボン・セラミック・ブレーキ)と名づけられ、ブレンボ製カーボンセラミックブレーキを日産が独自にチューニング。

カーボンセラミックブレーキはローターとパッド1台分で493万5000 キャリパーにはNISSAN Brembo Carbon Ceramicと刻印されている。ブレンボ製カーボンセラミックブレーキを日産が独自にチューニング。ローターはノーマルに比べ約3倍もつという。パッドは約20%減りが早い

カーボンセラミックブレーキはローターとパッド1台分で493万5000 キャリパーにはNISSAN Brembo Carbon Ceramicと刻印されている。ブレンボ製カーボンセラミックブレーキを日産が独自にチューニング。ローターはノーマルに比べ約3倍もつという。パッドは約20%減りが早い

レーシングユースのパフォーマンスはもちろん、これまでの弱点とされてきた雨天時、低温時、低速時の制動性能を克服し日常使用と両立させている。価格はカーボンセラミックローターとパッド1台分でなんと493万5000円! もちろんスペックVの特別装備のなかで最も高い。

約80秒間作動するハイギアードブースト

約80秒間作動し、トルクが2kgmアップ ダッシュボードに設けられた3つのスイッチのうち、中央のスイッチがハイギアードブーストのセットアップスイッチ。ノーマルのGT-Rでは、ビルシュタインダンパーのモード切り替えスイッチ(Rモード、ノーマルモード、コンフォートモード)がある場所。このセットアップスイッチを押し、ステアリング右の大きな円形部分内のスイッチを押すとハイギアードブーストスイッチが作動する。約80秒間、ターボチャージャーの過給圧が高まり、最大トルクが2kgmアップする

約80秒間作動し、トルクが2kgmアップ ダッシュボードに設けられた3つのスイッチのうち、中央のスイッチがハイギアードブーストのセットアップスイッチ。ノーマルのGT-Rでは、ビルシュタインダンパーのモード切り替えスイッチ(Rモード、ノーマルモード、コンフォートモード)がある場所。このセットアップスイッチを押し、ステアリング右の大きな円形部分内のスイッチを押すとハイギアードブーストスイッチが作動する。約80秒間、ターボチャージャーの過給圧が高まり、最大トルクが2kgmアップする

■約80秒間作動するハイギアードブーストカーボンセラミックブレーキと並ぶスペックV最大のハイライトは、ターボチャージャーの過給圧を一時的に高めるハイギアードブーストが設けられたことである。このスイッチを押すことで約80秒間、3500~5000rpmの中速域のトルクが増加し、さらに6500rpmあたりまでスムーズに力強く伸びていく特性にチューニングが施されている。最高出力は485psとノーマルと変わらないものの、ハイギアードブースト作動時の最大トルクは62kgm(2kgmアップ)へと高まる。これはサーキットのタイムアタック用か!? 驚くべきことにトルクアップだけでなく、高速走行時に1段高いギアを使うことにより約10%燃費が改善するという。

約80秒間作動し、トルクが2kgmアップ ダッシュボードに設けられた3つのスイッチのうち、中央のスイッチがハイギアードブーストのセットアップスイッチ。ノーマルのGT-Rでは、ビルシュタインダンパーのモード切り替えスイッチ(Rモード、ノーマルモード、コンフォートモード)がある場所。このセットアップスイッチを押し、ステアリング右の大きな円形部分内のスイッチを押すとハイギアードブーストスイッチが作動する。約80秒間、ターボチャージャーの過給圧が高まり、最大トルクが2kgmアップする

約80秒間作動し、トルクが2kgmアップ ダッシュボードに設けられた3つのスイッチのうち、中央のスイッチがハイギアードブーストのセットアップスイッチ。ノーマルのGT-Rでは、ビルシュタインダンパーのモード切り替えスイッチ(Rモード、ノーマルモード、コンフォートモード)がある場所。このセットアップスイッチを押し、ステアリング右の大きな円形部分内のスイッチを押すとハイギアードブーストスイッチが作動する。約80秒間、ターボチャージャーの過給圧が高まり、最大トルクが2kgmアップする

当初噂されていた520~530psに馬力アップしなかったのか水野和敏氏に尋ねると、「はっきりいって馬力を出すのは簡単ですが、いまの馬力で充分。むしろトルクのほうが重要なのです」さてみなさん、スペックVの内容にもう驚きましたか? 水野和敏氏は性能を考えれば、4000万~5000万円(これも驚き)といっていましたが、驚くのはまだ早い! GT-RスペックVの驚愕の中身は、50ページの鈴木利男氏によるスペックV試乗記、198ページのスペック完全研究に続きます。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ