その走りはレクサス LSよりジェントル！　～開発者談～8速ATはLSより進化してます

【本記事は2007年12月にベストカーに掲載された記事となります。】レクサスGSがマイナーチェンジを行ない、これまで4.3LだったV8モデルをLSと同じ4.6Lへと変更。さらにミッションも8速ATが採用されている。LSと同じとはいえ、スペックは347ps／46.9kgmに抑えられるが（LS460は385ps／51.0kgm）、8速ATはLSより進化しているという。しかも、LSよりGSのほうがマッチングがいいと開発担当は語っていた。最大のトピックはこの「GS460」の追加であるが、サスペンションの改良や外装の意匠変更による空力性能アップ（風切り音の低減）といった部分まで手が加えられている。果たしてその走りは？ 斎藤聡氏による試乗レポートだ。

新たに搭載したV8、4.6Lエンジンによって、走りはトルクがひと回り太くなった。とはいえ、力を体感させるようなチューニングではないので、荒っぽい加速ではなく、スムーズにクルマを押し出す感覚だ。組み合わせる8速ATも進化していて、シフトスピードをつめてもいいだとか、スロットル調整をここまでしてもいいなど、LSでの経験を生かしてチューニングをしたのだと思う。これによって、歯切れよく、そしてスムーズに繋がるミッションに仕上がっている。上手にチューニングしたな、というのが素直な感想だ。

乗り心地は明らかにマイルドになった。路面からのゴツゴツした入力をしっかり吸収してくれるし、ハンドリング面から見てもしっとり感が増している。なかでも最も好印象だったのが、15～90度くらいの間でステアリングを切った時で、その手応えやクルマの応答性がすごくよくなっており、操舵量に対してクルマがスムーズに動いてくれるようになっているのだ。

今回のGSのマイナーチェンジでは、目先のわかりやすい部分だけを変更するだけでなく、足回りをはじめとして機能性にもしっかり手をいれている。これはほかのレクサス車にも言えることだが、いいクルマを作りたいという意志を感じた。こういった姿勢を続けることがブランド強化に繋がることだと思うから、まっとうな進化を遂げているといえる。

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