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更新日:2018.11.08 / 掲載日:2017.11.28
テスラ、EVトラック「テスラ セミ」の価格を発表

テスラ モーターズが発表したEVトラック「テスラ セミ」
米テスラ モーターズは11月23日(現地時間)、EVトラック「テスラ セミ」の価格を発表した。航続距離によって価格が異なる方式を採用し、300マイル(480km)は15万ドル、500マイル(800km)は18万ドルとなる。初期ロット1000台の「ファウンダーズ・シリーズ」は20万ドル。基本予約金は2万ドルとなる。
テスラ セミは、トレーラー牽引用のEVトラック。トレーラーの有無にかかわらず60マイル/hまで5秒で加速し、最大総重量である8万ポンドでも60マイル/hまで20秒で加速が可能。5%の勾配の坂でも65マイル/hで走行できるという。
搭載されるバッテリーは、テスラ エナジー製品で使用されているバッテリーと似た構成で作られており、充電を繰り返し行なえるように設計。充電は、テスラ メガチャージャーを利用すると30分でフル充電可能となる。また、回生ブレーキでも充電が可能。フロア下にバッテリーを配置することで、低重心化を実現し、横転リスクを軽減している。

座席をセンターに配置するなど、ドライバー中心のデザイン
インテリアは、乗り降りのしやすさが考慮されているほか、視界を最大化するために座席をセンターに配置するなど、ドライバー中心のデザインが施されている。ドライバーの両サイドに左右対称に設置された2つのタッチスクリーン ディスプレイは、ナビゲーション、ブラインド スポット モニタリング、電子データ ロギングへの簡単なアクセスを提供。インターネット接続機能を内蔵し、フリートの管理システムと直接統合して、ルート案内やスケジュール管理、遠隔モニタリングなどの機能をサポートする。
安全面は、自動緊急ブレーキ、オート レーンキーピング、自動車線変更などの機能を提供するオートパイロットを搭載。車載センサーで不安定性を検知すると、モーターのブレーキを作動させるとともに、トルクをかけてジャックナイフ現象を防ぐ。物体検知をサポー卜するサラウンド カメラで、ブラインド スポットを最小限に抑え、危険や障害物を感知すると、自動的にドライバーへ警告を行なうようになっている。

左右対称に設置された2つのタッチスクリーン ディスプレイ
モーターは、各リアホイールにそれぞれ合計4個搭載される。そのうちの2つが機能しなくなったとしても走行が可能で、「ディーゼルトラックよりも優れた性能を発揮する」。可動部品の数は、ディーゼル エンジンのトラックと比べて少なくなっており、エンジン、トランスミッション、後処理システムや差動装置がなく、回生ブレーキを採用しているためブレーキパッドを交換する必要もない。メンテナンス回数を抑えることが可能である。フロントウィンドウは、耐衝撃ガラス製で割れにくくなっており、トラックの運行に支障をきたさないようになっている。
エクステリアデザインでは、空気抵抗を考慮した弾丸のようなノーズと、牽引するトレーラーとの隙間を塞ぐフラップの採用で、「ブガッティ シロン」の空気抵抗係数の0.38よりも優れた0.36を達成。トラックの底を完全にフラットにして空気がまっすぐ通り抜けるようにすることで、高速道路での航続距離を大幅に延ばしている。