車の歴史
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.19

トヨタエスティマの概要と歴史をまとめてみた

トヨタエスティマの概要と歴史をまとめてみた

goo-net編集チーム

エスティマは、従来のワンボックスとは一線を画す、低床フロアと操縦安定性を重点に1990年にデビューしました。

初代は「天才タマゴ」をキャッチコピーに、卵をイメージさせるフォルムとスラントミッドシップアンダーフロアエンジン・レイアウトから、高い注目を浴びました。

当初は国内専用車種としてスタートした後、海外向けブランド「プレヴィア」として、ブラジル、中国、香港、台湾、インドネシア、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、中東諸国などさまざまな国々でも発売されています。

初代からの安定した人気を引き継ぎ、2006年に登場した2代目も発売から1ヵ月で、月間目標販売台数7,000台に対し、約2万6,000台(約4倍)を受注した人気モデルです。
その後も10年以上の間、マイナーチェンジを経て進化を続け長期にわたって高い人気を誇ります。

車名は、英語の「Estimable(尊敬すべき)」に由来し、真面目な車作りに取り組む姿勢と方向性を込め命名されました。

途中、派生車種には5ナンバーサイズの「エスティマ・エミーナ」、「エスティマ・ルシーダ」が発売されました。
現在は「エスティマハイブリッド」が派生車種としてラインナップされています。

また、2000年から2006年までは「エスティマ・エミーナ」、「エスティマ・ルシーダ」を統合し、販売店別に「エスティマL」と「エスティマT」とモデル名が変更されており、その期間は別モデルとして取り扱います。

初代 10型/20型(1990年~1999年)

初代 10型/20型(1990年~1999年)

goo-net編集チーム

初代 エスティマは従来のワンボックスとは異なるミッドシップレイアウトを採用し1990年に登場しました。
2.4Lエンジンを搭載し、3ナンバーサイズの未来を予感させる、低床フロアとタマゴ型ボディデザインにより、高い走行性能と居住性から注目を浴びたモデルです。

当初は2.4L 直列4気筒エンジンをベースに、ミッドシップレイアウトとフルタイムWD駆動方式のバリエーションでしたが、マーケットニーズにより、出力を大幅に向上させた、スーパーチャージャーエンジンが1993年に追加され、その後全車に搭載されました。

4輪独立懸架サスペンションと低床フロアのボディ、エアボリュームのたっぷりした15インチタイヤとの相性も良く、大きなウインドウによる見晴らしの良さや、どっしりとした重厚感のある乗り心地から定評がありました。

当時としてはセカンドシートに独立した本格的なキャプテンシートを備えた車種は珍しく、フラットな低床フロアと相まってウォークスルーが可能なこともあり、高級ワンボックス/ミニバンの走りとも言える画期的な車でした。

途中、エアロパーツやアルミホール、専用インパネを持つ、スポーティグレードの「アエラス」や、ベンチシートを備える8名乗りモデル等がバリエーションに追加され、ラインナップの充実が図られています。

なお、アエラスと8名乗車モデルのリヤサスペンションは、ラテラルロッド付きの4リンクに変更され、最適化されています。

しかしながら、当時は5ナンバー登録のミニバンの需要がまだまだ高かったこともあり、1992年に車幅と全長を抑えた5ナンバーサイズの、「エスティマ・エミーナ」と「エスティマ・ルシーダ」が投入され、人気車種となりました。

その後、数度のマイナーチェンジを経て2000年1月まで発売されました。

ボディタイプ
ミニバン(日本国内仕様)

ボディサイズ
4750×1800×1780mm – 1820mm(全長×全幅×全高)

室内サイズ
2800×1635×1220mm(室内長×室内幅×室内高)

エンジンタイプ
2TZ-FE型 2.4L 直列4気筒DOHC
2TZ-FZE型 2.4L 直列4気筒DOHCインタークーラー付スーパーチャージャー

排気量
2438cc(2NZ-FE型/2TZ-FZE型)

最高出力
135ps(99kW)/5000rpm(2TZ-FE型)
160ps(118kW)/5000rpm(2TZ-FZE型)

最大トルク
21.0kg・m(205.9N・m)/4000rpm(2TZ-FE型)
26.3kg・m(257.9N・m)/3600rpm(2TZ-FZE型)

10・15モード燃費
6.3km/L~8.4km/L

車両重量
1670~1900kg

価格帯
2,498,000円~3,773,000円(特別モデルを含む)

主なグレード
「エスティマ2WD」「エスティマ4WD」「X」「V」「G」「アエラス」(特別モデルを除く)

主なオプション
ツインムーンルーフ、ルーフ一体式LEDハイマウントストップランプ付リヤスポイラー、トヨタボイスナビゲーションシステム、後席液晶カラーテレビ、クリアランスソナー&バックソナーなど。

カラーバリエーション
サンセットブラウントーニングG、フラッシュブルートーニングG、アルペンスブルートーニングG、トワイライトトーニングG、シャンパンベージュトーニングG、ガーネットトーニングG、シルキートーニングGなど。
(発売時期・グレードにより異なります)

トヨタ エスティマ 10、20系の中古車一覧:
https://www.goo-net.com/usedcar/brand-TOYOTA/car-ESTIMA/model-1-10102010/

2代目 50型(2006年~)

2代目 50型(2006年~)

goo-net編集チーム

2代目 エスティマはプラットフォームをフロントはRAV4と共有化しながらも、リヤセクションは初代ヴェルファイヤと共通の新開発のプラットフォームを採用することで、50mmホイールベース長を延長しました(「エスティマL」、「エスティマT」との比較)。

先代にあたる「エスティマL」、「エスティマT」と同じ構造ながら、フロントはパフォーマンスダンパーを備える、マクファーソン・ストラット式フロントサスペンション、トーションビーム式リヤサスペンションを採用し、プラットフォームを一新することで高い安定走行性と乗り心地、ハンドリングの向上が図られました。

発売から1ヵ月で月間目標販売台数7,000台に対し、約2万6,000台(約4倍)を受注し、歴代モデルと同様に幅広い年代から高い支持を集め、発売後10年経過した現在でも販売が継続されているロングライフモデルです。

先代のモデルではモデル名が変更されていましたが、2006年にフルモデルチェンジを受け、販売店ごとのモデル名が「エスティマ」へ統一されました。

ボディデザインを一新し、より精悍な顔つきになるなどスタイリッシュなデザインが特徴です。
また、ピラーをブラックアウト処理し、屋根が浮いて見える「フローティングルーフ」を採用することで、初代モデルを彷彿させる未来をイメージさせる斬新なデザインが人気です。

エンジンとトランスミッションは、出力特性が見直された2.4L 直列4気筒エンジン+7速シーケンシャルシフト付Super CVT-iと、新開発の3.5L V型6気筒エンジン+シーケンシャルシフト付6ATが搭載されます。

駆動方式は先代にあたる30/40型を踏襲するFFと、進化したアクティブコントロール制御を行うフルタイム4WDの2本立てです。

7名乗りのセカンドシートは最大800mmのロングスライド&リクライニング機構を備える、リラックスキャプテンシートを採用し、快適な居住性を提供するスーパーリラックスモードが特徴です。

歴代エスティマの中でも高い人気を誇る「アエラス」は、フルエアロと18インチの偏平タイヤの装着により、力強いフォルムと高い走行安定性能を提供します。

何度か実施されているマイナーチェンジでは、全車に1灯でハイビームとロービームを切り替えできるBi-Beam LEDヘッドランプ、滑りやすい路面で走行安定を確保する、S-VSR(ステアリング協調車両安定性制御システム)を標準装備するなど、安全性能を高めました。

ボディタイプ
ミニバン(日本国内仕様)

ボディサイズ
4820×1810×1730mm – 1760mm(全長×全幅×全高)

室内サイズ
3010×1580×1255mm(室内長×室内幅×室内高)

エンジンタイプ
2AZ-FE型 2.4L 直列4気筒DOHC
2GR-FE型 3.5L V型6気筒DOHC

排気量
2362cc(2AZ-FE型)
3456cc(2GR-FE型)

最高出力
170ps(125kW)/6000rpm(2AZ-FE型)
280ps(206kW)/6200rpm(2GR-FE型)

最大トルク
22.8kg・m(224N・m)/4000rpm(2AZ-FE型)
35.1kg・m(344N・m)/4700rpm(2GR-FE型)

10・15モード燃費
9.1km/L~12.4km/L

車両重量
1700~1920kg

価格帯
2,667,000円~4,289,563円(特別モデルを含む)

主なグレード
「エスティマ2WD」「エスティマ4WD」「X」「V」「G」「アエラス」(特別モデルを除く)

主なオプション
フロントパフォーマンスダンパー、大型ムーンルーフ&サンシェード、クリアランスソナー&バックソナー、SRSエアバッグ&SRSニーエアバッグ&SRSカーテンシールドエアバッグ、パワーバックドア、ルーフ一体式LEDハイマウントストップランプ付リヤスポイラー、トヨタボイスナビゲーションシステム、後席液晶カラーテレビ、など。

カラーバリエーション
ブラック、ダークシェリーマイカメタリック、アイスチタニウムマイカメタリック、シルバーメタリック、レッドマイカメタリック、ブラックxダークシェリーマイカメタリック、スパークリングブラックパールクリスタルシャイン、ブラックxアイスチタニウムマイカメタリック、ブラックxレッドマイカメタリック、ホワイトパールクリスタルシャインなど。
(発売時期・グレードにより異なります)

トヨタ エスティマ 50系の中古車一覧:
https://www.goo-net.com/usedcar/brand-TOYOTA/car-ESTIMA/model-2-10102010/


従来にない低重心+低床フロアを可能にしたミッドシップレイアウトや、未来をイメージするユーティリティスペースを重視したタマゴ型のボディデザインなど、エポックメイキングな発想の元、1990年に初代モデルが登場しました。

エスティマの登場により、現在の高級ミニバン/ワンボックスの進化があったと言えるでしょう。
今後も未来をイメージさせてくれるワクワクするようなデザインを纏って、新型エスティマとして進化し続けることでしょう。


トヨタ エスティマの中古車一覧:
https://www.goo-net.com/usedcar/brand-TOYOTA/car-ESTIMA/

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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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