新車試乗レポート
更新日:2026.05.09 / 掲載日:2026.05.09

《電動ホットハッチの実力拝見!》ホンダ・スーパーワン先取り試乗

これが“電動ホットハッチ”の実力だ!!

ルックスからも走り志向がビンビン伝わる「スーパーワン(Super-ONE)」に先行試乗! サーキット全開走行でわかった、電気自動車で味わうホンダスピリッツとは?

●文:まるも亜希子 ●写真:長谷川 徹

※本記事の内容は月刊自家用車2026年6月号制作時点(2026年4月中旬)のものです。

HONDA 新型スーパーワン先取り試乗

最高出力70kW(約95PS)/車重1090㎏/航続距離274㎞

これぞホンダ! 中毒になりそうな楽しさを満喫

走りを鍛えた新EV、キャラ変で楽しさ倍増!!
これまでのEVの常識や軽自動車規格の枠を超え、ホンダにしか作れない唯一無二の小型EVを目指したという、スーパーワン。昨年の英国グッドウッドフェスティバルでの初披露から、「令和に甦ったブルドッグ」などと話題を集め、「本当に出るのか?」「日本でも売るのか?」とヤキモキしていた人も多いと聞く。”ブルドッグ“とは、’80年代のコンパクトカーであるシティに、ドカンと熱い走りを期待させるインタークーラー付ターボチャージャーを装着したホットハッチ、シティターボⅡの愛称。その立ち位置は確かにスーパーワンに通じるものがある。
ベースとなっているのは軽自動車ながらワンメイクレースが行われるほどの走りのポテンシャルを持つN-ONE。もともと強く軽量なプラットフォームがあったからこそ、スーパーワンが生まれたのだという。素性の良いベースを得て、それをさらに鍛え上げる手法を採用。トレッドを50㎜拡幅した専用シャシーに、専用アルミ鍛造ロアーアームや強化リヤアクスルビームを採用。ハブ剛性のアップや高剛性ドライブシャフトなどのチューニングを行い、N-ONE RSと比較して接地点横剛性はフロントで約37%アップ、リヤで約57%アップと大幅に引き上げられている。そして床下中央にN-ONE e:と同じ29.6kWhの薄型バッテリーを配置。重量物を低く中心に集めることで重心高を下げつつ回頭性を高め、1クラス上のハンドリング性能にも寄与している。
車両重量は他社の小型EVでは1300㎏オーバーが当たり前の中、1090㎏というから驚く。この軽さのおかげもあって、一充電での航続距離は274㎞(WLTCモード)と、N-ONE e:と比べてもそれほど劣らない距離が確保されている。
さらにスーパーワンでは、お楽しみの必殺技「BOOSTモード」を搭載。通常はN-ONE e:と同等の最高出力47‌kWとなっているが、リミット解放によって最高出力が70‌kWまでアップし、仮想7段ステップシフトとG変化の演出、スポーツアダプティブ制御によるギヤ段選択によって、まるでギヤチェンジをしているようなダイレクト感と、音場設定を追求したアクティブサウンドコントロールによる自然で迫力あるエンジンサウンドがキャラクターを激変させる。メーターはモードに応じて表示やカラーが変わり、視覚的にも高揚感を演出する。
今回、あいにくの雨の中ではあったが、発売に先んじてクローズドコースで試乗することができた。乗り込んでみると、インテリアはグーグル搭載の9インチディスプレイが中央に置かれたシンプルなインパネに、ブルーのライン加飾がシートのカラーコーディネートとリンクしていて大人っぽい雰囲気。シートは内部に硬質パッドを入れることで高いサポート性を実現したという通り、身体をガッチリと受け止めてくれる座り心地だ。シフトはボタン式で、発進直後から15インチタイヤの接地感がしっかり伝わりつつ、上り坂も余裕のなめらかさで加速していく。NORMAL、ECON、CITY、SPORTと4つあるドライブモードを切り替えればかなりキャラクターが変化し、とくにCITYにするとタイヤの転がり抵抗まで変わったかのような、コースティングに近い軽やかさに感心した。カーブでは全幅が広がったことによる安定感があり、上質で丁寧な走りを感じることができる。一方でタイトなスラロームではまるでクルマ全体がひとつの塊となって四輪の存在まで手に伝わってくるよう。シャキっとした挙動はもう電動カート感覚だ。そしてBOOSTモードを押すと、ズバッと押し出されるような刺激的な加速に笑いが込み上げる。いろんなシーンで何度も試したくなる、中毒性のある楽しさだ。スーパーワンはまさに、今のホンダにしか作れない、走って遊べる電動ホットハッチとなっている。

ドライブモードによるキャラ変が際立つのもスーパーワンの特徴だ。出力特性だけではなく、メーター表示も変化。スポーツモードは仮想ギヤ段数の表示が加わり、さらにブーストモードでは特徴的な紫の配色となる。

[1983]シティ ターボⅡ“ブルドッグ”

1.2ℓクラス初のインタークーラーターボを搭載し、110PSを達成。ブリスターフェンダーやパワーバルジといった“そそる”エクステリアも相まって人気を博した。

HONDA 新型スーパーワン

【5月下旬発売】【4月10日〜先行予約】

ブリスターフェンダーやルーフスポイラー、切削加工を施した15インチアルミホイールが目を引く。ボディカラーは新色のブーストバイオレット・パール(写真)のほか、白、黒、黄、グレーを用意。黒以外は2トーンも選べる。
N-ONE e:をベースに強化されたワイドトレッドの専用シャシーや足回りを与えられ、BOOSTモードでは最高出力が大幅アップ。7段変速を再現する仮想シフト制御やエンジン音の再現など、五感に訴える演出も加わる。
水平基調のインパネが運転に集中できる視界をもたらす。左右非対称デザインの専用スポーツシートや、BOOSTモードでは紫に発光するイルミネーション、BOSEプレミアムサンドシステムが走りの気分を盛り上げる。
荷室はN-ONE系と同等。バッテリーは車体中央に搭載されるため、荷室に影響しない。

新型スーパーワン 純正カスタマイズ

純正アクセサリーを手掛けるホンダアクセスはシティターボⅡを連想させる「ブルドッグ スタイル」を提案。無限は「スポーツEV+ONE」をテーマにしたパーツを用意する。

■純正アクセサリー装着車
■無限仕様車
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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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