新車試乗レポート
更新日:2026.03.18 / 掲載日:2026.03.18

BEVの王道! 新型リーフ公道試乗リポート

BEVの王道! トップランナーの現在地

量産乗用BEV(バッテリーEV)のパイオニアである日産リーフがフルモデルチェンジ。バッテリー容量78kWhのB7に続き、55kWのB5も登場し、選択肢を拡大。3代目となった最新電気自動車の実力をチェック!

●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久

※本記事の内容は月刊自家用車2026年4月号制作時点(2025年2月中旬)のものです。

NISSAN 新型リーフ公道試乗リポート

新型リーフ B7G ●車両本体価格:599万9400円 ●ボディカラー:ルミナスターコイズ(P)/スーパーブラック 2トーン(有料色:7万7000円高)

■主要諸元:リーフ B7 G  (オプションを含まず)
●全長×全幅×全高(㎜): 4360×1810×1550 ●ホイールベース(㎜):2690 ●最低地上高(㎜):135 ●車両重量(㎏):1920 ●パワートレーン:交流同期電動機(160kW/355N・m) ●駆動用バッテリー:リチウムイオン電池(353V/78kWh) ●駆動方式:FWD ●WLTCモード交流電力量消費率(Wh/㎞:133) ●WLTCモード一充電走行距離(㎞):685 ●タイヤサイズ:235/45R19

『B5』追加で値頃感UP! スタート価格が約439万円に! 《補助金込み負担額=約310万円!》

ダウンサイザーも納得の良質な走りが好印象だ
量産型BEVのパイオニアとして初代リーフが誕生し、その技術からシリーズハイブリッドのe-POWERも登場した。バッテリーの住宅への二次使用などBEV本体の開発以外でもBEV時代への積極的なアプローチを行ってきたモデルでもある。そんなリーフの最新モデルが選んだ道は良質な生活のパートナーだった。
キーワードとして掲げられた「生活」は、仕事やレジャーも含めた暮らし全般を意味する。試乗したB7GのWLTC満充電航続距離は685(プロパイロット2.0装備車は670)㎞。実効性を勘案して、現実的には八掛けとしても550㎞超であり、レジャーの旅程には十分だ。さらにグーグルマップとの連携で電費に優しい道路選択や充電スタンド情報を反映したガイダンスも行う。内燃機車と比べれば運用の自由度で劣るものの、致命的なほどの不便さはなくなったと言えるだろう。
しかも、リーフはコンパクトカーである。車体サイズは電池の搭載量に影響するが、カローラスポーツと同等の全長や全幅で700㎞前後の航続距離を達成したのは賞賛に値する。ユーザーの不安の種もかなり減るだろう。
バッテリーの充放電効率の管理など、全体的な効率向上が航続距離の伸長につながったのだが、その恩恵は追加されたばかりのB5にも波及する。B5はバッテリー容量を62‌kWhから55‌kWhへとダイエットしながら、先代のe+と同等の航続距離を維持しており、この事実からもシステム全体の進化が理解できる。
なお、B5と同等グレードのB7との価格を比較すると、Gは約35万円安、Xは約45万円安の設定。また、B5には専用グレードとしてSを用意。プロパイロット2.0が選択できないなど装備は簡略化されるが、航続距離は521㎞で車両価格が約439万円、加えてCEV補助金が129万円。これははかなり魅力的な内容だ。
B5は未試乗のため断言はできないが、車重がB7系より約100㎏軽いため、運転感覚がより軽快になる可能性もある。
B7系の走りについては、日本市場向けは最も乗り心地に振った設定とのこと。今回は公道で試乗した。実際に高速道路での120㎞/h巡航での据わりの良さも中高速のコーナリングでの落ち着きも良好。高速長距離走行での快適性を狙った乗り心地と言える。条件付き自動運転を行うプロパイロット2.0は、速度規制や渋滞まで、原則としてシステム任せで走行可能。加減速も滑らかでドライバーのストレスを軽減する、実践力の高い性能を備えていた。
パワートレーンは極低速から高速域まであらゆる状況で神経質な操作を要求しないドライバビリティであり、ワンペダルドライブも含めて洗練された運転感覚だ。ギヤ揺れを抑制し静粛性を向上させたモーターなど、細部まで快適性に凝った設計で、静粛性全般は最高水準にあるが、それゆえにロードノイズが気になる面もある。
車両価格は最上位のB7Gだと600万円をわずかに切るレベル。補助金があってこそ現実的なコスパが成り立つ設定である。そういったBEVの特性に納得できるなら、新型リーフは演出より本質を求めるユーザーに魅力的であり、特に良質な走りを求めるダウンサイザーに最適な一台だ。

NISSAN 新型リーフ

●価格:438万9000円〜599万9400円 ●発表年月(最新改良):’25年10月(’26年2月)

実用的マイカーとしてのBEVの地位を築いてきたノウハウでもう一歩先へ
 2010年の初代リーフデビューから15年間にわたる知見と経験を込めた最新作。B7モデルのWLTCモード一充電走行距離は最大702㎞に達し、’26年2月に追加発売されたB5モデルでも旧型のバッテリー拡充仕様・e+を上回る521㎞を誇る。充電効率を高めたことで充電所要時間が短縮されているのも日頃の使い勝手に直結する注目ポイントだ。

室内は上級コンパクトの標準レベルで、平均的体格の男性4名の長時間乗車も可能。高機能な車載ITや運転支援機能を備えるが、先進&未来感に寄せすぎず、上質な佇まいだ。
荷室容量は一般的コンパクトカーレベル。特に大容量でこそないが実用性は十分だ。

新型リーフ B7/B5性能比較

 B7から遅れて追加されたこともあって、B5は性能が劣る廉価版と思われがちだが、実用的BEVとして定評のある先代モデルよりも格段に高性能。航続距離は先代e+を上回る。

■航続距離(WLTC一充電走行距離)

B7:〜702㎞
B5:〜521㎞《NEW》

■充電性能

走行可能距離で表すと、B7の場合15分の充電で300㎞、30分で470㎞が目安となる。

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ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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