車のメンテナンス
更新日:2026.03.13 / 掲載日:2026.03.13
米国製SUVが日本上陸ラッシュか!? トヨタ、ホンダに続き日産「パスファインダー」も検討中

日本市場に北米生産車が相次いで導入される可能性が浮上している。背景にあるのは、2026年2月に国土交通省が創設し公布・施行された米国自動車の認証特例制度だ。いわゆるトランプ関税に関する日米間の合意を受けて整備された制度で、米国で安全認証を取得している車両について、日本での追加試験や一部認証手続きを簡素化するものとなる。
これまで日本で乗用車を販売する場合は国土交通省の型式指定取得が必要で、灯火類や排出ガス、騒音など日本独自基準への対応が求められてきた。しかし新制度では、米国基準で認証された車両について排出ガスや安全試験の一部を省略できる仕組みが整えられた。これにより、北米仕様車を大きく作り替えることなく日本へ導入できる可能性が広がっている。
この制度創設を受け、自動車メーカーの間では北米生産車を日本へ投入する動きがにわかに現実味を帯びている。すでにトヨタは、米国で生産しているカムリ、ハイランダー、タンドラといったモデルの日本導入を検討していることを正式に明らかにしている。北米向けSUVやピックアップを日本市場に展開する可能性を公表したことで、業界内でも関心が高まっている。

その流れの中で、ホンダは米国生産車の日本導入を正式に発表した。導入が決定したのは、Acuraブランドのスポーツモデル「インテグラ Type S」と、Hondaブランドの大型SUV「パスポート トレイルスポーツ エリート」の2車種。いずれも米国工場で生産され、日本市場では左ハンドル仕様のまま導入される。発売は2026年後半から順次開始される予定だ。
インテグラ Type Sは、北米で販売されている高性能スポーツモデルで、2.0Lターボエンジンと6速MTを組み合わせたドライバー志向のパッケージが特徴。かつて日本でも親しまれたインテグラの名を冠するモデルとして、日本のファンの間でも注目を集めそうだ。
一方のパスポート トレイルスポーツ エリートは、北米市場向けに開発された大型SUV。力強いスタイリングと高い走破性を特徴とするトレイルスポーツ仕様で、日本市場では数少ない本格派ミドルサイズSUVとして位置づけられる可能性がある。東京オートサロン2026では参考出品されており、日本導入が現実味を帯びていたモデルでもある。

ホンダは今回の2車種に加え、北米市場で販売されているピックアップトラック「リッジライン」の日本導入も検討しているという情報を編集部はキャッチしている。実現すれば、日本市場では数少ない本格ピックアップとして新たな選択肢になる可能性がある。
さらに編集部がキャッチした情報では、日産も北米市場で販売されている3列シートSUV「パスファインダー」の日本導入を検討しているという。3.5L V6ガソリンエンジンを搭載する大型SUVで、近年のモデルはモノコック構造を採用しながらも高い走行性能と3列シートの実用性を両立。国内ラインアップではエクストレイルの上級モデルとして成立する可能性があり、日本導入の時期は2027年から2028年頃が想定されている。
パスファインダーについては、オセアニア市場向けに右ハンドル仕様がすでに存在している点も注目される。日本導入の際には、この右ハンドル仕様をベースにする可能性が高いとみられる。トヨタのハイランダーなども同様に右ハンドル仕様が海外市場に存在しており、日本導入のハードルは比較的低いと見られている。
これまで北米専用SUVを日本市場へ導入する場合、日本独自の認証や仕様変更が大きな障壁となっていた。しかし米国車特例の創設により、北米仕様に近い形で日本市場へ投入できる可能性が生まれている。メーカーにとっては開発コストを抑えながら新たな車種を投入できるメリットがある。
日本では近年、ランドクルーザーやレクサスLXといった大型SUVの人気が高く、輸入ブランドを含めて3列シートSUV市場は拡大傾向にある。こうした市場環境もあり、各メーカーが北米生産SUVの日本投入を模索する動きは今後さらに広がる可能性がある。
国交省の新制度をきっかけに、これまで日本に導入されなかった北米専用SUVが相次いで上陸する可能性が出てきた。ホンダの正式参入を皮切りに、北米生産モデルの日本導入が新たな潮流として広がるのか、今後の各メーカーの動きが注目される。