新車試乗レポート
更新日:2018.10.16 / 掲載日:2015.12.11
トヨタ プリウス 試乗レポート(2015年12月)
トヨタ プリウス 試乗レポート
事前試乗
【フルモデルチェンジ】
発表/2015年10月13日(プロトタイプ)
トヨタ自動車・お客様相談センター
0800-700-7700
文●森野恭行 写真●編集部
■クルマとしての基本性能を底上げしさらに40.0km/Lの低燃費も達成!
話題がありすぎて、何から説明すればいいのか迷うのが4代目。まずは歴代モデルの最大の関心事だった「燃費」に注目すれば、従来型Lグレードで32.6km/LだったJC08モード値は、新型でついに40km/Lの大台に到達する。「さすが!」の印象が強い。でも、走りの進化、パッケージの進化は・・・それ以上のインパクトを持つ。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
新型に乗ってすぐに気づくのは、着座位置がかなり低くなったこと。自然なドラポジを特徴とする。目線が低くなると心配なのは視界だが、前方、側方とも明らかに改善されているから、小柄な女性も安心していい。運転しやすい環境づくりは、完全新設計のプラットフォームである「TNGA」を採用したからこそ、可能だったことのひとつだ。
低重心設計を徹底させたTNGAは、走りの面でも大きな効果を生む。低重心化はクルマの安定性向上に直結し、乗員を低く座らせれば安定感がさらに高まるという図式だ。「ここ」からはじまるTNGA世代トヨタ車は、質の高い走り、スポーティな走りにこだわる。そうした観点で見ると、剛性を飛躍的に高めたボディや、トーションビーム式からダブルウイッシュボーン独立式に格上げされたリヤサスも見逃せないところ。「基本性能」の大幅な能力アップに、高い志が表れている。
そして、自動ブレーキを核とするトヨタセーフティセンスPの設定や、雪国で登場が待たれていた4駆の新設定も、大きな進化を物語る点。エコ性能とのバランスを考え、4駆は後輪をモーターで駆動するE-Fourを採用する。変身の規模は、これまでで最大級。豊田章男社長が提唱し続ける「もっといいクルマ」を、具体的なカタチとして示したのが新型プリウスだと言っていい。
■インテリア/エクステリア写真[1]
伝統のデジタル式センターメーターを踏襲しつつ、新たなデザイン要素と最新デバイスを採り入れ、新世代プリウスらしいコックピットに仕上げている。質感向上も注目の要点だ。
59mmも低くした前席ヒップポイントが最大の変更点。自然な運転姿勢を取れるだけでなく、ボンネットやベルトラインを低くすることで視界も改善した。また、課題だった後席頭上高の拡大も実現している。
■インテリア/エクステリア写真[2]
高膨張比サイクル1.8Lの2ZR-FXE型の効率改善と、ハイブリッドメカの一新が注目点。待望の「4駆」の新設定も話題だ。
駆動用バッテリーを、荷室の床下から後席下に移したのがカギ。床面の低下と容量アップを実現した。
ハイブリッドカーの先駆らしく、4代目はいちだんと未来的なスタイルを採用。リヤビューの印象はミライとも重なる。パッケージ的には長く、低くなったのが注目点。空力性能は抜群のものだ。
トヨタ プリウス プロトタイプモデル(CVT)
全長×全幅×全高 | 4540×1760×1475mm |
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ホイールベース | 2700mm |
車両重量 | 1360kg |
エンジン | 直4DOHC+モーター |
総排気量 | 1797cc |
エンジン最高出力 | 98ps/5200rpm |
エンジン最大トルク | 14.5kg m/3600rpm |
モーター最高出力 | 72ps |
モーター最大トルク | 16.6kg m |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | ダブルウィッシュボーン |