車のメンテナンス
更新日:2025.12.04 / 掲載日:2025.12.04
次期カローラ/カローラツーリング、マルチパスウェイを具現化し、水素エンジン登場も!?

次のフルモデルチェンジに向け、カローラとカローラツーリングが静かに姿を見せ始めている。予想されるデビュー時期は、まずICE、HEV、PHEVモデルが2027年後半の可能性が高い。国内で長く親しまれてきた車名だけに、方向性は急な転換ではなく、既存ユーザーが違和感なく受け入れられる範囲で機能を積み重ねる方針に見える。
開発の軸となるのは、ジャパンモビリティショー2025で公開された「カローラコンセプト」だ。同コンセプトは、マルチパスウェイ戦略を前面に掲げ、ICE、HEV、PHEV、FCEV、BEVというあらゆるパワートレーンを搭載することを目標にしたモデルとして紹介された。量産化初期はICE、HEV、PHEVが中心になるものの、「選択肢を増やす」という方向性は今後も維持される見込みである。
パワートレーンでは、すでに開発が表明されている新開発の4気筒1.5Lエンジンが中心になる見通しだ。1.5Lと2.0Lクラスのハイブリッドを軸に、世界展開を視野にPHEVを設定し、上級仕様ではバッテリー搭載や電装系を最適化したパッケージが検討されている。静粛性や日常領域での扱いやすさを優先し、大きな違和感のない進化を図る構えだ。
装備面で注目されるのは、次期カローラが新型RAV4から採用される「Areneプラットフォーム」を導入する点にある。Areneは、トヨタが長年培ってきたモノづくりの知見と技術に、最新のソフトウェア機能を組み合わせたものだ。組み込みツール、先進インフラ、ソフトウェアサービスの集合体で、トヨタならではの品質と効率性を保ちながら、統合されたソフトウェアによって新しい車体制御やサービス体験を構築する。これにより、ユーザーとともに成長しながら、交通事故ゼロ社会の実現に貢献する仕組みづくりが進められる。
エクステリアは、現行の直線的な造形を継承しつつ、フロントまわりは水平基調を強調した簡潔な構成になる方向が検討されている。樹脂パーツの露出を抑え、スタンダードモデルでも落ち着いた印象を目指すとされる。しかし、かなりの確率でコンセプトモデルのエクステリアデザインを踏襲してくる可能性が高く、ワゴンボディのツーリングはかなりアグレッシブなデザインとなるだろう。
インテリアは派手な大型モニターよりも、自然な操作性と通信機能の改良が中心になる見込みだ。スマホ連係、車内通信の最適化、デジタルキーなど、生活動線に沿った機能が整理されるだろう。
フルモデルチェンジ時に登場するパワートレーンはICEモデルやHEVなどが先行するが、トヨタを代表するモデルとしてBEVだけでなく、水素エンジンを搭載した市販車第一号となることにも期待したいところだ。