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更新日:2018.11.04 / 掲載日:2015.07.31
【アウディ】「RS 7 自動運転コンセプトカー」で全開走行

ユニット・コンパス/Goo-net編集部
アウディが、米国カリフォルニア州のサーキット「ソノマ レースウェイ」で自動運転を披露した。最新世代の「RS 7 自動運転コンセプトカー」でプロのレーシングドライバーに匹敵する正確さで全開走行し、1周4050mのサーキットを2分01秒01のタイムで周回した。
アウディのブレーキとステアリング、ドライバーアシスタンスシステムの開発責任者、トーマス・ミューラー氏は「ソノマにおいて、RS 7 自動運転コンセプトカーを何ラップにもわたって物理的限界まで追い込んだ。それでもマシンは一貫した正確さで課題を成し遂げたと述べている。
アウディは、さまざまな条件下で自動運転の実験を行ってきた。2014年10月には「ボビィ」のニックネームで開発されたRS 7ベースの実験車が、ドイツ南西部のサーキット「ホッケンハイムリンク」で自動運転を実施。ドライバーなしで最高240km/hの速度を記録した。「ロビィ」の愛称で呼ばれる今回のテスト車は、ボビィより約400kg軽量化。560psの最高出力を発生させるパワートレインを持ち、加速、ブレーキング、ステアリング操作などあらゆる運転操作を完全に自律的かつ最高の精度でコントロールする。
自動運転の実験は、実際の道路交通環境でも実施している。2015年初頭に「ジャック」というニックネームを付けた生産モデルに近いA7の自動運転コンセプトカーが、アメリカのシリコンバレーからラスベガスまで、ハイウェイなど一般車が走る道路を使用して自動運転で移動。ジャックは、その直後にドイツのアウトバーンで最高速130km/hの自動運転を行っている。また、2015年5月には、中国上海で開催された「CES(Consumer Electric Show:コンシューマー・エレクトリック・ショー)アジア」で、ジャーナリストたちがジャックによる自動運転を体験している。
多様な路面での実験走行を含めた開発作業により、センサーテクノロジー、データ処理、車両制御と安定化を図る技術まで、自動運転の技術を生産モデルに搭載するために必要な知識やノウハウが蓄積されている。アウディでは、次世代のA8で自動運転の実用化を計画している。