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更新日:2025.06.06 / 掲載日:2025.06.06
シートベルトが進化する! ボルボが発表した新たな安全技術とは【動画あり】
ボルボ・カーズは現地時間の6月5日、車両に搭載された高度なセンサーからのリアルタイムデータを活用し、交通状況の変化や装着している人それぞれに応じて最適に作動する「マルチアダプティブ・シートベルト」を発表した。

2026年に発表予定の新型EV「EX60」に初搭載されるマルチアダプティブ・シートベルトは、車内外のセンサーからのデータを活用し、その状況や身長、体重、体型、着座姿勢などの個人のプロファイルに応じて保護の設定をその個人にあわせて調整を行う。
例えば、大柄な乗員が激しい衝突事故に遭った場合は、頭部損傷のリスクを軽減するためにベルトのロードリミッターの荷重設定が高くなり、小柄な乗員が比較的軽い衝突に遭った場合は、肋骨骨折のリスクを軽減するためにベルトのロードリミッターの荷重が低く設定されるという。

現在のシートベルトは、衝突時にシートベルトが人体に与える力の大きさを制御するために、ロードリミッターを使用しているが、マルチアダプティブ・シートベルトは、ロードリミッターのプロファイルを3種類から11種類に拡大し、設定可能なプロファイルの数を増やすことで、それぞれの状況や個人に合わせて性能を最適化できるようになっている。
また、従来のシステムとは異なり、車外、車内、衝突センサーなど、さまざまなセンサーからのデータを活用することができるため、車のシステムが、衝突の方向、速度、乗員の姿勢などそれぞれの衝突固有の状況を瞬時に分析し、その情報をシートベルトに伝達。このデータに基づいて、最も適切な設定が行われる。

エアバッグ、乗員検知、運転支援システムとシームレスに連携し、一連の保護機能がうまく連動することで、乗員保護効果が高まり、後遺症のリスクが最小限に抑えられるとしている。さらに、無線ソフトウェアアップデート(OTA)にも対応しており、より多くのデータと知見を収集することで、車が乗員や新たなシナリオ、事故への対応策を学習し、継続的に向上していく設計となっている。
ボルボ 公式HP:
https://www.volvocars.com/jp/
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