故障・修理
更新日:2021.04.13 / 掲載日:2021.04.13
点火系交換 スバルサンバーを懐走仕様!2
パッキンはお約束のOEMを活用。大野ゴムのSP0001で固定ネジのOリングもセットに。液体パッキンは高信頼のWAKO’SのGM。
カバーの溝は液体パッキンで平らになるくらいたっぷりと流し込む。これにゴムをはめ込むと溢れ出るので全体になじませる。
面圧のかかりにくい角には盛り上がるくらいの液体パッキンを入れておく。カバー装着前にはOリングにも塗り込んではめ合わせる。
プラグコードからのスパークパルスがどのくら出ているかを簡易測定。ポリウレタン線を巻いてコイルにしたものをオシロで拾った。
オシロスコープで確認するとパルスのヒゲが長く。かなり高周波域までパルスが存在している。写真だと見にくいが立ち上がりが鈍い。
イグニッションコイルも四半世紀モノだから新品に交換した。丸印左は緩めるだけ。右側を抜くとスライドして取り外せる。
コイル本体は新品の方も同じ部品番号だが、単体での発注はできない。カバー付きに部品番号になるので注意。22433KA380。
四半世紀ものの直流抵抗を計測。酸化すると抵抗値は上昇するが、通常走行では問題ないので、コイルはこのまま大切に保管物件。
新品の直流抵抗値は、二次側が若干低い値になっている。このくらいは誤差の範囲なので新品は気持ちいいと思うだけにする(汗)。
高電圧は何かと厄介だ。酸化による劣化と放電が繰り返される仕組みのために傷みが激しい。特にイグニッションコイルの2次側が問題。高電圧を発生させるため(1次12ボルト2次2万ボルト)細い銅線が多く巻かれているが、コイルを絶縁している樹脂などが劣化してリークすると、見た目は大丈夫でも内部は迷走スパークが起きたり、熱によって断線したりする。こればかりは交換するしか方法がない。動いているうちに早めに手を打っておくのが得策というものだ。
ハイテンションコード(プラグコード)はパルス状の高電圧スパークがノイズの原因にもなるということで、メーカー純正品は16kΩ/mという抵抗を持たせることが規格になっている。さらにスパークプラグ内部も抵抗を挿入してノイズ対策としているのが通常だ。抵抗特性としてパルスノイズを吸収する力があるので、この規格はきちんと守られているのだが、経年劣化で電圧降下も当然発生しているはず。せっかくの高電圧を減少させていることは否めない。
そこで、手に入りやすいハイテンションコードだけ社外品にして、それ以外を純正新品に交換することでわずかな性能向上と車両維持を両立させようという考えになったのだが、その前にまたしてもオイル漏れが発覚!