キズ・へこみ直し
更新日:2025.08.29 / 掲載日:2022.02.28

車の傷消し方法と値段|傷の深さ別に対処法や注意点をわかりやすく解説

小さな擦り傷や深いへこみなど、車についた傷を見つけると気分が沈むものです。

「DIYで直せるのか」「業者に頼むと高額なのか」など、対処法や費用面で迷う人は多いでしょう。

この記事では、車の傷の種類や放置によるリスク、コンパウンド・タッチペン・パテを使った補修方法とおすすめアイテムを紹介しています。

業者に依頼する場合の費用相場や選び方まで網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 車の傷を放置するリスク

車に傷がついたときは、放置せずすぐに傷消しをすることが重要です。

小さな擦り傷やひっかき傷でも、ボディ表面を守るクリア層が削られてしまうため、塗装面へのダメージが蓄積します。その結果、撥水や親水効果が弱まり、雨水や汚れが付きやすくなってしまうのです。

さらに、塗装が剥がれて金属部分が見えている深い傷は、水分が入り込みやすくサビが発生しやすくなります。

サビが進行すると塗装内部まで広がり、やがてボディが腐食する恐れもあります。そうなると、サビ取りや部品交換が必要になり、修理費用が傷直しのときよりも高額になるでしょう。

2. 車の傷の種類と修理の難易度

コンパウンドで修理できる傷(イメージ)

車にできた傷は、種類によって修理方法や難易度が変わります。

修理方法対応できる傷の種類特徴DIY難易度
コンパウンドこすれば消える傷、擦り傷、洗車傷、爪が引っかからない浅い傷傷を磨いて目立たなくする方法比較的簡単
タッチペンコンパウンドで直せない小さな傷、爪が引っかかる傷、範囲が狭い塗装剥がれの傷色合わせや塗り方にコツが必要で、完全に消すのは難しい専門知識や道具があればDIY可能
パテコンパウンドやタッチペンで直せない深い傷、へこみを伴う傷パテ埋めと塗装が必要で、仕上げには技術が求められる難しい(業者依頼推奨)

浅い擦り傷ならコンパウンドで補修できますが、塗装剥がれや深い傷は仕上がりに差が出やすいため注意しましょう。無理にDIYで直そうとすると、かえって修理費用が高くなる恐れがあります。

3. DIYで車の傷を消す方法

タッチペンで傷を直している様子(イメージ)

DIYで車の傷を補修するには、方法ごとの特徴や手順をただしく知っておく必要があります。

ただし、傷の状態によってはDIYで直すのが難しい場合もあります。無理に作業すると傷が広がるため、業者に依頼することも検討しましょう。

ここでは、コンパウンドやタッチペン、パテを使った補修方法と注意点をわかりやすく解説します。

(1) 浅い擦り傷はコンパウンドで補修

擦り傷や洗車傷など、爪が引っかからない浅い傷にはコンパウンドが有効です。

コンパウンドは傷部分を研磨して目立たなくする研磨剤で、DIY初心者でも扱いやすいのが特徴です。

ただし、完全に傷を消せるわけではなく、目立たなくする方法と理解しておきましょう。

① コンパウンドでの修理方法

1. 車を洗車して汚れを落とす
2. 周辺部分をマスキングテープで保護する
3. コンパウンドを布やスポンジに取り、傷部分を磨く
4. 仕上げ用コンパウンドで磨き上げる

力を入れすぎると塗装を傷める恐れがあるため、軽い力で少しずつ磨くことが大切です。

くわしい手順や注意点は下記の記事で解説しております。

② おすすめコンパウンド

おすすめのコンパウンドを3つご紹介します。

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(2) 塗装剥げや深い傷はタッチペン・スプレーで補修

爪が引っかかるような塗装剥げや深い傷には、タッチペンや補修スプレーを使う方法があります。

色合わせや塗り方にコツが必要で、完全に元通りにするのは難しい点を理解しておきましょう。

① タッチペンでの修理方法

タッチペンを使う大まかな手順は以下のとおりです。

1. 車を洗車し、傷周辺の汚れを落とす
2. コンパウンドで軽く磨いて表面を整える
3. シリコンオフで油分を除去する
4. 傷周辺をマスキングテープで保護する
5. タッチペンで点を打つように塗る(細かい傷はつまようじで塗布するときれいに仕上がる)
6. 20分ほど乾燥させ、必要に応じて重ね塗りする
7. 完全乾燥まで1週間程度置く
8. 耐水ペーパーで盛り上がり部分を軽く削る
9. コンパウンドで仕上げ磨きをする

なお、仕上げ磨きには、ポリッシャーが必要になります。手磨きによる仕上げでは耐水ペーパーによる傷が消えないことが多いため、ポリッシャーがない場合は工程7までにしましょう。

おすすめのタッチペンはこちらになります。

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② スプレーでの修理方法

スプレーを使う大まかな手順は以下のとおりです。

1. 傷部分の汚れを落とす
2. サンドペーパーで表面を研磨する
3. シリコンオフで油分を除去する
4. 周囲をビニールとマスキングテープで養生する
5. プラサフ(下地用塗料)を吹き付ける
6. 傷消しスプレーを薄く重ね塗りする
7. ぼかし剤を吹き付け、色を馴染ませる
8. 6〜7を繰り返し、自然な仕上がりになるまで施工する
9. 乾燥後、コンパウンドで仕上げ磨きをする(仕上げ磨きには、ポリッシャーが必要)

スプレーは定着しにくいため、脱脂やプラサフ塗布など下地処理を丁寧にしましょう。

おすすめのスプレーはこちらになります。

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ソフト99|ボデーペン車の傷補修を焼付塗装級に仕上げる多機能スプレー「ボデーペン」の公式販売ページ
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(3) へこみや深い傷はパテで補修

パテで修理している様子(イメージ)

へこみや深い傷は、コンパウンドやタッチペンでは補修できないため、パテを使う必要があります。

パテで傷やへこみ部分を埋め、塗装することで補修箇所を目立たなくできます。

ただし、作業工程が多く難易度も高いため、DIY初心者には向きません。失敗すると仕上がりが悪くなるだけでなく、最終的に部品交換が必要になることもあります。

そのため、不安がある場合は業者へ依頼することをおすすめします。

① パテでの修理方法

パテを使う大まかな手順は以下のとおりです。

1. 洗車して傷周辺の汚れを落とす
2. コンパウンドで軽く研磨し、表面を整える
3. シリコンオフなどで脱脂し油分を除去する
4. パテをへこみや傷部分に塗り込み、ヘラで平らに整える
5. 乾燥後、耐水ペーパーやコンパウンドで盛り上がり部分を削り、周囲と高さを合わせる
6. 下塗り・中塗り・上塗りと順に塗装する
7. 1週間程度しっかり乾燥させる
8. 最後にコンパウンドで仕上げ磨きをする

② パテは補修部分によって使い分ける

パテには、ボディ補修に使う厚付パテやうす付パテ、へこみや割れ補修に適したファイバーパテ、乾燥時間が短い速乾パテなど種類があります。

また、バンパー補修には専用のバンパー用パテやねんど状パテ、マフラー補修には高温に耐えられる専用パテが使われます。

このように補修する場所や素材によってパテの種類を使い分けることが、仕上がりと耐久性を高めるポイントです。

(4) DIY補修の失敗例とリスク

DIYで車の傷を補修する際は、方法を誤ると修理費用が高額になる恐れがあります。

たとえば、コンパウンドで強く磨きすぎてクリア層まで削ってしまうケースがあります。タッチペンやスプレーを使った補修では色ムラができ、かえって目立つ仕上がりになることもあるでしょう。

さらに、パテ補修で表面を均一に整えられず、波打ったような仕上がりになってしまう例も見られます。最終的に業者へ依頼することになり、修理範囲が広がって当初より費用が高くなります。

DIYは手軽に思えますが、作業には道具だけでなく技術も必要です。繰り返しになりますが、不安があるときは最初から専門業者に相談することをおすすめします。

4. 車の傷の修理は業者に依頼するのがおすすめ

DIYでの補修は費用を抑えられるメリットがありますが、仕上がりや安全面を考えると業者に依頼するのがおすすめです。

ここでは、業者依頼のメリットや費用相場、どのような傷が業者修理に向いているかを解説します。

(1) 傷の修理を業者に依頼するメリット

業者に依頼すると、プロの技術で仕上がりがきれいになるだけでなく、補修後の耐久性も高くなります。

また、修理保証がついている場合もあり、万が一不具合があっても再修理してもらえるため安心です。

DIYで失敗して補修範囲を広げるよりも、結果的に安く済むこともあるでしょう。

(2) 業者修理が必要な傷の特徴

DIYでは対応が難しい以下のようなケースは、業者に修理してもらう必要があります。

・金属部分が見えるほどの深い傷
・広範囲にわたる塗装剥がれ
・へこみや変形を伴う損傷

これらは、適切な下地処理や塗装技術が求められるため、無理に自分で直そうとせず専門業者へ相談しましょう。

(3) 傷の種類や場所別 費用相場

車の傷を業者に依頼した場合の費用相場は以下のとおりです。

傷の種類・場所費用相場
小さい傷や浅い傷10,000〜30,000円
深い傷やへこみ20,000〜50,000円
バンパー10,000〜40,000円
フェンダー20,000〜50,000円
ボンネット20,000〜50,000円
ドア30,000〜60,000円
バックドア20,000〜50,000円

ただし、費用は傷の深さや広さ、部品の損傷度合い、依頼する業者によって異なります。場合によっては修理より部品交換のほうが安く済むこともあるため、複数業者に見積もりを取り比較することが大切です。

5. 信頼できる業者選びのポイント

業者が修理している様子(イメージ)

車の傷を業者に依頼する際は、仕上がりや費用に大きな差が出るため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。ここでは、依頼できる業者の種類と、選び方のポイントを解説します。

(1) 傷の修理を依頼できる主な業者

車の傷修理を依頼できる業者には、以下のような種類があります。

ディーラー

純正部品を使った高品質な修理が可能で安心感がありますが、費用はやや高めです。

板金塗装業者

細かい補修や塗装技術に優れており、コストと仕上がりのバランスが良い点が特徴です。

カー用品店(オートバックスなど)

軽度の傷修理や簡易補修に対応しており、料金も比較的安めです。

ガソリンスタンド

簡易的な補修やポリッシュなどに対応している店舗もありますが、対応範囲は限られます。

(2) 業者選びのポイント

信頼できる業者を選ぶためには、以下のポイントを確認しましょう。

① 実績と技術力

これまでの修理実績や施工事例を確認することで、仕上がりイメージや技術レベルを把握できます。公式サイトや店頭で事例写真をチェックするとよいでしょう。

② 口コミや評判

実際に利用した人の口コミや評価も大切です。Googleレビューや整備工場検索サイトなどで評判を確認し、対応の良さや仕上がりの満足度を把握してください。

③ 対応範囲とサービス内容

店舗によって対応できる修理内容やサービスが異なります。たとえば、塗装まで対応しているか、代車サービスや保証があるかなど、自分が重視する条件を満たしているか確認しておきましょう。

6. 車の傷の修理でよくある質問

車の傷消しについては、DIYや業者依頼、コーティングに関する疑問を持つ人も多いでしょう。ここでは、よくある質問と回答をまとめました。

(1) 黒い車の傷消しはどうする?

黒い車は傷が目立ちやすいため、補修方法選びが重要です。

浅い擦り傷ならコンパウンドで磨けば目立たなくできます。爪が引っかかるような深い傷の場合は、車体色に合ったタッチペンを使用しましょう。

ただし、黒はわずかな色違いでも補修跡が目立つため、心配な場合は業者に相談することをおすすめします。

(2) コーティングでも傷を消せる?

コーティングで完全に傷を消せるわけではありませんが、浅い擦り傷や洗車傷などは目立たなくできます。

これは、コーティング被膜が傷の凹凸を埋めることで光が均一に反射し、傷が見えにくくなるためです。

ただし、塗装が剥がれるような深い傷やへこみには効果がありません。

(3) コーティングで傷を防げる?

コーティングには、塗装面を保護して傷をつきにくくする効果があります。

とくにガラスコーティングは、強度のある被膜で薄い擦り傷を防ぎ、光沢も長持ちさせられるためおすすめです。

ただし、ぶつけたときの深い傷やへこみまでは防げないため、日頃から安全運転を心がけることが大切です。

7. 車の傷の修理はグーネットピットにお任せください

車の傷消しは、傷の深さや種類によってDIYで直せるものと業者に依頼すべきものがあります。

浅い擦り傷であればコンパウンドやタッチペンで補修できますが、深い傷やへこみは専門知識や技術が必要です。無理にDIYして失敗すると、かえって費用が高くなる可能性もあるため注意しましょう。

もし補修に不安がある場合は、専門業者に相談することをおすすめします。

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車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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