車のエンタメ
更新日:2016.02.22 / 掲載日:2016.02.22
名ビルダーの遺作、オークションでの落札価格は……?
ユニット・コンパス/Goo-net編集部
クルマ専門の名門オークション「バレット・ジャクソン」に、美しくも大胆なカスタムカー「フレンチ・コネクション」が出品された。
名ビルダー、ボイド・コディントンの遺作にして彼の作品のなかでもトップ10に数えられる名作は、曲線美と上質さを極限まで究めた1台だ。
ボイド・コディントンと言えば『アメリカン・ホッドロッド』にも出演したカスタムカー界きっての人気者。2008年に63歳の若さで亡くなっているが、彼の作品はいまも高く評価され続けている。
出品されたフレンチ・コネクションは、1937年型のドライエにインスパイアされて誕生した完全ワンオフのカスタムカーだ。アート・モリソンのシャーシに、マルセル&サンズのハンドメイドカスタムによるアルミニウム&スチールボディを架装。パワートレインは、イタリア製のオールアルミニウムの12.8L V12 HEMIエンジンとターボ400の3速ATを搭載する。
深みのある「ボイド・レッド」と「ボイド・ブラック」の2トーンで塗り分けられたエクステリアのデザインは、究極のグラマラスと言っていいだろう。大きく張り出した前後のフェンダーはタイヤをすっぽりと覆い、打ち寄せる波のような美しい曲線を描いている。ドアにもトランクルームにもアウターハンドルはなく、滑らかさが強調されている。クラシカルなのにどこか未来的な雰囲気が漂う、ボイド・コディントンらしい。
内装は、上質なオーストリッチと牛革をふんだんに使ったハンドメイドで、ラゲッジスペースには同じオーストリッチを使ったトランクも備えられている。T字スポークの大径ステアリングにセンターメーターの組み合わせもエレガント。
このフレンチ・コネクション、アメリカのアリゾナ州スコッツデールで1月23日から1月31日にかけて開催されたオークションで40万7000米ドル(約4560万円/※2/12の為替レート 1米ドル=112円で計算)で落札されている。バレット・ジャクソン 45周年のアニバーサリーイヤーを飾った1台として、今後も語り継がれるにちがいない。