中古車購入チェックポイント
更新日:2018.10.18 / 掲載日:2014.08.01

日産 ジューク ニスモ(2013年2月~)中古車購入チェックポイント

  • 日産 ジューク ニスモ(2013年2月~) 中古車購入チェックポイント

    日産 ジューク ニスモ

    CBA-NF15
    参考車両:NISMO
    初度登録:2013年9月
    追加装備:<ディーラーオプション>純正オリジナルメモリーナビ、バックカメラ、ETC (2013年9月)

  • 日産 ジューク ニスモ

■全体のチェックポイント

2013年2月から発売しているNISMOチューンのコンプリートカー。外装・内装を慎重にチェックするのはもちろん、エンジンから足まわりまで、走りのコンディションと整備状況を必ず確認。モータースポーツやカスタムカーの愛好者が注目する“直系ワークスチューン”の性能が充分に発揮できるかどうかも大切なポイントだ。

走行に支障があるようなダメージがないか調べる

  • 1.車体のバランスをチェック

    日産 ジューク ニスモ(車体のバランスを見る)

  • 1.車体のバランスをチェック

    まずは、外装に異常がないか探っていく。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意したい。

  • 2.関連部も同時にチェック

    日産 ジューク ニスモ(関連部も同時にチェック)

  • 2.関連部も同時にチェック

    バンパーは、角や下部スポイラーに損傷がないか見て、ずれていないか立て付けもチェック。バンパーに連なるフェンダーは、オーバーフェンダーの損傷や修理/交換に注意し、フェンダー本体を調べる。奥を覗いて、タイヤハウス内も異常がないかチェック。

  • 3.車体の内側も調べる

    日産 ジューク ニスモ(車体の内側も調べる)

  • 3.車体の内側も調べる

    ボンネットは、内側やヒンジ部。フェンダーも、内側と取り付け状態。フレームや補強部材も、修理/交換跡などがないかチェック。エンジンルーム最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートおよび関連部品なども、車体前部の要チェックポイントだ。

4.後部のチェック

後面も、バンパー、バックドア、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。バンパー下は、エキゾーストフィニッシャーの損傷にも注意。
バックドアは、解錠・施錠、開閉の動き具合、ダンパーロッドの効き具合をチェック。バックドアの内側、ヒンジおよびヒンジ固定部もチェック。
開口部も、溶接やシーラーの状態に注意しながらチェック。スペアタイヤ収納部周辺のパネルも、歪みや修理/交換跡がないか見る。

  • 日産 ジューク ニスモ(後部のチェック)

  • 日産 ジューク ニスモ(後部のチェック)

  • 日産 ジューク ニスモ(後部のチェック)

  • 5.ドアと周辺をチェック

    日産 ジューク ニスモ(ドアと周辺をチェック)

  • 5.ドアと周辺をチェック

    ドアは、外板パネルだけでなく、内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないか、ヒンジ部も見る。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など周辺も慎重にチェックする。

6.下側に要チェックポイント

車体側面は、下部に装着しているサイドシルプロテクターに損傷、修理/交換の形跡がないかチェック。重要なのは、覆われているサイドシル(車体の梁)のほうだ。床下側を覗いて、損傷、腐食(錆)、修理/交換跡などがないかチェック。同様に、ステップ部(サイドシルの上側)周辺もチェックする。

  • 日産 ジューク ニスモ(下側)

  • 日産 ジューク ニスモ(下側)

7.損傷の程度にも注意する

リアフェンダーは、ドア開口部に乗り降りによる傷や簡易補修跡などがないかチェック。マスキング跡があれば、周辺を詳しく調べて、損傷の程度と範囲を確認。車体右側は、フューエルリッドと給油口周辺もチェック。

  • 日産 ジューク ニスモ(リアフェンダー)

  • 日産 ジューク ニスモ(フューエルリッド)

  • 1.エンジンをかけてみる

    日産 ジューク ニスモ(エンジンをかけてみる)

  • 1.エンジンをかけてみる

    「NISMO」は、フロントグリル、フロント/リアバンパー、サイドシルプロテクター、オーバーフェンダー、レッド色ドアミラー、ハイマウントストップランプ内蔵ルーフスポイラー、エキゾーストフィニッシャーなどの専用パーツを装着し、LEDハイパーデイライト、ダーク調フロントコンビネーションランプ、キセノンヘッドランプ、グロスブラックドアサッシュなども装備している。車体まわりは、空力性能が向上する“本物”のエアロパーツも慎重にチェック。同時に、車体骨格にダメージがないか確認したい。事故などで車体の骨格部を修理した車両は修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、修理や交換している部分がないか販売店に聞いてみよう。

2.変速動作をチェック

7速マニュアルモード付CVTは、各レンジへのシフト具合をチェック。可能なら試乗して、自動無段変速動作をチェック。ドライブモード[ノーマル・スポーツ・エコ]の各制御およびドライブモード切り替え操作とエアコン操作を兼ねるディスプレイ表示機能もチェック。7速マニュアルモードも、シフトと変速具合をチェック。
4WDシステムの[2WD・4WD-V・4WD]駆動モードの切り替えもチェック。VDC・TRC・ブレーキLSDの作動と[VDCOFF]スイッチ機能なども正常か確認したい。
とはいっても異常を判断するのは難しいので、不調や故障がないかは販売店で調べてもらおう。

  • 3.タイヤとホイールをチェック

    日産 ジューク ニスモ(タイヤとホイール)

  • 3.タイヤとホイールをチェック

    タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷や割れ、欠けなどがないかチェック。接地面に異常摩耗を起こしていれば、サスペンションの不具合や車体の歪みなどにも注意する必要がある。
    アルミホイールは、塗装の傷みや剥がれ、リム(タイヤと接している部分)の欠損や曲がり、過度な衝撃を受けると生じることがある歪みや割れなどに注意してチェックする。

  • 4.床下まわりもチェック

    日産 ジューク ニスモ(床下)

  • 4.床下まわりもチェック

    車体パネルや補強部材、カバー類など車体部品。マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、曲がり、破損、修理/交換跡などがないかチェック。オイルやグリスの漏れ、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆は、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲と腐食の進行状態をチェック。

  • ★正しく点検・整備してもらう

    日産 ジューク ニスモ(正しく点検・整備してもらう)

  • ★正しく点検・整備してもらう

    「NISMO」は、ターボチューニングで出力・トルクをアップした200PS・25.5kgmエンジン+ギア比をクロスレシオ化した7速マニュアルモード付CVTを搭載。パワーステアリングも、中高速域のアシスト量をチューニング。ベースの「16GTFourタイプV」は、車両安定制御VDC(ビークルダイナミクスコントロール、キャンセルスイッチ・トラクションコントロールTCS機能含む)+ブレーキLSDなども標準装備している。
    点検整備記録を見るほか、エンジンルームなどに貼っていることがあるオイル交換記録シールなども参考に、メンテナンス状況を探ってみる。オイル漏れなどにも注意しながらエンジン周辺をチェックし、詳しい整備状況は販売店に聞いて確認。車両の購入を決めるなら、エンジン、CVT、4WDシステム、ステアリング、ブレーキ、サスペンションなど、走りに関わる部分をすべてきちんと点検・整備してもらうようにしよう。

  • 日産 ジューク ニスモ(CVT)

  • 日産 ジューク ニスモ(車両安定制御)

  • 日産 ジューク ニスモ(車両安定制御)

★足まわりもチェック

「NISMO」は、225/45R18タイヤ&18x7Jアルミホイールを装着。欧州でチューニングした専用サスペンションも組み込んでいる。タイヤとホイールを見て車両の状態を推測するだけでなく、サスペンションも、ダンパーの抜けやオイル漏れなどにも注意し、正常に機能するか確認。ブレーキも、パッド、ディスク、ブレーキ液などを点検し、ブレーキの効き具合を確認。走行距離や走り方によっては、消耗品の交換時期も考慮したい。足まわりに異常があると[VDC]などが正常に作動しないことがある、といったところも注意ポイントだ。

室内の状態と装備機器類の機能・作動をチェック

1.使用状況にも注意する

室内は、シートや内装材に汚れや傷などがないかチェック。床や天井の状態も調べるほか、ボックスやポケットなどの内部、トレイやフックなどもチェック。
ボックスリッドやエアコンルーバーなどは、可動部の破損。スウェード調シート表皮は、染み、擦れ、ナップ(毛)の乱れ、ステッチのほつれなどにも注意する。

2.後部までチェック

前席のスライド&リクライニング。後席の6:4分割折り畳みなども試しながら周辺を丹念にチェック。後部ラゲッジスペースも、傷みなどがないかチェック。ラゲッジフロアボードを上げて、小物入れの状態も見る。

3.装備機器の作動を確認

ヘッドライトやウインカー、ワイパー、ブレーキランプなど保安装置。パワーウインドウ、ミラー、ドアロック、室内ランプなど、基本的な装備。インテリジェントキーも、機能と作動具合をチェック。オートエアコンは、冷房の効き具合に注意しながら調整・設定機能をチェック。
参考車両のように、純正ナビを装着している場合は、ナビ・ナビ通信・AV(TV、AM/FM、CD/DVD/SD、USB)・スマートフォン連携、バックビューモニターなどの機能も正常か確認したい。

★細部の具合は販売店で点検

装備機器の状態は、とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに不具合などがないかは販売店で調べてもらおう。特に電装機器の故障に注意したい。

  • 日産 ジューク ニスモ(室内)

  • 日産 ジューク ニスモ(室内)

  • 日産 ジューク ニスモ(ラゲッジスペース)

★車両の装備内容をまず確認

「NISMO」は、レッドセンターマーク付本革/アルカンターラ巻ステアリングホイール、スエード調シート、レッドリングプッシュエンジンスターター、レッド文字盤タコメーター、ピアノブラック調/グレーメタリック/グロスブラックのフィニッシャーなどで仕立てた内装。参考車両には、純正オリジナルメモリーナビ、バックカメラ(ナビ画面にバックビューを表示)、ETC音声ガイドモデルも付いている。車両をチェックする際は、装備内容を中古車店に聞いて確認しよう。

■最初に車両の現状を確かめる

中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

  • 目利きはココを見る!

    日産 ジューク ニスモ(車検証)

    「車両の情報」を見る
    ●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • 日産 ジューク ニスモ(車検証)

  • 日産 ジューク ニスモ(立て付け)

    「立て付け」を見る
    ●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • 日産 ジューク ニスモ(立て付け)

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • 日産 ジューク ニスモ(取り付け状態)

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • 日産 ジューク ニスモ(取り付け状態)

  • 日産 ジューク ニスモ(接合部)

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • 日産 ジューク ニスモ(接合部)

■今回の車両のプロフィール

●コンパクトスポーツカーとSUVを合体した新型“コンパクトスポーツクロスオーバー”として開発し、2010年6月に新発売した「ジューク」。特徴的な丸型ヘッドランプとフェンダー上部フロントコンビネーションランプ、張り出したフェンダーなどでスポーティ感を打ち出した外観デザインを採用。当初は、デュアルインジェクターを採用した1.5Lエンジン+副変速機(2段変速)付CVTを搭載した2WD(FF前輪駆動)を発売。グレードは、簡素な装備のベーシックタイプ「15RS」と快適装備を充実したスタンダードタイプ「15RX」を設定。◇2010年11月に1.6Lターボエンジン+6速マニュアルモード付CVTを搭載した「16GT・2WD」「16GTFOUR・4WD」を追加。◇2011年5月に便利装備を追加した特別仕様車「15RS/15RXタイプV」を設定。あわせてオーテックジャパンがカスタマイズした「15RS/15RXアーバンセレクション」を発売。◇2012年6月に一部改良。グレード設定を「15RS/15RXタイプV」「16GT/16GTFOURタイプV」に変更。15RXと16GT系に特別仕様車「プレミアムホワイトパッケージ」を設定。◇2012年10月にオーテック特別仕様車「15RXアーバンセレクションスタイリッシュブラックパッケージ」を発売。
●2013年2月には、16GTFOURタイプVをベースに、NISMO(ニッサンモータースポーツインターナショナル)がチューニングしたプレミアムスポーツバージョン「ジュークNISMO」を発売。
●2013年8月にマイナーチェンジし、装備設定を一部変更。1.5L車は、アイドリングストップを採用し、日産のエコカーを表す「PUREDRIVE」が付く。1.6Lターボ車に装備していた車両安定制御VDC+ブレーキLSDを1.5L車にも採用。15RXタイプVをベースにした、特別仕様車「15RXパーソナライズパッケージ」とオーテック「15RXアーバンセレクション」を設定している。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
15RSタイプVDBA-YF15CVTFF
15RXタイプVDBA-YF15CVTFF
15RXタイプV パーソナライズパッケージDBA-YF15CVT FF
15RXタイプV アーバンセレクションDBA-YF15CVTFF
16GTタイプVCBA-F15CVT-M6FF
16GTFOURタイプVCBA-NF15CVT-M64WD
NISMOCBA-NF15CVT-M74WD

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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