モータースポーツ
更新日:2021.06.25 / 掲載日:2021.06.25
トヨタ ガズーレーシング、WRC 第6戦 サファリ・ラリー初日にヤリスWRCがトップ3独占
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
6月24日(木)、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦サファリ・ラリー・ケニアが開幕し、初日はTOYOTA GAZOO RacingのヤリスWRCがトップ3を独占する結果となった。
2002年大会以来19年ぶりの開催
1号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
ケニアの首都・ナイロビ郊外でオープニングステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 1号車)が総合1位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位につけた。
WRCを代表するクラシックイベントのひとつであるサファリ・ラリーは、2002年大会を最後にWRCとしては開催されていなかった。しかし、今年19年ぶりにWRCのカレンダーに復帰。首都ナイロビの北西約100kmに位置する、ナイバシャ湖畔のサービスパークを中心に4日間で18本、合計320.19kmを走行するグラベル(未舗装路)ラリーとして開催されることとなった。
このラリーに出場経験があるトップ選手はおらず、そのため月曜日から始まったレッキ(ステージの事前下見走行)では、完全にゼロの状態からペースノートを作ることになり、競技本番ではその精度の高さが非常に重要になった。
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
ラリーは23日(水)にシェイクダウンが行われ、全長5.4kmのステージでオジエがトップタイムを、エバンスが0.1秒差の2番手タイムを記録。WRCではヨーロッパ以外での走行テストが禁止されているため、ケニアでヤリスWRCが走行するのはシェイクダンが初めてとなり、チームは本番に向けてクルマの最終確認および調整作業を行なった。
そして、24日(木)はナイロビ中心部の「ケニヤッタ国際会議場」でセレモニアルスタートが行われ、その後ナイロビ郊外のカサラニで2台同時スタートの「スーパーSS」がSS1として行われた。ステージ開始時の気温は22度で、路面はドライコンディションとなり、各車もうもうと土煙を上げながら全長4.84kmのグラベルステージを走行。オジエを筆頭に、ロバンペラ、エバンスとヤリスWRCがトップ3を独占し、順調にラリー初日を終えた。また、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより、今回もヤリスWRCで出場の勝田貴元は、総合6位につけている。
ラリー初日の結果・コメント
セバスチャン・オジエ
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
ナイロビでのスーパーSSは、このラリーのスタートにふさわしいものでだった。ステージは非常にハイスピードで、ドライバーにとって楽しめるものだったと思う。レッキでステージを視察したところ、基本的には昔のサファリ・ラリーに似ていると思ったが、距離は短くステージがクローズされているという違いがある。路面には滑りやすい石、岩盤、穴、窪みなどがあるので、昔と同じように気をつけて走らなければならない。クルマに関しては普段のラリー以上に大きなサンプガードや、フロントグリルのメッシュなど、できる限りプロテクションを強化している。それでも、いくつかの非常に荒れたセクションでは、ドライバーがどう対処するかがより重要になるだろう。
セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 1号車)
最初のステージはベストタイムを出すことができたので良かったが、ダストが多く大変だった。クルマはいいフィーリングだが、ステージのコンディションがどのようになるのか、どれくらい荒れるのかなど、分からないことだらけなので、できる限り頭を使って走らなければならないと思う。
サファリ・ラリー・ケニア デイ1の結果
1. セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) 3m21.5s
2. カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +0.3s
3. エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +0.7s
4. オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +2.5s
5. ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +5.0s
6. 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリス WRC) +5.6s