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更新日:2021.05.21 / 掲載日:2021.05.20
米フォード EV仕様の新型「F-150 ライトニング」を発表 電動化でパワーと実用性を向上
フォード F-150 ライトニング
米国フォードは現地時間の5月19日、EV仕様の大型ピックアップトラック「F-150 ライトニング」を発表した。F-150ライトニングは、同社が220億ドル以上を投じて進めている世界的な電気自動車計画の柱と位置づけされており、本格的な販売時期は来年を予定。希望小売価格について、商用車向けのエントリーモデルは3万9974ドルから、ミッドシリーズのXLTモデルは5万2974ドルからとなっている。
電気自動車ならではのスーパーパワーと先進技術を兼備
フォード F-150 ライトニング
1977年の登場以来、現在に至るまで“米国で最も売れるクルマ”として高い人気を誇ってきたF-150。
今回EV仕様を導入し、持ち前のパワーに先進技術のテクノロジーによる利便性が備わった。
最高出力はF-150史上最大という563馬力で、0-96km/h加速は4秒台半ば。デュアル・インボード・モーターを搭載し、4×4を標準装備することで高い悪路走破性を備える。ボディは高強度の軍用アルミ合金ボディを採用、さらに新しい独立型リアサスペンションを導入し、乗り心地を向上。F-150のフレームとしては最も強度の高いスチールを使用した新しいフレームにより、18インチホイールを装着した標準モデルで最大2000ポンドの積載量を、エクステンデッド・バッテリーとMax Trailer Tow Packageを装着したXLTおよびラリアットで最大1万ポンドの牽引力を持つ。
フォード F-150 ライトニング
操作系では、「BlueCruise(ブルークルーズ)」と名付けられたハンズフリー運転機能を搭載。これにより、高速道路でのハンズフリー運転が可能になるという。また、センサーを利用して積載量を計量する「オンボード・スケール」を実装、航続可能距離のより正確な計算をアシストする。さらに、ステアリング、スロットル、ブレーキの入力を自動的に制御して、トレーラーの連結を補助する「プロトレーラーヒッチアシスト」を初搭載。一部のグレードにおいては「Phone As A Key」も採用され、手持ちのスマートフォンをスマートキーとして扱える。これらの機能はフォード・パワーアップ・ソフトウェア・アップデートにより、常に最新のソフトウェアを利用可能になるという。
コックピットは先進のインフォテインメントシステムを採用。上級グレードには「SYNC 4A」を搭載、15.5インチのタッチスクリーンでナビゲーションやApple CarPlay、Android Autoなどのアプリケーションを使用したり、Amazon Alexa、SYNC AppLinkなども使用できる。
また、電源としての機能も備え、内蔵コンセントを利用してさまざまなツールや電子機器、家電製品を使うことも可能に。ベース車両には2.4キロワットの電力が標準装備され、上級グレードにはトランクに設置された最大2.4キロワットと、キャブやベッドに設置された最大7.2キロワットのコンセントを組み合わせた9.6キロワットの電力が標準装備される。バッテリー残量についてもインフォテインメントシステムで管理できるという。
大胆な新しさを取り入れたデザイン
フォード F-150 ライトニング
ボンネット下には防水加工が施された、機能性豊かなトランクを用意。収納スペースとしてはゴルフバッグ2個を収納できる広さがあり、2つのUSB充電器や飲食物を保管できる排水機能付のフロア、前述の2.4キロワット電源などを備える。
デザインは既存のF-150のデザインDNAをベースに、人々に愛されるタフネスを象徴しつつ、モダンで大胆なテイストが加えられた。
フロントとリアに配置されたシグネチャーLEDライトバーは先進性を強調し、親しみのある顔に大胆な新しさをもたらしている。
また、特定のゾーンだけでなく車両周辺全体を照らすことができる360度ゾーンライティングを強化するなど、機能面でも改良が加えられた。
インテリアでは、折り畳み式の「インテリア・ワーク・サーフィス」を採用、センターコンソールのスペースを作業スペースとして利用できる。
F-150ライトニングは2022年春に販売予定。