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更新日:2021.03.02 / 掲載日:2021.03.02
住友ゴム タイヤ周辺センサーのバッテリーレス化に成功
タイヤ内に取付けた発電デバイス
住友ゴムは3月1日、タイヤの回転によって電力を発生させる技術開発において、タイヤ周辺に搭載するセンサーへの電源供給を可能にしたと発表した。
これはタイヤの内側に静電気を利用した発電デバイスを取り付けて電力を発生させる装置で、関西大学・谷弘詞教授と共同で開発を進めているもの。
摩擦帯電に係る構造と材料の最適化で発電電力を向上、さらに充電機能を追加することにより、電池などのバッテリーを使用せず、電源供給を可能にした。
タイヤセンシングの実用化を大きく前進
センサーへ給電する仕組み(イメージ図)
今回の開発では、発電デバイスから電源制御回路へ充電し外部センサーへ給電・動作させるシステムを開発。
検証テストでは、タイヤ速度50km/hで発電量800μW以上を確認し、外部センサーを起動しBLE(Bluetooth Low Energy)の連続通信を実現させた。
同社では、CASE/MaaSなどの自動車業界の変革に対応するためのタイヤ技術開発および周辺サービスのコンセプト「スマートタイヤコンセプト」を掲げて、さまざまな技術開発を展開。
タイヤ内発電技術は、タイヤセンシングの一番の課題であるセンサーデバイスの電池寿命を解決する手段であり、この実現によりタイヤセンシングの実用化を大きく前進させることができるとしている。
なお、本テーマは2019年10月に国立研究開発法人科学技術振興機構の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)シーズ育成タイプに採択され、同機構の支援を受けながら開発を進めている。