車のメンテナンス
更新日:2024.01.17 / 掲載日:2023.09.11
【グー連載コラム】クルマケア講座[日々進化! 最新オイル 編](2020年9月)

汚れ防止やサビ止めなど役割はいっぱい
今どきのクルマは壊れにくくなっていますが、流石にノーケアではダメ。大切な愛車は長く乗りたいもの。消耗品の交換など定期的に愛車をケアしましょう
(掲載されている内容はグー本誌2020年10月号の内容です)
エンジンの“血液”について知ろう オイル交換は好調の基本!
オイル選びから交換まで注意ポイントはさまざま
エンジンにとってオイルは血液にたとえられるように、とても重要なもの。内部を潤滑するだけでなく、汚れの発生を防止したり、付いてしまった汚れを落としたり。また、冷却やサビ止めといった効果もある。
それだけに、定期的な交換は基本中の基本なのだが、さらに言うとただ交換するだけではダメ。オイル選びや交換サイクルなど、しっかりと守ってやらないと、最悪の場合、調子を崩してしまうこともある。
しかし、オイルはどれも同じに見えるなど、わかりにくいのも事実だけに、正しい知識が大切になる。
まずは基本、表示の見方

0W-16は粘度を示し、Wが付くほうが低温時の、付かないほうが高温時の硬さになる。SNというのは規格で、Sが頭について、次に付くアルファベットが規格が新しくなると進んでいく。最近の規格は省燃費を重視している。
最新規格登場

今年、新しく登場したのがSPという規格。これはドイツ車をはじめとしたダウンサイジングターボに対応したもので、最新のエンジンにはこれを入れたほうがいい。
Q.1 価格の差は何が違う?

純正オイル以外にも、規格が合っていれば問題ない。缶に付いている丸いマークが基準になる。
A.一見同じに見えてもまったく異なる中身
売り場でどれを選ぶべきか……迷うことも多い。特に気になるのが価格で、「安いオイルでもマメに交換すればいい」という意見もあり、さらに悩んでしまう。結論からいうと安い物は初期性能もそれなりなので、予算内でできるだけ高い物を選ぶほうがいい。
Q.2 いつ交換すればいいの?

具体的な指示は取扱説明書を参照。最近はロングライフ化が進み、1万km以上の指示が多い。
A.感覚で判断するのはダメ。時間と距離での管理が基本
今、問題なのが、オイル交換のインターバル。劣化したままでも走ることはできるため、手間や費用を理由に放置する例が増えているのだ。結局はエンジンの寿命を縮めてしまうので、定期的な交換は必須。最近のクルマなら1年もしくは1万kmごとが目安となる。
Q.3 オイルで燃費は変わってくる?
オイル管理が悪いと、内部にスラッジが溜まりやすい。もちろん燃費低下の原因だ。
最近は超低粘度オイルが主流。指定の粘度を守るのも燃費低下防止になる。
A.変わるというよりも……元に戻るというのが正解
「燃費が上がる」ことをウリにするものを見かけるが、高性能であればわずかとはいえ、燃費が改善することはある。一般的に汚れが取れたり、気密性が高まって、本来の燃費に戻ることのほうが多い。
Q.4 オイルって減るの?
点検の仕方はスティックを抜いて、ラインの間にあるかを見る。超低粘度オイルは触るとサラサラしている。
A.定期的な量のチェックが最近は必要になってきた
Q3でも紹介しているように、最近は水のようなシャバシャバした柔らかいオイルが使われている。漏れていなくても、ガソリンと一緒に燃えるなどして減りやすいため、量の確認は定期的に行おう。
フィルターはどうする?
オイルをきれいに保つ重要パーツ
昔から基本はオイルを2回交換したら、交換するという指示だった。ただ、最近ではオイル交換の間隔が長いので、オイル交換時に一緒に交換するという指示が増えてきている。
オイルをきれいに保つ重要パーツ