カーライフ
更新日:2021.03.31 / 掲載日:2019.10.25
停車と駐車の違いをおさらい!駐車違反になるケースとは?

グーネット編集チーム
「駐禁」という言葉はよく耳にしますが、「駐車」と「停車」の細かな違いが分かる人は少ないのではないでしょうか。また、誰かがクルマに乗ってさえいれば駐車違反にならないといわれますが、それも本当なのでしょうか。
これから、「駐車」と「停車」の違いを徹底解説し、運転手がクルマに乗っていても駐車禁止になるケースや、駐車違反をした場合の罰則についてご説明していきます。
停車・駐車の定義とは?

グーネット編集チーム
「駐車」と「停車」の違いを確認するために、それぞれの具体的な状況と合わせて道路交通法上の定義を確認していきましょう。
駐車の定義
まずは、「駐車」の定義について解説をしていきます。駐車というのは、具体的に以下の状態のことを指します。
・客待ち、荷待ちで継続的に停止
タクシーの客待ちや、自分の家族を迎えに行って待っている状態も含まれます。
・貨物の積卸しで継続的に停止
ただし、5分を超えない時間内のもの、及び人の乗降のための停止は適用除外となります。
・故障により継続的に停止
エンジントラブルなどで停止していれば、修理中でも駐車になります。
・運転者がクルマから離れたところにいて、すぐ運転できる状態にはない
買い物や迎えで運転手がクルマから離れた状態のことです。
上記のように、駐車は、継続的な駐車や、運転手がクルマから離れており、クルマを直ちに運転できない状況のことを指します。
停車の定義
一方の「停車」というのは、具体的に以下の状態のことを指します。
・人の乗降のための停止
自家用車をはじめ、バスやタクシーの乗客の乗降による停止のことです。
・5分を超えない時間内の貨物の積卸し
貨物の積卸しで止まっていても、5分を超えなければ停車という扱いになります。
・運転者がクルマから離れておらず、すぐ運転できる状態であること
例えば、クルマの中で少しの間だけカーナビの操作をする際の停止などがあります。
上記のように、停車は、クルマが停止している状態で、前述の駐車以外のことを指します。
乗車していても駐車違反になるケースとは?
「駐車」について注意したいのは、運転者がクルマに乗ってさえいれば、駐車違反になることはないという誤った認識です。実際には、運転者がクルマに乗っていても、駐車とみなされて駐車違反になるケースがあります。
具体的なケースとしては、タクシーなどの客待ちで継続的に停止している状態です。家族を駅など特定の場所に迎えに行った際などで、駐車禁止区域で止まっている場合も、客待ち、つまり駐車とみなされて駐車違反になる可能性があります。
また、運転者がクルマに乗っていても、クルマが故障しているなどですぐに動かせないような状態であれば駐車とみなされて、駐車違反になる可能性があります。
このように、運転者がクルマに乗っているかに関わらず、駐車違反になるケースはあるため、十分に注意しましょう。
駐車したことによる違反の内容とは?
ここでは、普通車の場合を例に、代表的な駐車違反の罰則をご説明します。
道路標識のある道路での違反
・駐停車禁止の道路標識のある場所での停車や駐車
→違反点3点、反則金18,000円
・駐車禁止の道路標識のある場所での駐車
→違反点2点、反則金15,000円
停車や駐車が禁止されている場所での違反
・交差点や横断歩道から前後に5メートル以内の場所での停車や駐車・踏切、バス停から10メートル以内の場所での停車や駐車
・火災報知機から1メートル以内の場所での停車や駐車
→違反点3点、反則金18,000円の違反
無余地場所
・車両の右側の道路上に3.5メートル以上の余地がない場所での駐車
→違反点2点、反則金15,000円の違反
その他の駐車違反に関連する違反と罰金
その他、クルマを止めた場所が駐車禁止区域でなかったとしても、長時間同じ場所に駐車していると、違反行為とみなされることがあるので注意しましょう。そもそも、道路というのはクルマが通行するための場所であって、クルマを保管するためのスペースではありません。「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」にも、以下のことが禁止されると定められています。
・道路上の同一の場所に引き続き12時間以上駐車
・夜間に道路上の同一の場所に引き続き8時間以上駐車
これを違反した場合、違反点数として、保管場所法違反(道路使用)3点、もしくは、保管場所法違反(長時間駐車)2点の他、20万円以下の罰金が科される可能性があります。
まとめ
ついついやってしまいがちな路上駐車ですが、道路というのは、クルマを止めるための場所ではありません。
駐車禁止区域で駐車行為をすれば違反となることや、駐車禁止区域でなくとも長時間駐車をすれば違反になることを再認識したうえで、クルマを止める際は、コインパーキングや時間貸し駐車場など、決められた場所に駐車することが重要です。