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更新日:2019.11.19 / 掲載日:2019.10.03

NISSAN 新型スカイライン NEWモデル試乗速報

プロパイロット2.0を搭載したスカイラインがついに街中デビューを果たした。高速道路限定とはいえ、国産車初となる全自動運転は使えるのか?その全貌をお届けしよう。

  • プロパイロット2.0はハイブリッド車限定。3.5L/V6+モーターのパワートレーンは従来型と同様だが、走り重視のスポーツ型のハイブリッドだけに、その実力は未だに色褪せない。

  • 高速道路走行中ならば1タッチでプロパイロット2.0を起動できる。キャビンに設置されるドライビングモニターで常に運転状況は確認され続けるが、運転はとにかく楽。加減速コントロールもステアリング制御も自動とは思えぬほど自然だ。

  • 起動中は法定速度での走りになるが、運転時の負担は飛躍的に改善される。もともとスカイラインに宿っていた高い走行性能との相性も抜群。屈指の実力を持つGTツアラーが誕生したといっても過言ではない。

  • 高精度地図や全周囲カメラ&センサーによる周辺検知。高速道路限定とはいえプロパイロット2.0の実用性は高い。他モデルの展開は未定だが、本格導入が始まれば、大きな武器になるだろう。

近未来をいち早く先取り 便利さは想像以上

ステアリングセンサーで操舵量や操舵角速度を検出して前輪操舵を電子制御するDASの採用。前車の車体下を抜けてくる反射波を捉えて1台前のクルマまで検出し加減速制御を行うACCなど、スカイラインが登場した5年前はもちろん、現時点でも革新といえるほどの先進性を備えている。そこに新たに加わった「革新」が手放し運転を可能としたプロパイロット2.0である。

 完全自動操舵は、高精細3D電子地図や遠中近の三つのカメラ、交通情報やナビとの連携制御により実現された。従来型までの走行ライン制御LKAでも良好な道路環境なら出来そうな印象もあったが、プロパイロット2.0の内容を見れば一桁くらい上の制御精度や作動域の補償が必要なようだ。それでも高速道路限定である。

 ともかく「手放し」を試すべく、高速道路へ向かう。セットは制限速度内で、稼働後速度設定も制限速度プラスα。ACCの制御も制限速度と連動する。要するに自動運転は安全運転が必須なのだ。

 ステアリングから手を離す。操舵も加減速もプロパイロット2.0任せ。手動で操るより余程安定した走り。握っていないので必然的に自動操舵違和感云々もなし。周辺監視と安全確認はドライバーの義務だが、手持ちぶさたと言える程に楽チンである。

 自動運転解除を狙って顔をうつむかせると、短時間で警告が出る。横向きは少し猶予があるが同じ結果。上向きにはあまり反応しない。ちなみに視線検出を行っているが、制御には反映されず、視線だけは前方に向けても警告を受ける。お面や顔写真も識別するので、ごまかしは効かないそうだ。

 あれもダメ、これもダメで、窮屈に思えるかもしれないが、想像した以上に自動運転領域は広く、個人的にはもっと制限を掛けたほうがいいのでは? とも思えるほど。あくまでもドライバー主導なのは肝に銘じておくべきだ。

 肝心の走りの方は、高性能型のハイブリッド車は燃費面ではアドバンテージが薄いが、穏やかな力強さとV6の切れ味を状況で使い分けられる。ちょっと鋭すぎるほどの操舵初期回頭と定常円旋回に入ってからの安定性を両立したハンドリングはかなりレベルが高い。従来型はスポーツ感が先行していたが、新型はプレミアム感との按配がいい。プロパイロット2.0が余計にそう思わせている事も否定できないが、スポーティ&プレミアムセダンとして、最新モデルと伍せる走りの質とファントゥドライブを備えていた。走りの魅力も今だに一線級なのである。

NISSAN
スカイライン
●発売:2019年9月●価格帯:427万4640~632万7720円●販売店:ニッサン全店●問い合わせ:TEL0120-315-232

●主要諸元(HYBRID GT TypeSP)●全長×全幅×全高(mm):4810×1820×1440 ●ホイールベース(mm):2850 ●車両重量(kg):1840 ●パワーユニット:3498ccV6DOHC+モーター(エンジン:306PS/35.7kg・m モーター:50kW/290N・m) ●トランスミッション:7速ハイブリッドトランスミッション ●JC08モード燃費:14.4km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R)●タイヤ:245/40RF19

スカイライン復権なるか? 405PS仕様の 400Rの販売が絶好調!

3L/V6ツインターボを搭載するV6車はハイブリッド車以上に刺激的な走り。絶滅寸前の王道スポーツセダンに仕上げられている。標準車は304PS仕様だが、パワーもレスポンスも申し分なし。

往年の“GT-R級”が 華麗に復活を遂げた

 ある意味、スカイラインGT-Rの復活ともいえる400Rの追加は、今回のマイナーチェンジのもう一つの目玉。車名は400PS超えの最高出力に基づくが、そのビックパワーは注目を集めている。新型の販売初期受注の約25%が400Rというのも十分に納得だ。

●主要諸元(400R) ●全長×全幅×全高(mm):4810×1820×1440 ●ホイールベース(mm):2850 ●車両重量(kg):1760 ●パワーユニット:2997ccV6DOHCツインターボ(405PS/48.4kg・m) ●トランスミッション:7速オートマチックミッション ●WLTCモード総合燃費:10.0km/L ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●タイヤ:245/40RF19

提供元:月刊自家用車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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