新車値引き情報
更新日:2019.04.24 / 掲載日:2019.03.26

【新車購入】X氏の値引きにチャレンジ大作戦

「奥様同行しない作戦」が奏功!「痛み分け」決着でがっちり握手!! 決算セールならではの50万円!!!

【プロローグ】 2年前、私が単身赴任で福岡を離れる際に、プリウスからN-WGNに乗り換えました。
 3人家族のときは軽自動車でもあまり不便を感じなかったのですが、昨年7月、長男が誕生してからは使い勝手の悪さが目立ってきています。そして、10月に私が単身赴任から帰って来たのを機に本格的に買い替えモードとなりました。ちなみに、現在のN-WGNに長女が最近、ハマっている自転車を載せると、4人で出かけることができなくなってしまいます。
 狙いはミドルクラスの1BOXカー。当初は中古車を検討しましたが、思ったより割高でなかなか我が家にぴったりのクルマが見つかりません。そこで、新車も視野に入れて試算すると、たしかに購入時は新車のほうが出費は大きくなりますが、ランニングコストや買い替えの際のリセール価値も含めて比較すると「大差がない」との結論に達し、新車の購入に踏み切ることにしました。
 候補車は1BOXカーが中心ですが、ひそかに(もう一度、SUVに乗りたい!)という夢も抱いています。というわけで、しれっと候補に入れてあります(笑)。

【1月19日(土)】 まずは各店舗に試乗の予約を入れた。久々の新車購入交渉にワクワクしながら、明日に備えて早めの就寝(笑)。

【1月20日(日)】 私一人でマツダへ乗り込む。CX-8の乗り心地は最高! 内装も高級感がある。
X「下の子が生まれて4人家族になったためN-WGNじゃ不便でしょうがないんです。本命はセレナやヴォクシーですが、私はひそかにSUVに乗りたいと思っています。嫁さんを説得できるような条件をお願いします」
セ「承知致しました。では、N-WGNを査定させてください」
X「どうぞ。ただし下取りに出すかはわかりません。もしかすると他に売却するかもしれません」
 しばらくして戻ってきた。
 下取りは62万9000円とのこと。年末、日産に査定してもらったときは60万円だった。
 見積もりを確認していくと要らないものがたくさん付いていた。
X「車庫証明は自分で取るので削ってください。それからメンテナンスパックと延長保証も消してください。あ、それからボディコーティングも要らないです」
セ「メンテナンスはどこかでやってらっしゃるのですか?」
X「知り合いの整備工場にお願いしています。それにクルマ好きなんでメンテは自分でしっかりやりますよ。ところで、値引きは?」
セ「現状では5万円としか言えないんです」
X「……はぁ……んじゃ、もうあきらめるしかないですね」
セ「奥様にも乗っていただければCX-8の良さがわかってもらえると思います」
X「いやいや、どんだけ、私がCX-8の良さを伝えても、5万円引きじゃぜったい無理です」
セ「はぁ……」
 作戦会議で松本さんから「最近のマツダは厳しい」と聞いていたが、まさかここまでとは……。
 店を出て駐車場へ。すると、セールスさんが(やっと言える)というような表情で口を開く。
セ「ぶっちゃけ、値引きは20万円までいけると思います。これ以上は無理ですけど……どうか、これで奥様をご説得ください」
●CX-8
 値引き20万円 下取り62万9000円 支払い総額約35 9万円(付属品21万4790円 を含む)
 次は隠れ本命のハリアー。セールスさんは俳優の小澤征悦に似ていて仕事ができる系のオーラを漂わせている。うっ、これはガードが固いかも……。
X「妻とは1BOXに乗り換えるという話で進んでいるんです。ですが、私としてはやっぱり好きなSUVに乗りたい! という思いがあり、あきらめきれずにやってきました。妻の気持ちをハリアーに傾かせるようなプレゼンをしたいので、有効な武器をもらいたいと思っています」(笑)
セ「なるほど。わかりました。精一杯頑張らせていただきます」
 ところが、提示してきた条件はまったく期待外れ。
●ハリアー
 値引き15万円 下取り55万円 支払い総額397万円(付属品 8万5681円を含む)
X「これじゃあ、妻に提案できません。CX-8のほうが40万円近くも安く買えますよ」
セ「ハリアーとCX-8じゃ車格が違います。それにハリアーはリセール価値が高いので、後々お得になります。この点も含めてご検討いただければと思います」
 大幅値引きを期待していたので、この冷たい反応に意気消沈。今後、小澤征悦が出演するドラマは見ないかもしれない、なんちゃって(笑)。
 あぁ……SUVの夢はもろくも崩れ去りそうだ。
 本日の最後はノア。駐車場に入るや否や、満面の笑みでセールスさんが駆け寄ってくる。
セ「いらっしゃいませ! X様、お待ちしておりました!」
 素晴らしい。こうでなくちゃ。
セ「ノアの値引きは32万円です。N-WGNの下取り額は41万円となります」
 おお、いきなり30万円引きをオーバーしてきた。
 ただし、下取りが低すぎる。松本さんから「トヨタや日産ではN-WGNに高値を付けられないと思います。買い取り専門店への売却を考えたほうがいいでしょう」とのアドバイスをもらっていたが、どうやらその通りのようだ。

ああ……SUVの夢は風前の灯火(涙)キタ~! トヨタの「爆弾」が連発(笑)

【1月26日(土)】 妻をともなってディーラーまわりへ。事前に綿密な打ち合わせをして夫婦の役どころを決めておく。最初はセレナ。試乗してから商談を開始。
X「妻はノア/ヴォクシーがいいと言ってますが、セレナを試乗したらトヨタにはない機能がたくさんあってその良さに気がついたようです。あとは金額しだいなので、よろしくお願いします」
妻「私、トヨタ派なんですが金額しだいでは返上しますよ」(笑)
セ「わかりました!」
 ノリがいいと思いきや、
セ「セレナの値引きは15万円です。N-WGNの下取り査定額は58万円です」
X「あれ? 年末に査定してもらったときは60万円だったけど……」
セ「年が変わると下がります」
X「……」 
妻「これは無理やね」
セ「まだ上に掛け合っていないので、本気でご検討いただけるなら頑張らせていただきます! 来週から決算のイベントが始まりますので、付属品から20万円のお値引きができます」
X・心の声(それ、先に言わなイカンことじゃないですか)
 セレナは想像以上に渋かった。
 次はヴォクシー。担当セールスさんはとても感じがいい。
セ「試乗は普段走っているところで試してください」
X「じゃ、自宅前の道が少し狭いので、妻が駐車できるのかを試してみたいんですけど……」
セ「はい、かまいません」
 試乗中の会話で、お互いクルマ好きということがわかり、話が大いに盛り上がる。
 店に戻って商談開始。例のごとく付属品を極力抑えると、
セ「Xさん、フロアマットも外したらどうですか? ネットで購入すればうちより安いですよ」
X「あれ!? ビックリです。そんなこと教えてくれるセールスさんは初めてですよ」
セ「正直、事務所から一番遠い席でよかったです。大きな声ではこんなこと言えませんからね(笑)。それから下取り車ですが、軽自動車をうちで査定すると、どうしても相場より低くなってしまいます。買い取り専門店に売却することをお勧めします」
X「わかりました。では、下取り車はなしでいきます」
●ヴォクシー
 値引き25万4104円 支払 い総額330万円(付属品46万 1330円を含む)
X「う~ん……値引きはこんなものですか?」
セ「セールスマンの持ち分はここまでですが、これで終わりじゃあ私が担当する意味がないですよね? ここからが本番です!(パソコンをパチパチ叩き)これでどうでしょう?」
●ヴォクシー
 値引き40万4104円 支払 い総額315万円(付属品46万 1330円を含む)
 キターーーー! ノアの30万円超に続いて、こちらは40万円超! トヨタの気前の良さに心の中で拍手喝采。
セ「正式な決裁をもらったわけではないので確定ではありませんが、この場で決めていただけるなら頑張って決裁をとります」
妻「私はセレナのアラウンドビューモニターが気に入っているので、まだ迷っています。だから、今日は決められないです」
セ「承知致しました。いいお返事をお待ちしております」
 このあと営業所を変えてハリアーの一発逆転を狙ってみた。いままでの経過を伝えて最高の条件をお願いしたが、値引きは15万円でストップ。「ハリアーは売れるので大幅な値引きはしません」の一点張り。あえなく撃沈。
 2日目を終えて候補車を整理する。残念ながらSUVはあきらめた。「多機能のセレナか? 値引きのヴォクシーか?」で迷ったが、妻の「たくさん機能があっても使いこなせない」の一言で、形勢はヴォクシーに傾く。そこで、セレナ→ノア→ヴォクシーの順番で攻める作戦を立てた。なお、下取り車は納車が近づいた時点で、複数の買い取り専門店を一堂に集めてセリ方式で売却することにした。上手なやり方を松本さんからしっかり教わっているので、いくらになるか、楽しみだ。

「小遣いが10万円飛んじゃう!」男気に、惚れてまうやろ~~

【2月2日(土)】 いよいよ決着をつける。今回は私一人で攻めることにした。まずはセレナ。
X「試乗した結果、妻がヴォクシーの煌2をえらく気に入ってしまいました。しかも値引きは40万円超えで支払い総額は315万円です。現時点で妻は完全にヴォクシーに傾いてます。私は先進機能が満載のセレナに惹かれているのですが、妻は「あったらいいかも」ぐらいにしか思ってないんですよね。何とか妻が納得する金額をお願いできればと思います!」
セ「ご期待に添えるよう頑張ってきます! 少々お待ちください」
 逆転を期待したが、
●セレナ
 値引き27万円 支払い総額約323万円(付属品46万2257円を含む)
X「う~ん……8万円の差は大きすぎます。同じ315万円なら戦える余地があるのですが……」
セ「この場で決めていただけるとお約束していただけるのであれば、上司に掛け合ってきますが……」
 当然ながら態度を保留。
 次はノア。これまでの経過を伝えて上乗せを迫る。すると、
セ「厳しいところですが、315万円ならなんとかなります」
●ノア
 値引き48万1490円 支払 い総額315万円(付属品52万 4340円を含む)
X「セレナは決算セールということで『決めてくれるなら上司に掛け合う』と言ってくれています。このままだとセレナ派の妻に押し切られてしまいます」
セ「うちも決算セール中です。奥様はいくらだったら納得してくれるでしょうか?」
X「支払い総額が305万円だったら説得できると思います」
セ「少々お待ちください」
 しばらくして戻ってきた。
セ「正直、315万円よりは下げることができますが、いくらまでとははっきり言えないんです。この場で決めていただけるのであれば、もういちど上に掛け合ってきますが……」
X「数字がわからないのにこの場で決めると約束するのは難しいですね。取りあえずここまででいったん引き上げます。妻にノアは315万円より安くなるということを伝えて、再検討してみます。ありがとうございました!」
セ「Xさん、決算フェアを開催中なので、できたら今日中に結論をお願いします。いいお返事をお待ちしております」
 ノアから、ヴォクシーの見積もりには含まれていないサイドバイザーとフロアマットを付けて支払い総額315万円の確約が取れた。契約となればさらに安くなる。ただし最終金額が曖昧だ。セールスさんの口ぶりでは305万円は無理だが、310万円くらいはいけそうだ。ともあれ、この曖昧な数字を本命のヴォクシーにどうぶつけるべきか、悩ましい……。
 ヴォクシーと最終交渉。
X「私はヴォクシーを気に入っているんですが、妻はノアを推しています。そのノアのセールスさんが先ほどの商談で『いくらなら決めていただけますか?』と訊ねてきたので、ダメもとで『支払い総額305万円』と伝えたら、なんと『無理です。できません』とは言わないんですよね」
セ「で、ノアの最終的な条件はいくらなんですか?」
X「はっきりした数字は教えてくれないんですが、『決めていただけるなら頑張ります!』との回答だったので、正直、迷いました。でも、ヴォクシーの最終条件を聞いてからでないと、と思って態度を保留してきました」
セ「ありがとうございます!」
X「それからセレナの支払い総額は323万円ですが、まだいけそうなんです。だから日産も有力候補として残っています。どちらも決算セール中とのことで、かなり頑張ってくれそうです。ただし、今日中に返事をしなければなりません。私としてはヴォクシーに乗りたい!という気持ちが強いので、何とか妻を説得させる材料をいただけないかと思って、ご相談に来ました。こちらの希望はもちろん305万円です」
セ「305ですか……(パソコンとにらめっこ)……うーん……いや、やっぱり無理ですねぇ……利益がほとんどなくなってしまいます。ノアは本当にサイドバイザーとフロアマット付きですか?」
X「はい、そうです」
セ「う~ん……たぶん純正品じゃないでしょうねぇ……仕入れ先は一緒なので、前回の条件にサイドバイザーとフロアマットを付けると、値引き額が60万円近くになるので赤字ですもんねぇ……」
X「……」
セ「う~ん……どう考えてもサイドバイザーとフロアマット付けての305は無理ですね。正直、付いてなくても305は厳しいです」
X「そっかぁ……じゃぁもう、ノアに決まりですね……」
セ「Xさん、ノアでいいんですか?」
X「嫌です! 絶対にヴォクシーがいいです!!」
セ「ですよね! 私もヴォクシーに乗ってほしいですもん!」
X「……」(神さま……)
セ「この場で奥様を説得してくださって決めていただけるのであれば、サイドバイザーとフロアマットはなしになりますが、305で一度上に掛け合ってみますよ!」
X「本当ですか、ありがとうございます! 妻に電話してみます」
 すぐさま妻に電話するが、繋がらない。セールスさんは席を外す。たぶん上に掛け合いに行ってくれたのだろう。数分後、妻から折り返しがあったので「ヴォクシーに決める」と伝えて電話を切ると、セールスさんが戻ってきた。
X「妻からOKがもらえました。ただし、私がサイドバイザーとフロアマット代を払うという条件付きです。あぁ……小遣いから5万円が消える……(涙)」
セ「Xさん、すみません、やはり305は無理です……310で、どうでしょうか?」
X「プラス5万円! 小遣いから10万円が飛ぶってことかぁ……それはめっちゃ痛いです……」
セ「そうですよねぇ……すみません、痛み分けじゃないですけど307万5000円でどうでしょうか?キリが悪くて申しわけないです」
X「わかりました!」
セ「では、上ともう一回戦ってきます!」
X「よろしくお願いします!」
 なんて誠実なセールスマンなんだろう! と感動していたら、すぐに戻ってきた。
X「(ん??)」
セ「Xさん、上には掛け合いませんでしたが、私の責任で何とかします!」
X「え~大丈夫なんですか?」
セ「先月、かなり頑張ったんでなんとかなるでしょう」(笑)
 カッコよすぎる!! 
 惚れてまうやろーー!
 がっちりと握手してサイン。
 最終的な条件は車両本体から47万9104円引き、付属品(48万1330円)から2万円引きの合計49万9104円引きだった。


購入データ
From福岡県
TOYOTA ヴォクシー
ZS煌2
トータル値引き 49.9万円

値引き採点 5
当初は25万円程度で様子をうかがってきたが、上乗せを促すと、すぐさま40万円引きに。最終的に車両本体と付属品(48万1330円)から合計49万9104円引き。値引き率は14.8%。


提供元:月刊自家用車

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