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更新日:2019.03.06 / 掲載日:2019.03.06

ジュネーブモーターショー2019 マツダ、全く新しいSUV「CX-30」をワールドプレミア

CX-30欧州仕様

第89回ジュネーブ国際モーターショーでのワールドプレミアがアナウンスされていたマツダの新型SUVは、まったく想定外の新しいネーミングでクロスオーバーを再定義したものとなった。その名は「CX-30(シーエックス サーティ)」。全長×全幅×全高:4395mm×1795mm×1540mmとサイズ的にはCX-3とCX-5のまさに中間に位置するSUV。中国市場向けにCX-4が存在するが、それとも異なる中間に位置しながら新世代というSUVなのだ。CX-30は先に発表された新型MAZDA3(日本名アクセラ)と同じマツダの第二世代商品群として位置づけられているが、日本や欧州など全世界を巻き込みながら急成長するコンパクトクロスオーバーというカテゴリーに即応するため誕生したという背景もあるのかもしれない。
マツダがアピールするのは、運転する誰にとってもちょうどいい大きさのボディサイズに、どこにでも行きたくなるようなフットワーク。そして感性にあったものを所有する喜びを具現化したデザインだ。機動性を高めるために、クロスオーバーらしい外観を大切にしながら、一般的な乗用車よりも高い車高による前方視界の良さや、都市部でもストレス無く扱える小回りが利くボディサイズなどを追求したという。

CX-30欧州仕様

CX-30欧州仕様

エクステリアデザインはマツダのデザインテーマ「魂動デザイン」を具現化しつつ、新たなステージに踏み出すために「Sleek&Bold」をコンセプトに加え、今までにないコンパクトクロスオーバーとしてデザインされている。ボディ下部には幅広のクラッディングで大胆にブラックアウト。伸びやかなクーペ的なフォルムを実現しながらSUVらしい力強さと安心感を持たせている。魂動デザインの深化のポイントとしては、書道の筆遣いの動きである「溜と払い」を造形のテーマとして定め、フロントフェンダーからリヤタイヤへとスピード感のあるアーチを描いたショルダー部には「反り」を。その下のボディ面にはCX-30の動きとともに周囲の景色がS字型に揺らめきながら映り込む「移ろい」を表現しているという。リヤビューにおいては絞り込まれたキャビン後半から大きく張り出したリヤフェンダーと、リフトゲートのアーチ状のくびれ造形により、まるでスポーツカーのような迫力を醸し出している。フロントのヘッドランプは極限まで薄くデザインされ、アート的な美しさとメカニカルなイメージを表現。LEDターンランプは瞬時に点灯し、余韻を残すかのように消えるという生命感を表現した新たな発光パターンを開発した。ボディカラーはソウルレッドクリスタルメタリックとマシーングレープレミアムメタリック、そして新型MAZDA3に採用されたポリメタルグレーメタリックなど全9色を用意する。

  • CX-30欧州仕様

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  • CX-30エクステリアデザインイメージスケッチ

CX-30欧州仕様

インテリアは日本の伝統建築様式である「間」と「人間中心」の思想を組み合わせ、運転席の「包まれ感」と、すっきりとした「抜け感」のある助手席という対比させた空間を基本としている。運転席まわりは左右対称のレイアウトとし、3連メーターやセンターディスプレイをドライバーへ向けて角度を持たせ、一体感とクルマとの対話のしやすさを強化た。また、ウイング状のフード造形を採用し、メーターのフードを起点に助手席のドアトリムまで美しくカーブを描いている。ナビゲーションディスプレイは、8.8インチの横長ディスプレイを採用。操作系もコマンダーコントロールに一本化し、シンプルにするなど直感的な操作を可能にした。インテリアカラーには、シックなダークブラウン内装とモダンなダークブルー内装の2色を用意。ダークブラウン内装にはブラックかピュアホワイトの本革シートを設定。ダークブルー内装には、ファブリックシートのグレージュとブラックが用意される。
プラットフォームは新型MAZDA3と共有され、CX-3とCX-5の中間に位置するコンパクトクロスオーバーながら広い室内空間とラゲッジスペースを実現している。前後シートともに、カップルディスタンスにゆとりをもたせ、フロントのコンソールやセンターアームレスト、ドアアームレストなどの幅を広くすることで快適な着座姿勢を実現。また、すべての着座位置を最適化することで、前後乗員のコミュニケーションがしやすく設計されている。
ラゲッジスペースは430L(サブトランクスペース含む)の容量を確保。ベビーカーとキャリーオンバッグを同時に積み込めるサイズとした。開口幅は1020mm。開口部の高さは731mmとして、重たい荷物の積み下ろしなどに考慮している。ワンタッチでリフトゲートの開閉ができるパワーリフトゲートも設定される。

CX-30欧州仕様

パワートレーンのラインナップは、欧州向けには、気筒休止を搭載した2LのSKYACTIV-G2.0最新バージョンとCX-3にも搭載されている1.8LディーゼルエンジンのSKYACTIV-D1.8。加えて、独自の燃焼方式「火花点火制御圧縮着火(SPCCI)」を採用したSKYACTIV-Xも搭載される。さらに、燃費性能向上のためSKYACTIV-G2.0とSKYACTIV-Xには「M Hybrid」と呼ばれるハイブリッド技術を搭載するという。また、2WDに迫る実用燃費を実現する「i-ACTIV AWD」がAWD車に搭載される。G-ベクタリングコントロール(GVC)と協調し、どんなシーンでも意のままの走りが可能なスポーツAWDとして進化している。新型MAZDA3と同じく、従来のエンジン制御に加え、ブレーキによる車両姿勢安定化制御を追加する「GVC Plus」も搭載。緊急時の危機回避能力を高めるとともに、高速走行時のレーンチェンジや雪道なども安心感の高い動きを提供する。
安全装備面では、マツダの先進安全技術「i-ACTIVSENSE」が最新技術の導入によりジャンプアップしている。その一つがドライバーモニタリングだ。赤外線カメラと赤外線LEDにより運転中のドライバーの状態をチェックすることで居眠りやわき見の有無を検知。警報で注意を促し、スマート・ブレーキ・サポートとの協調制御で、ブレーキ警告のタイミングを早めることで万が一に備える。さらに前側方接近車両検知(FCTA)も追加され、前側方の死角から接近してくる他車を検知して警告することが可能になった。また、高速道路での渋滞時にアクセル、ブレーキ、ステアリング操作をアシストすることでドライバーの疲労軽減に貢献するクルージング&トラフィックサポート(CTS)も設定される。

マツダのSUVを再定義する新SUV・CX-30。まずは2019年夏に欧州から順次グローバルに販売開始される予定だ。日本でのお披露目は10月24日から開催される東京モーターショー2019での可能性が高い。

●CX-30欧州仕様車スペック
・ボディタイプ:ステーションワゴン
・乗車定員:5名
・全長×全幅×全高:4395mm×1795mm×1540mm
・ホイールベース:2655mm
・エンジン:SKYACTIV-G2.0/SKYACTIV-D1.8/SKYACTIV-X
・トランスミッション:6速AT/6速MT
・フロントサスペンション:マクファーソンストラット式
・リヤサスペンション:トーションビーム式
・ステアリング:ラック&ピニオン式
・ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ディスク
・タイヤ:215/65R16または215/55R18

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