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更新日:2018.10.25 / 掲載日:2018.10.25

NSXが改良を受けて登場。ダイナミクス性能を磨き上げ、より一体感のある走りに

文と写真●ユニット・コンパス

「新世代のスポーツ体験(New Sports eXperience)」を旗印としたニュージェネレーションのNSXが登場してから2年。この秋、NSXが装いも新たに「2019年モデル」に進化して登場した。
 新型はダイナミクス性能をさらに熟成させ、クルマとの一体感が生み出す操る喜びを磨き上げたという。改良型NSXは受注販売で、納期は半年から1年を見通す。受注は2018年10月25日から開始、申し込みは全国の「NSX PERFORMANCE DEALER」にて行われる。

 2016年8月に発表された2代目NSXは、これまでにグローバルで約1900台を販売。その内訳は北米が約1000台でトップ、ついで日本が約400台と続き、残りがその他市場向けとのこと。日本での年間販売目標台数は100台とのことだから、デビューイヤーの盛り上がりを差し引いても大健闘。ホンダの予想をも上まわる数字で、改めて「NSXブランド」の強さを印象づけた。
 2代目NSXは、ホンダにとってこれまでに経験のない2000万円を超える超高額車両となったが、販売面での工夫として、「NSX PERFORMANCE DEALER」と呼ばれる取扱店を日本全国212箇所に設置し、専任スタッフが対応する体制も用意した。結果として、従来からのNSXファン以外のユーザーについても想定以上に獲得できたという。

ダイナミクス性能をさらに進化。エクステリアも質感を高めた

 今回の改良のポイントは、ダイナミクス性能の進化とエクステリアの見直し、そして新色の追加にある。

 まず、ダイナミクス性能については、アウト側ブロック剛性を高めるなど、コーナリング性能を高めた新開発の専用タイヤ(Continental Sport Contact 6)の採用、前後サスペンションの剛性向上によって、限界性能とコントロール性を高める一方で、操作に対するクルマの動きにつながりを持たせ、より安心できるセッティングとした。さらに、シチュエーションによってドライビングモードを切り替える「Integrated Dynamics System(IDS)」制御にも改良を施し最適化を行ったという。
 そしてデザイン面では、ワイド&ローのスタイリングを強調するために、フロントグリルをボディと同色化。前後に配置されるメッシュパーツをグロス仕上げとしてクオリティアップを図っている。

 インテリアについては、新色「インディゴ(セミアニリンレザーとアルカンターラのコンビ)」を追加。「レッド」をセミアニリンフルレーザーパワーシートでも選択可能としたのも変更点となる。また、従来パッケージオプションの一部だったアルミ製スポーツペダル&フットレストが標準装備化されている。

「NSXはこれからも進化を続ける」

NSX LPL 本田技術研究所 水上 聡氏

 改良にあたっては、開発リーダーにあたるLPLもバトンタッチ、米国ホンダのテッド・クラウスから本田技術研究所の水上 聡氏が後を継いだ。氏は2014年からホンダのダイナミック性能統括責任者(マイスター)を務めており、2005年にはインテグラTYPE-Rも手がけている。

 「2代目NSXには、自然吸気とも、ターボとも異なる、EVターボともいうべき、ホンダ独自のハイブリッドシステム(SPORT HYBRID SH-AWD)が採用されています。低回転から力強く加速し、高回転まで吹き上がるそのキャラクターは、数値だけではわからない、NSXならではのものです。そして今回の改良では、人間中心のスーパースポーツというコンセプトにおいて、意のままに操る喜びを追求するために、サスペンションを改良し、コーナリングの軌跡と車両の姿勢を整えました。このようにして、クルマとの一体感を高めることで、また乗りたくなる、所有することが誇らしくなるクルマに仕上がりました。また、今回のIDSの改良によって、『スポーツ+』などのモードでは、アクセルやハンドリングのリニアリティが増しています。各モードの作り込みにおいては、ユーザーのカーライフのなかでNSXがどのように使われるかをイメージしながら制御を改良しているので、ぜひ積極的にIDSを使っていただきたい」と清水氏。

 また、ユーザーの所有欲を高める施策のひとつとして開発した新色「サーマルオレンジ・パール」についても触れ、「新色であるサーマルオレンジ・パールは、初代NSXに存在したイモラオレンジにインスピレーションを受けながら、最新の塗装技術によってより鮮やかさを強調しました。光の加減によって表情を変化させる非常に印象的な色で、長時間見ていても飽きない、所有する喜びを感じさせるものに仕上がりました」とコメント。

 「NSXのようなスーパースポーツモデルは、育てていくことが大切。まだまだ試してみたいアイデアはたくさんあります」と語り、今後の改良についても強い意欲を見せた。


ホンダ NSX(9速AT・DCT)


全長×全幅×全高 4490×1940×1215mm
ホイールベース 2630mm
エンジン V6気筒DOHCツインターボ
総排気量 3492cc
エンジン最高出力 507ps/6500-7500rpm
エンジン最大トルク 56.1kgm/2000-6000rpm
モーター最高出力前/後 37ps(1基あたり)/48psサスペンション前/後 ダブルウィッシュボーン/ウィッシュボーン
ブレーキ前後 Vディスク
タイヤ前後 245/35ZR19・305/30ZR20

販売価格 2370万円(全グレード)

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グーネットマガジン編集部

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