カー用品・パーツ
更新日:2018.10.29 / 掲載日:2018.08.03
命を守るエアバッグ!その仕組みと各自動車メーカーを比較して解説
車を選ぶ基準は人それぞれですが、昨今注目されている指標が安全性です。普段の生活でその存在を意識することはありませんが、エアバッグは運転手や同乗者の命を守る上で重要な装備です。出番がないに越したことはありませんが、いつ何が起こるか分かりません。万が一に備えて、安全性が考慮された車を選ぶのは運転手の責務でもあります。
ここれでは最低限知っておきたいエアバッグのしくみや種類、自動車メーカーごとの特徴を解説します。
エアバッグのしくみ
車体に一定の衝撃があると、車体に設置されたセンサーが感知します。
その情報からエアバッグを展開させるべきかコンピュータが判断し、展開が必要だと判断すればガス発生装置がエアバッグを膨らませます。
エアバッグは「SRSエアバッグシステム」と呼ばれ、SRS=補助拘束装置とあるように、あくまでシートベルトを適切に着用していることを前提にした”補助”用具のため、シートベルトを着用していないとその効果は発揮されないばかりか、かえって重大な怪我に繋がることもあります。
また、エアバッグという名称から柔らかそうな印象があるかもしれませんが、実際は十分な衝撃を受け止める耐久性が必要とされるため硬い材質となっており、作動した際に擦り傷など軽傷を負うこともあります。
エアバッグの種類
エアバッグは用途によって次のような種類があります。
・デュアルSRSエアバッグ 運転席、助手席に装着されるもので、前面衝突による衝撃から保護します。
・カーテンエアバッグ ウィンドウ部分を覆うことで側面からの衝撃に対して、運転手及び同乗者の頭部を保護します。また、ガラスの飛散からも守ってくれます。
・サイドエアバッグ 座席側面から展開し、搭乗者の胸部を保護します。
・ニーエアバッグ 搭乗者の脚部を保護し、膝への衝撃を軽減します。
・後席センターエアバッグ 後部座席の搭乗者同士の衝突を避けるものです。高級車のオプションとなっていることが大半です。
それぞれ役割が異なるため、安全性を考慮すればより多くのエアバッグが搭載されている方が望ましいということになります。
特にカーテンエアバッグが装備されていない場合、側部からの衝撃への対策が一切されていないことになります。
エアバッグに関する関係法令
日本ではエアバッグの装備を義務付ける法律はありませんでしたが、欧米諸国ではサイドエアバッグまで含めて義務付けられており、義務化されていない日本は欧米諸国に比べてカーテンエアバッグ、サイドエアバッグの装備率が低いことが問題視されています。
日本でも、2018年6月15日以降発売の新車には「ポール側面衝突時の乗員保護に係る協定規則」が適用され、カーテンエアバッグ、サイドエアバッグの装備率が向上すると考えられています。
自動車メーカーごとのエアバッグ装備率
サイドエアバッグ装備車の販売台数のうち、トップはトヨタとなっています。
国内シェアの半数近くを占めているだけではなく、トヨタはサイドエアバッグが浸透しない日本の中でも、早い段階からエアバッグを標準装備としたモデルを出していたこともその理由の一つです。
軽自動車のエアバッグ装備率
自動車事故による衝撃から身体を守るエアバッグは、死亡率や重傷度に大きく寄与します。国内でも新たに規則が適用されたことによりサイドエアバッグの標準装備化が進み、その必要性が認識され始めています。エアバッグの装備はオプション機能となっていますが、原則として後付けはできないものです。
安全性は車を選ぶ上で重要な要素の一つです。万が一の時、車内の人の命を守るため、エアバッグの装備状況も車を選ぶ際にチェックしてみてはいかがでしょうか。