輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2018.07.11
【VW ポロ】買い時到来! 先代モデルの相場を徹底分析

70年代から、ゴルフの弟分として販売されてきたコンパクトカーがVWポロだ。大衆車ながらも、ドイツ車ならではの高品質がセールスポイントで、日本でも幅広い世代のユーザーに支持されてきた。そんなポロは、先日フルモデルチェンジが行われて6代目となった。新型は3気筒エンジンを中心に展開され、今まで以上に環境性能をアップ。洗練されたスタイルと相まって、いま注目度が極めて高い輸入車と言っていい。
そこで、今回フォーカスを当てたのが先代ポロである。新型が登場したことで、今後相場に動きがあるのは間違いない。現段階の相場を知ることで、中古車の購入に役立つ情報をお届けしたい。また、グレード別の相場などを通して、ベストバイモデルを探っていこう。
VWポロってどんなクルマ?
ライバルは同じVWのゴルフ!?

ポロは前述のとおりBセグメントに属するから、プジョー208やルノー ルーテシアなどがライバルだ。しかし、実際の購入シーンではフランス車やイタリア車と比較されることは稀で、同門であるゴルフやアップ!などを視野に入れているひとが多い。とくに新車購入の際は少し予算を上乗せして、より広くて快適なゴルフを選びたいと悩むケースもあるだろう。そこで、今回は現行および先代ゴルフと中古車平均価格を比較してみた。
モデル名 | 中古車平均価格 |
ポロ(先代) | 107万円 |
ゴルフ(現行) | 178万円 |
ゴルフ(先代) | 96万円 |
※GTIおよびRモデルを除く。
ゴルフとポロの先代モデルで比較する
上の表から、先代ゴルフ(2009年4月発売)と、先代ポロ(2009年10月発売)は、ほぼ同程度の相場であることが分かる。これは発売時期が近く、経年で新車時の価格差が小さくなっているのが理由だ。ただし、発売年は同じでも生産期間はポロのほうが長いため、物件数はポロのほうが2倍近く流通している。低走行&高年式物件もポロの方が充実しているから、コンディションにこだわるなら高年式のポロのほうがオススメ。しかし、輸入ハッチバック車としては、先代ゴルフも魅力的な選択肢であることは変わらない。全長はポロよりもおよそ200mm大きく、とくに後部座席のゆとりに差がある。どちらも1.2Lエンジンから選べるため、維持費に大きな差がないことから、とくにファミリー層ならゴルフにアドバンテージがあるだろう。
現行型ゴルフと比較すると?
現行型ゴルフは2013年4月に発売された。「MQB」と呼ばれる新世代VWの基礎となるモジュールプラットフォームを採用した結果、コストを削減しつつも走行性能や安全性能が大幅に高められた。VWの中核をなすモデルゆえ、中古車市場でも人気が高く、相場は先代ポロ/ゴルフよりも80万円ほど高くなっている。しかし、上の表はあくまで全体の平均価格。2017年以前の前期型で、走行距離が5万km前後の条件ならば100万円の予算から狙うことが可能なのだ。物件は先代ゴルフよりも豊富に流通しているから、こちらも決して無視できない存在。少しでも安く買いたいなら、先代ポロや先代ゴルフに分があるものの、100万円以上の予算を確保できるなら現行型ゴルフを視野に入れるのもアリだろう。
VW ゴルフ(先代)
VW ゴルフ(現行)
グレード別中古車平均価格をチェック

モデルライフが長く、物件が充実しているポロ。グレードも豊富で幅広いのが特徴だ。ここでは、グレード別の中古車平均価格を見ていきたい。
グレード | 中古車平均価格 |
TSIコンフォートライン | 102万円 |
TSIハイライン | 99万円 |
クロスポロ | 127万円 |
ブルーGT | 158万円 |
※GTIを除く。
2009年10月のデビュー時点において、ポロは自然吸気の1.4L 4気筒エンジン「1.4コンフォートライン」のみのラインアップだった。しかし、こちらの中古車はほとんど流通しておらず、市場の中心となるのは1.2L 4気筒ターボのTSIエンジン搭載車となっている。これは装備内容の違いで、「TSIトレンドライン」、「TSIコンフォートライン」、「TSIハイライン」の3グレード構成となっており、とくに最上級の「TSIハイライン」にはアルミホイール、フロントフォグランプ、クロームトリムなどが採用され、差別化が図られている。なお、もっとも簡素な装備の「TSIトレンドライン」は2016年に追加設定されたため、中古車はほとんど流通してないようだ。これらに加え、クロスオーバーテイストを高めた「クロスポロ」、気筒休止システムを採用して燃費を大幅に改善した「ブルーGT」も存在する。また、先代ポロは2014年に大幅アップデートされ、エンジンのDOHC化、アイドリングストップや回生ブレーキの搭載などにより環境性能が大きく改善したことも覚えておきたい。
ベストバイグレードはどれ?
「ブルーGT」を除けば、どのグレードも相場に大きな差は見られない。ただし物件数は中堅グレード「TSIコンフォートライン」が中心となっており、「TSIハイライン」、「クロスポロ」がそれに続いている。もっともオススメなのは、装備充実ながらも相場が低めの「TSIハイライン」。TSIシリーズは、新車時グレードの価格差は、中古車になると無視できるほど小さくなっているから、今買うなら上級グレードを狙っていこう。ただし、ボディカラーや走行距離など他の条件にこだわるなら、物件が豊富な「TSIコンフォートライン」のほうが探しやすいケースもあるだろう。
GTIの相場は?
VWの大きな柱のひとつが、スポーツグレード「GTI」の存在だ。初代ゴルフに投入されて以降、コンパクトモデルを中心に幅広く展開されてきた。もちろんポロにも設定されており、走り好きのファンの間で支持されている。先代ポロGTIは、2010年9月に設定され、1.4L 4気筒ターボ+スーパーチャージャーを搭載して179馬力を発揮していた。2015年2月の改良で最高出力が192馬力に高められたほか、後に6速MTを追加するなど、ファンにはたまらない進化を続けている。そんな先代ポロGTIの中古車平均価格は、前期型(2010年~2015年)が113万円、後期型(2015年~2018年)が214万円と、両者のあいだで大きな差があることに注意したい。手軽に楽しむなら100万円台の予算で買える前期型がオススメ。全体的に物件数が少ないものの、スポーツ車にありがちな改造車が少なく、低走行車も充実しているから探しやすいはずだ。
VW ポロ GTI(先代)
先々代ポロの相場もチェック

VW ポロ(先代)
先代ポロの相場は100万円前後。でも、もっと安く買いたい!という人は、先々代ポロ(9N型)も視野に入れてみてはいかがだろうか。中古車平均価格を調査して見たところ、35万円にまで下がっていることが分かった。グーネットにおける物件数は300台近く流通しており、走行距離は5万km前後の物件も少なくない。車検などコミコミで50万円の予算から乗り出し可能だから、国産車と変わらない感覚で買えるのが魅力。先々代を探すなら、走行距離と価格のバランスがよい2005年以降の後期型がベター。「GTI」もかなり手頃な価格で流通しているから、こちらを探してみるのも楽しいだろう。
VW ポロ(先々代)
まとめ
数ある輸入コンパクトカーのなかで、ポロはもっともポピュラーで親しみやすい1台。国産コンパクトカーとは一線を画すクオリティながらも、中古車ではほぼ同程度の予算で購入可能なのである。現段階でもかなりお手頃なプライスだが、新型登場の影響でさらなる値下がりも期待できる。ぜひ、次期愛車の候補に入れてみてはいかがだろうか。