車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.07.09 / 掲載日:2018.07.09

安全性向上計画Part.2(1)Amazonで見つけた安全グッズを試してみる

カーナビ・カーエレクトロニクスのカテゴリーで「安全」と検索するとさまざまなグッズがヒットする。しかも、マイナーなメーカー製に比べても驚くほど安い。が、付属の取り付け説明書はなきに等しいレベル。取り付けにはある程度の知識が必要となる。

 Amazonの車&バイク/カーナビ・カーエレクトロニクスのカテゴリーで「安全」と検索するとさまざまなグッズがヒット。
 その中から面白そうな商品を数点ピックアップ。実際に購入して取り付けてみることにした。
 ちなみに、Amazon利用者なら重々承知しているものと思われるが、商品の発送元が中国本土となっていた時は要注意。口コミにも多々書かれているが、到着までに異様に時間がかかるケースがあるからだ。実はこのコーナーで取り上げた2品の他に発注していた物があったが、予定を3週間経過しても届かなかった。何故かwrong address(間違ったアドレス)で送り返されていたのだ。発注する時は発送元をよく確認することが大切で、中国本土発送の商品を購入する時は慎重に!?

ITEM.01 カメラ単体でタイヤの軌跡ラインを模倣表示する!? 動態の軌跡 170度広角バックカメラを取り付ける

信号線の接続は不要で、カメラ単体で機能する
 メーカー純正のバックカメラには近年、画面に表示されるガイドラインがこれからタイヤが通る軌跡に沿って曲がるという機能が搭載されている。
 「ALLCACA バックカメラ」はそれと同様の機能を持った後付けのバックカメラだ。ただし、純正バックカメラのようにハンドル切れ角に応じガイドラインが曲がるのではなく、カメラ本体が左右に振られた時の遠心力の強さに応じて数段階、湾曲した軌跡ラインを表示する構造のようで、信号線を分岐・接続することなくカメラ単体で機能する。このため、取り付け手順は一般のバックカメラに準ずる。
 なお、異様に長い商品名は販売サイトに表示されていた名称そのまま。この名称で検索すれば見つけけることができるはず。

使用した用品

ALLCACA バックカメラ リアカメラ 車載カメラ 動態の軌跡 ガイドライン 小型 CMOS 高画質 防塵 防水IP67 170度広角レンズ 12V●購入価格: 2,499円(税込)
超高精細CMOS採用の170°の広角で視認性が高く、後方にある障害物も一目で確認可能と、基本機能もしっかり押さえられている。

取り付け・配線イメージ

信傾斜板を製作して角度を調整する必要が生じた
 取り付け手順は一般的な後付けバックカメラとほぼ同じ。電源と映像出力線を接続するだけで機能する。
 このため、取り付けは特に難しくはない。が、カメラの角度が固定で微調整ができないため、取り付け面が傾斜していた場合、満足できる画角を得ることができない。今回、まさにこの問題が発生。リヤガーニッシュ下面がわずかに傾斜して路面と平行でなかったため、樹脂板を加工して傾斜マウントを製作することで画角を調整する必要があった。

【1】リヤガーニッシュを取り外す

テールゲートを開いてロア・ライニングを取り外す。

リヤガーニッシュの両端を固定しているナットを取り外す。固定ナットは中央部にも設置される傾向にあるため、ガーニッシュ裏をチェック。見つけたら取り外す。

ガーニッシュ端から内装剥がしを押し込む。

樹脂クリップをこじり上げて外していき、リヤガーニッシュを取り外す。

【2】取り付け面の段差を埋めて平らに均す

可能な限り中央に近い位置に設置すべく、ナンバー灯横の固定ブラケット面に組み付けることにした。

取り付け面には段差があるため、段差の厚み分の樹脂板で埋めて平らに均す。

段差面の形状に切り出した樹脂板に両面テープを貼り付ける。

段差面に貼り、強く押し付けて密着させる。

【3】カメラを取り付けて映り具合を確認する

ガーニッシュ端からカメラがはみ出すことなく収まる位置を現物合わせで検討。固定用のネジ穴位置をマーキングする。

マーキング位置にφ6mmのドリルで取り付け穴を開ける。

取り付け穴にカメラハーネスをはめ込む。

ハーネスを引き出して固定ネジ部をはめ込む。

固定ナットをはめ込み、キッチリ締め込んで固定する。

リヤガーニッシュをテールゲートに仮組みし、モニターと電源を接続して画角を確認。下を向き過ぎで、後方の映り込み範囲が狭い。調整不可ゆえ固定ベースを加工するしかない。

【4】傾斜プレートを製作して角度を調整する

加工しやすい発泡塩ビ板を30mm幅の帯状にカット。長さ40mmの板を2枚切り出す。

「硬質塩化ビ専用接着剤」をムラなく塗布して重ね合わせる。

隙間が生じないようただちにクリップで挟んで密着。完全に硬化するまで、そのままの状態でしばらく放置する。

カッターでくさび状におおまか削り込む。

棒ヤスリで研磨して削り込み面を平らに均しつつ形を整える。

組み付け面にあてがって取り付け穴をマーキング。φ6mmの穴を開けてカメラを仮組みする。

リヤガーニッシュに組み付けて角度を確認。ほぼOKだ。

【5】取り付け面が路面と平行でジャスト!

製作した傾斜板と同じ物をもう1枚作り、重ね合わせた時に平面が平行になるか確認する。

このようにナット側にも傾斜板を組み込むことでカメラが傾斜した状態で安定する。

取り付け面が路面とほぼ平行になったことで画角もほぼベストな状態となった。

【6】ドア内にハーネスを引き込んで取り回す

既存のグロメットや取り付け穴を利用してテールゲート内にカメラハーネスを引き込む。

カメラハーネスの弛みを取りつつリヤガーニッシュをはめ込み、元通り固定する。

カメラハーネスは短いため電源ハーネスはテールゲート内でジョイントすることになるが、テールランプまで引き回す必要がある電源コードが短い。

0.5sqの平行2線を用意し、現物合わせで取り回しに必要な長さを割り出す。

電源線にハンダ付けで接続し延長する。

延長した電源ケーブルをAVケーブルごとコルゲートチューブにはめ込む。

純正ハーネスの取り回しルートに沿って車内に引き込む。

電源はバックランプから分岐する。テスターでバックランプ点灯時に12Vが流れる線を見極めて分岐し、電源ケーブルの赤線を接続。

黒線を周辺のボディ金属面にねじ込まれている既存ボルトに共締めする。

【7】AVケーブルをフロントに取り回す

クォーターピラーガーニッシュの上端を引き抜いて隙間をつくる。そのガーニッシュ上端の隙間に車内に引き込んだAVケーブルを通しつつ、フロントに取り回していく。

ドア開口部はルーフトリムのトリム端の隙間に押し込みつつ取り回していく。

ピラーまで取り回したらピラートリムを外す。

Aピラー内部を取り回してダッシュボード内に引き込む。

ダッシュボード内を経由してダッシュボード下部に引き出し、センターパネル方向に取り回す。

【8】ナビのバック入力に接続して動作確認!

センターパネルを外してカーナビユニットをそっくり手前に引き出す。

ダッシュボード裏に針金を通し、ダッシュボード下部に取り回してきたAVケーブルを引っかけてナビ裏に引き出す。

カーナビユニットのバックカメラ入力端子に接続し、テープを巻いて抜け止め。

エンジンを始動してバックに入れ動作確認。OKなら元通り組み上げる。

状況によっては右に左へと切り替わる!?
 進入角度を決めてスムーズにバックしている分には、段階的ながら曲がり角度に応じてガイドラインが変化していく。
 先入観なしにその映像を見たなら、まるで純正品。面白くはあるが、実用性があるかと問われたらやはり厳しい。タイヤが通る軌跡を正確に描写しているわけではないからだ。
 また、ハンドルを切り込んでいる最中にピタッと止めるとガイドラインの曲がりが逆向きになることも。このため、あくまで目安と割り切る必要がある。

まっすぐバックしている時ガイドラインは直線。

ハンドルを切り始めると進行方向に向けて湾曲。

ハンドルを戻して直進状態になると、ガイドラインも直線へと戻る。

クルマ電装の基礎知識

エーモン【1452】電工ペンチ ●価格:オープン/裸・差込・圧着の3種類の端子の圧着に対応した電工ペンチ。サイズ:全長約255mm。材質:本体/50Cカーボン鋼、グリップカバー/塩化ビニール樹脂

傾斜板を製作して角度を調整する必要が生じた
 取り付け手順は一般的な後付けバックカメラとほぼ同じ。電源と映像出力線を接続するだけで機能する。
 このため、取り付けは特に難しくはない。が、カメラの角度が固定で微調整ができないため、取り付け面が傾斜していた場合、満足できる画角を得ることができない。今回、まさにこの問題が発生。リヤガーニッシュ下面がわずかに傾斜して路面と平行でなかったため、樹脂板を加工して傾斜マウントを製作することで画角を調整する必要があった。

【1】被覆剥きで配線コードの被覆を剥く

まず、被覆を剥いて芯線を5-10mmほど露出させる0.75sqといった配線コードのサイズ表記に合致する剥き刃位置に挟み込む。

ハンドルを強く握り締めて被覆に食い込ませ、指に巻き付けるなどして反対の手で配線コードをしっかり保持。

親指をペンチ側面に当てて押し込む。

電工ペンチをコード端側に引っぱる。

【2】芯線をまとめ、絶縁スリーブをはめ込む

被覆を剥いたら銅線がバラけないよう軽くねじってまとめ、細くなっている側が奧になるよう絶縁スリーブをはめ込む。

そして、かしめ作業の邪魔にならないよう奥のほうにズラしておく。

圧着する芯線の適量は長さは5mmほど。

ただし、1.25sq以下のサイズの芯線は単芯でかしめるには細いため倍の10mmほど剥き、折り返して半分の長さにする。

これで芯線の太さが倍になり、かしめ精度が高まる。

芯線を先端側の細いかしめ部に、ねじり込むようはめ込む。

【3】差し込み端子用の圧着面でキッチリかしめる

まず、芯線面をかしめる。配線コードのサイズに適合する圧着口に左右対称になるよう挟み込み、ハンドルをギュッと強く握り締める。

ツメが左右対称にM字になるよう折り込まれつつ芯線に噛み込んでいればOK!

次に3.0に左右対称になるよう被膜面を挟み込んでかしめる。

ツメが中心で合わさるよう折り曲げられたら成功。

スリーブをキッチリはめ込んで完成だ。

【4】メス端子のかしめ方もほぼ同様!

絶縁スリーブをはめ込んで奥のほうにズラしておく。

被覆を10mmほど剥いて半分の長さに折り返し、オス端子の先端側の細いかしめ部にはめ込む。

配線コードのサイズに適合する圧着口に左右対称になるよう挟み、ハンドルを強く握り締める。

ツメが左右対称に折り込まれつつ芯線に噛み込んでいれば成功。歪んだり、グラつくようなら付け直す。

被膜面を3.0に左右対称になるよう挟み込んでかしめる。

しっかり固定。

かしめ部にはまりきるまでスリーブをキッチリはめて完成だ。




提供元:オートメカニック


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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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