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更新日:2018.11.28 / 掲載日:2018.06.11

VW GTIシリーズ3モデルが揃い踏み! 日常性とスポーティな走りのまさに万能選手だ

文と写真●ユニット・コンパス

 街乗りからサーキットまで。これはクルマ好きにとって魅力的なフレーズだろう。スポーツ性能に加えて、日常での使い勝手を両立するクルマの代名詞といえば、フォルクスワーゲンのGTIシリーズだ。 2018年6月8日、フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、ホットハッチGTIシリーズ3モデルを一挙に発表した。新型「ポロ GTI」、特別仕様車「up! GTI」、特別仕様車「ゴルフ GTIダイナミック」の3モデルで、日本においてGTIシリーズが3モデル揃うのは約13年ぶりになるという。発表会は東京銀座のギャラリー「G735 Gallery」で開催。フォルクスワーゲン グループ ジャパンのティル シェア氏が挨拶を行うとともに、ゲストを招いてGTIに関するトークセッションも行われた。

VW GTIとは

 フォルクスワーゲンがゴルフの高性能モデルであるGTIを登場させたのは1976年のこと。当時は「高性能=大排気量」というのが常識で、制限速度無制限で知られる高速道路アウトバーンを闊歩していたのは、大型の高性能車、つまり高級車ばかりだった。
 そんななか、フォルクスワーゲン社内で有志たちが会社にも内緒で試作車を製作。それは、1974年に登場したゴルフをベースに、エンジンなどを強化し高性能化したスポーツモデルだった。完成した試作車を試乗した当時の幹部たちは、この高性能モデルの市販化を決定する。そして市販されたゴルフGTIは、小さなボディにも関わらず大型車にも負けない走行性能を発揮。「小よく大を制す」このモデルはドイツだけでなく、世界中でクルマ好きのハートをつかむ。
 こうして「GTI」は、フォルクスワーゲンを象徴するスポーツモデルとして、現代に至るまでラインアップに輝き続けてきたというわけだ。

「up GTI」 :up!初のスポーツモデルが限定車として登場

 さて、この度日本に導入された3モデルのGTIについて紹介しよう。
 「up! GTI」は、最高出力116馬力、最大トルク20.4kgmを発揮する1.0L TSIエンジンに6速MTを組み合わせた600台の限定車。初代ゴルフGTIをほうふつさせるコンパクトなボディサイズが魅力で、ラジエターグリルの赤いストライプやタータンチェック柄のシートといったGTIのアイコンを備えることで、都市型コミューターであったup!が小粋なホットハッチに変身した。
 17インチのアルミホイールやスポーツサスペンション、赤く塗装されたブレーキキャリパーといった走りの装備に加えて、シートヒーターやパークディスタンスコントロール、アンビエントライト、スマートフォンと連携するインフォテインメントパッケージも標準装備。こうした高い日常性を備えるのがGTI流だ。ボディカラーはピュアホワイト、トルネードレッド、ディープブラックパールエフェクトの3色。

フォルクスワーゲン up! GTI(6速MT)

全長×全幅×全高 3625×1650×1485mm
ホイールベース 2420mm
車両重量 1000kg
エンジン 直列3気筒DOHCターボ
総排気量 999cc
最高出力 116ps/5000-5500rpm
最大トルク 20.4kgm/2000-3500rpm
サスペンション前/後 ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ前/後 Vディスク/ドラム
タイヤ前後 195/40R17

販売価格 219万9000円(GTIのみ)

「ポロ GTI」:シリーズ最強の200馬力エンジンを搭載!

 続いて紹介するのは、2018年にフルモデルチェンジした新型ポロをベースに最新の高性能エンジンを搭載するポロ GTI。
 主役となるのは、最高出力200馬力、最大トルク32.6kgmというハイチューンの2.0L TSIエンジンで、200馬力を超えるユニットがポロに搭載されたのは史上初。これと6速DSGの組み合わせによって、0-100km/h加速は6.7秒、最高速は235km/hというから魅力的だ。
 もちろんシャシーにも強化が加えられていているが、スポーツ性能だけでなく、ロングドライブでの快適性を両立させたというのがGTIらしさだ。「XDSディファレンシャルロック」と呼ばれる高性能な電子制御式LSDが採用されているのもポイントとなる。さらに標準装備されるサスペンションシステムは電子制御による減衰力調整機能付きで、ドライビングプロファイルを選択することで、ステアリング、エンジン特性、ギヤボックスの制御を統合した形で、シーンに合わせた走りを提供する。
 新型ポロは充実したデジタルデバイスによるドライバー支援機能を用意するが、ポロ GTIにはさらに、メーターパネルを液晶化してナビなど多彩な表示を可能にしたフルデジタルメーターパネルも採用。シティエマージェンシーブレーキおよび歩行者検知機能付き「Front Assist」前方監視システムや「ポストコリジョン ブレーキシステム」も標準装備。ポロシリーズにおけるトップグレードとしての役割も担っている。

フォルクスワーゲン ポロ GTI(6速DSG)

全長×全幅×全高 4075×1750×1440mm
ホイールベース 2550mm
車両重量 1290kg
エンジン 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1984cc
最高出力 200ps/4400-6000rpm
最大トルク 32.6kgm/1500-4350rpm
サスペンション前/後 ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 215/45R17

販売価格 344万8000円(GTIのみ)

「ゴルフ GTI Dynamic」:現行世代最後のMTモデルを用意する限定車

 最後に紹介するのは、ゴルフ GTIの先進装備やルックスを充実させ、まさにダイナミックに生まれ変わった特別仕様車「ゴルフ GTI Dynamic」。6速MTおよび6速DSGの設定で、ピュアホワイト50台、インジウムグレーメタリック50台、合計100台のみの販売。なお、こちらがゴルフ GTIにおける最後のMTモデルになるとされており、公平な販売機会の提供を目的に、専用サイトからのみ申し込みを受け付ける仕組みになっている。
 主な特別装備は、デジタルメータークラスター「Active Info Display」、純正ナビ「Discover Pro」、モバイルオンラインサービス「Volkswagen Car-Net」、ダイナミックライトアシスト/ダイナミックコーナリングライト、ダークテールランプ/LEDテールランプ、アダプティブシャシーコントロール「DCC」、225/40R18タイヤ、7.5Jx18アルミホイール(5ダブルスポーク)と盛りだくさん。
 オプションとしてレザーシートなど上質さを際立たせる装備も用意されており、現行世代ゴルフ GTIを象徴するような充実した内容の特別仕様車だ。

フォルクスワーゲン ゴルフ GTI Dynamic(6速MT)

全長×全幅×全高 4275×1800×1470mm
ホイールベース 2635mm
車両重量 1350kg
エンジン 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1984cc
最高出力 230ps/4700-6200rpm
最大トルク 35.7kgm/1500-4600rpm
サスペンション前/後 ストラット/4リンク
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 225/40R18

販売価格 435万9000円~445万9000円(GTIのみ)

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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