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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.28

ホンダ ヴェセル快走!! 日本初のスポーツSUVだ!

ポテンシャルをチェック

SUVでハイブリッドで4WDでDCTの走り実感

SUVでハイブリッドで4WDでDCTの走り実感

【本記事は2014年2月にベストカーに掲載された記事となります。】総合インプレッション ポテンシャルをチェックヴェゼル、なかなかカッコいいではないか。ジャンルはSUVだがクロカンタイプではなく、オンロード重視。近年はやりのモデルだ。スバルXVや日産ジュークがライバル関係となるコンパクトSUVで、ホンダにとっては初めてのモデルとなる。ヴェゼルのベースは、昨年デビューし大ヒットしているフィット。エンジン、ハイブリッドユニット、プラットフォームなど重要コンポーネントを共用するが、いっけんしてフィットベースのモデルとは思えない。全長4295×全幅1770×全高1605mmのボディサイズは、フィットよりふた回りほど大きい。ホイールベース、トレッドはもちろん長くなっている。タイヤも大径だし、最低地上高185mm(FF)と高い。フィットと兄弟とはいえ格上なのだ。

目玉のハイブリッド

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目玉のハイブリッドだが、エンジンはフィットと異なる。同排気量ながら、フィットは専用のアトキンソンサイクルで110ps仕様、対するヴェゼルはフィットRSにも積まれる1.5L直噴で132ps。フィットのユニットでは、ヴェゼルには力不足ということだろう。ヴェゼルは総合性能がとても高い。エクステリア、インテリアデザインは、これまでのホンダ車では一番と思えるし、とりわけインテリアの質感はかなりのものだ。室内の広さはさすがホンダ、といったレベルで、後席も余裕たっぷりの広さ。トランク容量も充分。ドライバー席もSUVならではの高めのアイポイントで前後、左右の視界は良好。といって、ドラポジは決して高すぎず、乗用車感覚に近い。

走りは全体的に好印象

ワイドバリエーションのヴェゼルは購入時のチョイスに悩みそうだ。まず駆動方式を決め、パワートレーンやグレード、装備を絞り込んでいくのが賢い選び方といえそうだ

ワイドバリエーションのヴェゼルは購入時のチョイスに悩みそうだ。まず駆動方式を決め、パワートレーンやグレード、装備を絞り込んでいくのが賢い選び方といえそうだ

走りは全体的に好印象だ。動力性能は、車重が重い(フィットより「100kg以上」だけに決して高くないが、日常の使用なら充分のレベル。ライバルの1.5Lに比べ、パワフルな直噴エンジンの威力は大きい。操安性能もまずまずだ。街中や高速道路を普通に走らせるかぎりでは、操舵応答やヨーの発生に曖昧なフィールはなく、一体感の高い走りを感じさせる。ただ、ヴェゼルを高級なSUVと期待して乗ると不満もある。乗り心地はやや硬めだし、バネ下の動きもしっかり制御されていない。大径タイヤのせいもあるが、SUVとしては物足りない。やはりフィットベースならではのウイークポイントだろう。高速時のスタビリティも、もう一歩高めてほしい。とはいえ、コンパクトで価格もソコソコのヴェゼルだから納得できる。16インチと17インチ、乗り心地で選ぶなら16インチだろう。当たりがソフトで日常的な使用なら快適だ。ヴェゼルの走りは、それほどスポーティというわけではないが、バランスがよくユーザーを問わず走りやすいフィールを持っている。扱いやすいSUVとして人気になりそうだ。

ハイブリッドかガソリンか パワートレーンを徹底比較!!

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ハイブリッドかガソリンか パワートレーンを徹底比較!!ハイブリッドかガソリンか。燃費で選ぶならハイブリッドだろうが、走りの違いはどうか。人気はダントツにハイブリッドらしい。でも走りはガソリンだって悪くない。フィットでデビューした1.5L直噴は、131ps/15.8kgmを誇り、クラス最強だ。これに効率のいいCVTを組み合わせ、スムースで力強い走りをみせてくれる。ヴェゼルの場合、アクセルを積極的に踏むとスポーツ制御され、最大の加速が発揮される。エンジンフィールも悪くない。カン高いサウンドながら7000回転近く回る元気のよさで、気分はスポーティ。

ハイブリッド

1.5L直噴エンジンに1モーターを組み合わせたi-DCD。低速から高速までパワフルだ

1.5L直噴エンジンに1モーターを組み合わせたi-DCD。低速から高速までパワフルだ

ハイブリッドはどうか。ベースエンジンは、同じ1.5Lの直噴で、パワー、特性はほとんど同じ。これに出力22kwのモーターを組み合わせ、システム出力152psを発揮。これはかなり強力だ。さらに新開発の7速デュアルクラッチ(DCT)を組み合わせ、まさにスポーティハイブリッドとしている。加速フィールもハイブリッドらしからぬスポーティさだ。プリウスやアクアのハイブリッドとは違い、高回転まで元気よくパワーが盛り上がっていく。アクセルの踏み始めはモーターパワーで力強く、さらにパワフルな直噴エンジンがシンクロしていく感じだ。モーター音はハッキリ聞こえるものの明らかにハイブリッドです、といったフィールではない。7速DCTによるダイレクトな加速も気持ちいい。滑らかさではCVTだが、スポーティフィールなら断然こっちだ。こうしてみると、やはり全体的にハイブリッドがいい。約100kgの車重増ハンディは小さくないが、低速やアクセル踏み始めのモーター走行シーンではしっかり力強さを感じるし、フルパワー域での加速力でもガソリン車をリードする。とはいえ、比較テストしてもそれほど大きな差はないと思う。ハイブリッドは、日常の走りで大きなトルク感を味わえるのも魅力である。

4WDかFFか 駆動方式による走りの違いは?

CR-Vで好評の電子制御式4WD。専用セッティングで腕に覚えのある人なら楽しめる

CR-Vで好評の電子制御式4WD。専用セッティングで腕に覚えのある人なら楽しめる

4WDかFFか 駆動方式による走りの違いは?ヴェゼルの4WDはCR-Vと同じ電子制御デュアルポンプ方式だが、SUVを意識した専用チューンが施されている。説明によれば、コーナー侵入時にリアへ積極的にトルクを配分する、とのことだ。つまり、悪路を走破するための4WDから、ハンドリングも楽しめる4WDへと進化したのである。ただ残念だったのは、オンロードの一般試乗では試すチャンスがなかったこと。そこで、雪道での走りを想像してみよう。パワーアンダーが出たり、そのままアクセルを踏み続けてテールオーバーになる、といった姿勢の乱れが起こる場合でも、この4WDならフルタイムに近いスムーズなコーナリングで駆け抜けていきそうだ。その気になれば、ドリフト走行もカッコよく決められるのだ。いやいや楽しそうではないか。ぜひ雪道も走らせてみたいものだ。期待どおりだったら、ヴェゼルは4WDをオススメしたい。

駆動方式の違い

さて、オンロードにおけるFFとの走りの違いだが、駆動システムそのものの差はあまり感じさせない。急発進、コーナーを積極的に攻める、といったケースならハッキリするが、ヴェゼルはパワーに対して車体が大きく重めゆえ、FFでもジェントルっぽいのだ。しかし、駆動方式の違い以上に一般道でも走りの差がある。4WDは、FFに比べ約90kg重い。このため、重心も重量バランスも微妙に異なる。この90kgの差はけっこう大きく、加速力にハッキリと差を感じるし、コーナリングでの軽快感もFFに分がある。ガソリンで4WDのチョイスは、少々かったるいかもしれない。しかし、走りの質感やハンドリングのバランスでは4WDがいい。高速でのスタビリティの高さ、コーナーを攻めた時のリアの安定感はかなりのものだ。FFより21万円アップの4WDだが、SUVをよりSUVらしく楽しむなら、やっぱり4WDだ。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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