BMWのサブブランド、BMWiの猛攻始まる！ 電気自動車i3、PHVスポーツカーi8日本発売！！

【本記事は2013年12月にベストカーに掲載された記事となります。】BMWの猛攻始まる！ 生産からリサイクルまですべてのライフサイクルにおいて、地球温暖化ガスを抑制する持続可能な次世代モビリティを提供するプレミアムブランド、「i」の第一弾となるEVのi3、PHVスポーツカーのi8が、11月13日、日本発表となった。11月13日から購入希望申し込みの受け付けが開始され、納車はi3が来年4月5日から、i8は来年夏以降を予定している。注目の価格はi3が499万円、バッテリー残量が少なくなるとエンジンが始動して発電機として働くレンジエクステンダー装着車が546万円。i8が1917万円。いずれも消費税8％込みの価格である。電気自動車ということで自治体や国からの補助金も期待できるが、それは来年度の予算になるため、未定とのこと。JC08モードの電費も含め、型式認定を取得してから決まるとのこと。こうした環境最優先の壮大なプロジェクトのもと、開発されたのがi3とi8だ。まずは主に大都市向けの4人乗り電気自動車として設計されたBMWi3。軽量で衝突時には衝撃吸収性に優れるCFRP（カーボンファイバー強化プラスチック）の「ライフ・モジュール」と呼ばれるパッセンジャー・セルと、アルミニウム製シャシーにパワートレーン、サスペンションなどを組み込んだ「ドライブ・モジュール」を組み合わせるという専用設計の車体には、後部に電気モーター（170ps／25.5kgm）が搭載され、後輪を駆動。床下に低く積まれたリチウムイオンバッテリーは18.8kWhの容量。通常のドライブで130～160kmの走行が可能。燃費優先の「ECO PRO」モードでは約180km、さらに最大限に航続距離を伸ばす設定となる「ECO PRO＋」モードなら約200kmまで走行距離を伸ばすことが可能。

発電用の647cc2気筒4バルブエンジン（34ps／5.6kgm）を備えるレンジエクステンダー装着車の航続距離は約300kmとなっている。充電は家庭用などの交流電源を用いるAC200V普通充電が約7～8時間で満充電となる。また日本で普及している急速充電方式CHAdeMO（チャデモ）にも対応しているのも強み。全国に1858台設置されている急速充電器を使えば約30分で約80％の充電が完了。急速充電コネクタは車両の右後側面、普通充電コネクタがボンネット下に設置されている。気になる走りだが、そこはBMW、最高速度は150km／h、0→100km／h加速は7.2秒と俊足で、0→60km／h加速まではM3とほぼ同等の加速だという。ボディサイズは全長4010×全幅1775×全高1550mmでBピラーのない観音開きドアが特徴。BMWジャパンのアラン・ハリス社長によれば、「BMWは日本の市場を非常に重要視している」とのことで機械式駐車場に収まるように配慮されている。もう1台は「コンパクトカー並みの燃費でスポーツカー」という声に応えたという、PHVスポーツカーのi8。全長4689×全幅1942×全高1298mmという低くてワイドなボディにシザードアと呼ばれる跳ね上げ式ドアを備え、圧倒的な存在感だ。

車体の構造はi3と似ており、アルミ合金製の「ドライブ・モジュール」に駆動コンポーネントとバッテリーを収め、そのホイールベース上にカーボンファイバー強化プラスチックで作られた2＋2シーターのパッセンジャー・セル「ライフ・モジュール」、ボディパネルはアルミニウムまたはサーモ・プラスチック（熱可塑性樹脂）製だ。リアアクスルに搭載された、231ps／32.6kgmを発生する1.5L直3ターボが後輪を駆動し、131ps／25.5kgmを発生するフロントアクスル上に置かれた電気モーターが前輪を駆動する。システム出力は362ps、0→100km／h加速は4.5秒、最高速度は250km／h。前輪のモーターのみで35kmの走行ができ、最高速度は120km／h。気になる燃費は欧州複合モード燃費で40km／L（2.5L／100km）。このiブランドの2台、昨今のEV、PHVに一石を投じることになりそうだ。

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