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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

1.2Lスーパチャージャーで25.2km/L達成! 新型ノート九州から発進!!

国内生産に決めた理由

ダークメタルグレー

ダークメタルグレー

【本記事は2012年10月にベストカーに掲載された記事となります。】8月28日、日産の新型ノート国内発表会が、日産自動車九州の工場内特設会場で開催された。当日、羽田発の一番便には自動車評論家や編集者などメディアの一行が呉越同舟で乗り合わせ、台風の影響を受けながら日産自動車九州へと揺られた。世界戦略車のノートは、7月16日に横浜でワールドプレミアのイベントを行なっており、今回が国内の発表会と言われても鮮度は薄い。そこで、ノートの生産工場であり、昨年分社化し日産のモノ作りの重要な拠点として位置づけられている日産自動車九州でのお披露目となったのだろう。そんなことを考えながら現地に到着、発表会場へと足を踏み入れた。■国内生産に決めた理由本当に工場で発表会するんだ、というのが率直な感想。しかし、イベント自体は限られた空間のなか、巧みな演出で進んでいった。ステージ奥の扉が開いて、ノートのボディカラー全色の8台が次々と姿を現わす。先頭は、メダリスト専用色のビートニックゴールドで、助手席には開発責任者の水口美絵CPSが笑顔で手を振っていた。クルマが出そろったところで、志賀俊之COOが壇上に上がりプレゼンテーションを開始した。日産はマーチをタイで生産しており、プラットフォームを共有する新型ノートもタイ生産が有力視されていた。志賀COOは、「新型ノートは海外生産を検討しました。しかし、マーチも海外、ノートも海外では国内のモノ作りチャレンジが止まってしまう危機感があった」と、九州での生産を決めた背景を語った。とはいえ、激戦のコンパクト市場で、ライバルと伍していくには価格は最優先課題。九州という土地柄、韓国や中国、東南アジアに近く、日産も九州の地場サプライヤーとの協力関係を強調しながらも、コストダウンのために輸入パーツの拡大を模索している。これは志賀COOも明言していた。さらに、日産自動車九州の人員整理もにらみながら、コスト管理を迫られるだろう。さて発表会に戻ると、イベントの後半はノート生産への決意表明などが行なわれた。日産自動車九州の従業員を代表して製造部第二組立課の三宅正哲さんが、西沢、桜井両常務の前で決意文を読み上げると、同じく製造部塗装課の矢永正治さんの音頭で、全従業員が「ガンバロー」を唱和した。志賀COOも拳を突き上げていた。

驚異の25.2km/L

印象的なリアコンビネーションランプが目を引くリアデザインも個性をアピールしている

印象的なリアコンビネーションランプが目を引くリアデザインも個性をアピールしている

■驚異の25.2km/Lノートの発売は9月3日。販売目標はグローバルで年間35万台、国内は12万台とされている。そして、発売から来年3月まで、つまり今年度末までの7カ月で10万台を販売する計画も明らかにされた。この目標は、新型ノートの完成度に対する自信の表われととっていいのだろう。すでに開始している事前予約では、発表披露会の前日までで約7000台を受注しており、「クルマもみていない段階としては好調な出足」(志賀COO)だ。今回明らかになったノートの価格は、一番安いNAのSグレードの124万9500円から、スーパーチャージャーを搭載し装備も充実したメダリストの167万4750円となった。この価格帯について、「ライバルと勝負できる価格」と日産関係者は口をそろえる。装備を極端に落として価格も抑えた、いわゆる戦略的グレードは設定していない。正攻法の価格といっていいだろう。

1.2Lへとダウンサイジングしたエンジン

98psと25.2km/Lを両立したHR12DDRエンジン 前モデルの1.5Lからダウンサイ人された直噴1.2Lエンジン。スーパーチャージャー搭載で98psを発揮する

98psと25.2km/Lを両立したHR12DDRエンジン 前モデルの1.5Lからダウンサイ人された直噴1.2Lエンジン。スーパーチャージャー搭載で98psを発揮する

新型ノートで注目されるのは、1.2Lへとダウンサイジングしたエンジン。スーパーチャージャー(SC)を組み合わせて、必要なパワーと好燃費を実現している。確かに、JC08モードで25.2km/Lは、モーターのアシストを受けない純ガソリンエンジンとしては傑出した数字だ。ただ25.2km/Lを達成しているのは1グレードのみ。こちらは戦略的燃費グレードなのだ。同じSC搭載の上級グレードは24.0km/Lとなる。また、SCに隠れがちだが、NAエンジンも22.6km/Lで、エコカー減税75%である。日産のホームページによると、事前予約段階での人気グレード上位は、SCを搭載したX DIG-S(24.0km/L)がトップ。続いて同じ装備でNAエンジン搭載のX(22.6km/L)、3番目にメダリスト(24.0km/L)。実際に販売が開始されてからどう変わるか、注目だ。燃費のよさはわかったが、ひとつ忘れちゃならないのがエンジンパワー。1.5Lエンジンを搭載していた前モデルの最高出力は109ps。新型は1.2LになってSC付きこそ98psと約10ps落ちだが、NAは79psしかない。いざという時のパワー不足がちょっと心配だ。

居住性もトップレベル

インテリアカラーは、シックで上質感のあるブラックが基調。シンプルながらオシャレなインテリアだ

インテリアカラーは、シックで上質感のあるブラックが基調。シンプルながらオシャレなインテリアだ

■居住性もトップレベル燃費ばかりに目がいきがちな新型ノートだが、実際のクルマに触れてみると、しっかりした作り込み、コンパクトクラスでは上質なインテリアと、総合力はかなりのレベルとみた。スカッシュラインと呼ばれるボディサイドのキャラクターラインが個性を強調しているが、これは賛否分かれるだろう。本誌で「デザイン水かけ論」を連載している前澤義雄氏、お馴染みの御大・三本和彦氏がどう評価するか。これは楽しみだ。

ボディサイズ

コンパクトカーの風雲児!

コンパクトカーの風雲児!

ボディサイズは、全長4100mm、全幅1695mm、全高1525mm。フィットに比べ、全幅、全高は同じで、全長は200mm長い。この全長がプロポーションのよさにつながる。また室内長もフィットより240mm長い。さすがに室内幅と室内高はフィットに負けるが、前後方向のゆとりがあるのもノートのメリット。激戦のコンパクトカー市場で、ライバルを徹底研究して登場した新型ノート。市場の風雲児となりそうだ。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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