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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06
プラッツが進化するとベルタになる!! 日本最小のセダンはトヨタ ベルタに進化した
所有する満足感を得られるクルマ
全幅が1690mmに拡大され、グンと均整のとれたプロポーションとなったベルタ。全高はプラッツに対して40mm低くなっているのであった
【本記事は2006年1月にベストカーに掲載された記事となります。】ベルタとはイタリア語で「美しい」、「美しい人」といった意味の言葉。古山CEのベルタに対する思いが込められた車名である。「所有する満足感を得られるクルマにしたい」というのが古山CEの狙いだ。全長4300mm、全幅1690mm、全高1460mm。プラッツと比べると全長が120mm長くなり、全幅が30mm広くなり、全高が40mm低くなっている。あと140mm全長が伸びたらほとんどカローラと同じサイズになっちゃうほどベルタは大きくなったのだ。ちなみにティーダラティオの全長は4395mm。サイズ拡大に対しては賛否両論あろうが、ベルタは日本最小セダンの地位を守った。エリオの全長は4350mm、フィットアリアは4390mm。例えれば“ワンルームマンションじゃ嫌”というこだわりセダンだ。
均整のとれたプロポーション
インテリアはV字形センターパネルとセンターメーターといった、ヴィッツの造形を踏襲しつつもベルタオリジナルのテイストを盛り込んでいる
ベルタのプロポーションは実に均整のとれた、車名どおり「美しい」ものとなった。主張のあるフロントセクション。流れるようなラインで形成されたCピラーからトランクリッドなど、「ヴィッツにトランク付けました」的なプラッツとはずいぶん違う。最初からキッチリセダンのためにデザインされたフォルムだということがよくわかる。インテリアはヴィッツの流れを汲んでいる。V字形のセンターコンソール、インパネセンターにレイアウトされたメーターなどは、基本的にヴィッツと同じイメージ。
ヴィッツよりの居住性のいいリアシート
シートはヴィッツのものよりも表皮が高級な感じ。リアシートはプラッツと比べて格段に広くなっている。ヒザも余裕
ただ、ヴィッツよりもちょっとだけフォーマルな雰囲気に仕上げられているのがベルタの特徴。リアシートの居住性もヴィッツよりもいい。
エンジンは2タイプ
ベルタに搭載されるエンジンは3気筒の1Lと4気筒の1.3L。FF車にはCVTが組み合わされている
エンジンはヴィッツと同じ3気筒の1L(1KR-FE型)と4気筒の1.3L(2SZFE型)の2タイプ。4WD用の1.3Lエンジンは4ATと組み合わされる関係でFF用とは異なるタイプ(2NZ-FE型)となっている。価格は1.0Xが132万3000円、1.3Xが138万6000円、1.3Gが155万4000円。けっこう高いのだ。
価格帯&グレード
ボディカラーは全8色。売れ筋はシルバーやホワイトとなるのだろうが、ダークブルーやダークグレーマイカ、淡いグリーンメタリックやレッドマイカなども用意されている
このクラスの「コンパクトセダン」としてティーダラティオ、フィットアリアなどがあるが、ティーダラティオは1.5Lエンジンを搭載し、売れ筋グレードとなる「M」が160万6500円。フィットアリアは1.5Lエンジン搭載で142万8000円。これに対してベルタは1.3Lで138万6000円から155万4000円と、ライバルに対してちょっと高めの設定となっている。このあたりは微妙な価格設定だ。ちなみにベルタの旧型となるプラッツは1Lが121万5900円、1.3Lは4WDのみの設定で1.5Lが134万1900円~153万6150円。2万~4万円程度の価格アップとなっているのだが、ベルタには1.5Lは搭載されず、1Lと1.3Lだから「高くなった」感を感じる人も少なくないだろう。ベルタの月販目標台数は3000台とちょっと控えめ。フィットアリアやティーダラティオが年配のユーザーをターゲットにしているのに対し、CMに鈴木京香を起用していることからもわかるように、ベルタは主婦層の取り込みを狙っている。スタイリングではライバルを一歩リードするベルタだが、財布のひもの固い奥様方の心を捉えることはできるだろうか!?