輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2017.12.21

【シトロエン C6】これを逃すと入手困難!? 孤高のシトロエン最上級車が、ついにお買い得ゾ

レア度MAXのフレンチラグジュアリーセダン

 フランス車好きはもちろん、ドイツ車系ユーザーからも熱視線を集めたこのビッグシトロエンは、歴代のフラッグシップであるDS、CX、XMに続くモデルとして2005年に発表(日本上陸は2006年)。XMが2000年に生産終了していたことから、少し間をおいてデビューしたわけだが、その流麗なスタイリングに酔いしれたユーザーはかなり多かったと推測できる。日本では2010年までの間に約600台が販売されたという。絶対数こそ少ないと言わざる得ないが、他ブランドからの乗り換えが多かったというから(新車時価格700万円クラスのクルマで、フランス車への乗り換えはめずらしい)、このクルマの魅力がいかに大きかったものかがわかる。

 スリーサイズは全長4910mm×全幅1860mm×全高1465mm。日本仕様は3.0L V6のガソリンエンジン(215馬力/30.5kgm)で、これにアイシンAW製の6速ATを搭載、全車右ハンドルで発売された。ちなみに欧州ではディーゼルエンジンがメインで、2.2L 直4ターボ、2.7L V6ターボ(のちに3.0L V6ターボ)が存在し、中古車市場では並行輸入されたこれらの中古車も若干見られる。また、日本仕様は販売期間中大きなマイナーチェンジはなく、エンジンも全年をとおして同じ仕様となっている(ラウンジパッケージが装着されたモデルは、サンルーフとリヤシートのリクライニングがセットとなっている)。

「ハイドラクティブIIIプラス」サスで唯一無二の乗り心地を実現

 C6の魅力は、なんといってもそのスタイリングだろう。パリサロンで1998年に発表されたC6リナージュというコンセプトカーがベースになったわけだが、かつてのCXを彷彿とさせる雰囲気もあり、とくにリヤウインドウのグラフィックなど決して日本車やドイツ車では見られないディティールもファンを唸らせるポイントだ。ちなみに、日本では「2006-2007 インポートカー・オブ・ザ・イヤー」(日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会主催)も受賞している。

 実際に走らせると、そこはまぎれもないシトロエンワールド。シトロエンの専売特許といえるハイドロサスペンションは、その最終進化系ともいえる「ハイドラクティブIIIプラス」を搭載。フロント=ダブルウィッシュボーン、リヤ=マルチリンクという贅沢な足まわりと相まって、アタリはフンワリしつつも芯はしっかり、という独自のライドフィールで路面と速度の状況によっては夢見心地の走りを披露する。

この1年間で物件数が増加し、ほしいひとは今が買いどきに

 前置きが長くなってしまったが、今回グーネットが注目したのは、しばらく高人気高値キープだったシトロエンC6の物件が、今年に入ってからグッと身近なものになってきたからだ。10月末現在、グーネットでの検索にかかったのは32台。少ないじゃないか! と思われる方もいるだろうが、昨年までは常に1桁台だった中古車数が、ここ1年で増え続けていることは、チェックし続けていないと気がつかない事実。現在全体価格は以下のとおりだ。

89万9000円(2007年・14.3万km)~376万円(2008年・1.9万km)

・新車時価格=682万円(2006年)~725万円(2010年)

 32台のうちディーゼルモデルが4台含まれていることから、並行車もかなりの台数が入ってきていることが推察されるが、この価格を見てすぐにわかるのが、年式がほぼ同じなのに価格に4倍もの差が生じている事実! いま現在シトロエンC6の中古車は、過走行=安値、少走行=強気価格という現象がおきているのだ。ほかのフランス車をチェックすればすぐにわかることだが、9年落ちでも新車時の半値以上するのは、このモデルが人気車である証といえる。

シトロエン C6の価格と年式の分布表はこちら

並行輸入車もそれなりの台数が流通している

パリの風景に溶け込むシトロエンC6。本国でもその存在感は抜群! そのたたずまいは息を呑むほど美しいのだ。

 ここにきて中古車が増えている理由としては、10万km前後の個体が多いことから、増加するメンテナンス費を考慮して前のユーザーが手放していることが予想される。タイミングベルト&ウォーターポンプ交換は当たり前として、エンジンマウント&ミッションマウント交換、フロントサスホースのオイル漏れ、ステアリングギヤボックス周辺のオイル漏れ、フロントロアアームなど足まわり関係、イグニッションコイルなど整備が必要になることがこれまでの取材でわかっていて(あくまで走行距離やその個体の程度による)、これらがジャブのように襲ってくると、大変な金額になることは想像に難しくない。タイヤ交換も18インチのため決して安くはなく、実際に中古車を選ぶ際は、これまでの整備状況をしっかり確認することはマストと言えそうだ。

 現在、シトロエンC6は中国市場のみに新型が販売されているが、このモデルがビッグシトロエンのラストモデルとなる可能性もあり(!?)、そう思うとその魅力は思いのほか深いものといえそうだ。

 ところで、シトロエンにはハイドロサスを搭載したもうひとつのセダンが存在する。その名もC5。こちらはC6よりもひとまわり小型のモデルで、例えるならBMW 3シリーズやメルセデス・ベンツ Cクラスあたりのセグメントに属する。ただ、クルマ作りの哲学はドイツブランドとは一線を画すもので、C6と同じく往年のシトロエンテイスト満載の独創的な1台。しかも、ハイドロサスを採用した最後のクルマと言われており、C6には手が届かないユーザーも、これなら買えるかも……と思えるのが注目ポイントだろう。

 C5の中古車動向を調べてみると、2017年11月現在、グーネットには21台が流通しているのが確認できた。C5にはセダンのほかにワゴン(「ツアラー」と呼ばれている)も存在し、ほぼ同程度物件が揃っている。安い個体は100万円を切るが、概ね100万円台半ばあたりが相場。メンテに関してはC6と同じく、購入後の整備、メンテ代には気を遣わなければならないので、安いからと言って飛びつかず、維持費や部品の在庫情報を販売店にしっかりとヒアリングしてから購入したい。

「シトロエン C6」の中古車を探すならこちら

「シトロエン C5」の中古車を探すならこちら

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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