新車試乗レポート
更新日:2018.11.25 / 掲載日:2009.03.18
ホンダ エリシオン 試乗レポート
ホンダ エリシオン 試乗レポート
試乗
発表・発売/2004年5月13日
文●横越光廣 写真●犬塚直樹
■8人乗りと走りのよさが引き立つプレミアム・ミニバン
■ドライビング/ユーティリティ
オデッセイと一線を画し、断然の広さを誇るエリシオン。さすがに走りには疑問符イメージが先行した。が、山道では意外や意外、スムーズで軽快なホンダらしさが感じとれるのだ。
可変気筒3L V6は、高回転まで軽やかに吹け上がり、Dレンジフル加速では6500回転レッドでシフトアップ。ヒルクライムでさえ、重量級のボディをもてあますことなく、スポーティ感を味わえるのだ。このサイズ、このクラスにして、この軽快加速。そこがいかにもホンダ流。しかも、加速全般にわたり、6気筒と3気筒の切り替わりに違和感はなく、スムーズというから価値がある。エンジン音が軽やかで快いだけになおさらだ。これが、2.4Lの直4ではどうなるか。むろんV6より力は劣るし、キメ細やかなスムーズ感とはいえなくなる。が、エンジンは高回転までスムーズだし、パワーはこれで十分。4人乗車でのヒルクライムでも、そこそこスポーティ感を味わうことができた。
3.6回転のパワステは軽め。腰高感を意識させられることなく、いきなり乗っても自然に扱えるのがうれしい。いかにホンダ車とはいえ、期待するほうがムシがいいと思っていたのに、さにあらず。3Lでは、力感十分な加速性ともども、ワインディングロードを快ペースで駆け抜けることができた。しかも、乗り心地はマイルドで快適だ。そんな特徴は、2.4Lにもあてはまる。なかなかの好バランスで、ツイスティな山道での走りがまったく苦にならない。この手のクルマとしては、安定姿勢が保たれる。強いていえば、ブレーキ能力がいまひとつだが、こちらも乗り心地は快適だ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ダッシュ上部はフラットで、前方視界良好。3つのメーターと液晶ディスプレーは立体的にレイアウト。三次元的でブルーが美しく新鮮味もある。パワステはチルト付き。
後席スペースは、期待どおり広々としている。スライド量も大きく、まさに高級リビング。快適この上なしだ。
電動シートは、座面前後リフター付き。サポート感はまずまずといったところだが、腰高感はとくに感じない。
■インテリア/エクステリア写真[2]
これほどゆったり座れるサードシートは、エリシオンだけでは。3名座れるのは強みだが、2名乗車ならVIP気分。
プレミアム・ミニバンとして存在感十分。パワーテールゲート、パワースライドドアと、至れりつくせりで使い勝手がよい。
3L V6 i-VTECは、自慢の可変気筒。状況により3気筒が休止する高効率エンジン。平成22年燃費基準+5%レベルを達成。
エリシオンVX(5AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4840×1830×1790mm |
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ホイールベース | 2900mm |
トレッド前/後 | 1590mm |
車両重量 | 1920kg |
エンジン | V6 SOHC |
総排気量 | 2997cc |
最高出力 | 250ps/6000rpm |
最大トルク | 31.5kg m/5000rpm |
10・15モード燃費 | 9.8km/L |
サスペンション前後 | ダブルウイッシュボーン |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 215/60R17 |
全国メーカー希望小売り価格
ホンダ エリシオン | 273万~451万5000円 |
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