輸入車
更新日:2019.12.04 / 掲載日:2019.12.04

アウディ スポーツ(AUDI SPORT)/ガイド・オブ・ザ・ハイパフォーマンスブランド

文●ユニット・コンパス
※中古車参考価格はすべてグーネット2019年11月調べ。
※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2020年1月号の内容です)


高級、高性能を極めるハイパフォーマンス・ブランドに注目。歴史、ラインアップ、おすすめ中古車まで多角的な内容で紹介します。

サーキットで生まれ、路上で育てられた「知性」を備えたスポーツモデルたち

戦前から続く技術による新境地へのチャレンジ

 ジャーマン3と呼ばれるドイツ高級車ブランドのなかでも、とくに洗練されたイメージを持つのがアウディだろう。「技術による先進」を社是にするこのブランドのクルマは、高度なテクノロジーを生かした、高効率かつスムーズなフィーリングを特徴としている。
 そんな知性派ブランドであるアウディだが、モータースポーツには積極的に参戦し多くの輝かしい結果を残している。とくに欧州では、レースの場所でライバルに打ち勝つことが高性能の証明であるという歴史があるためでもある。
 その中心となるのがアウディスポーツ社。高性能モデルの開発やモータースポーツ活動を行うアウディの子会社で、クルマ好きにとっては「クワトロ社」という名前の方が馴染み深いかもしれない。
 アウディは、前身となったアウトウニオンの頃から高い技術力を自身のチャームポイントとしており、モータースポーツは技術の実験場として最大限に活用されていた。たとえば1983年のスポーツクワトロは、現在のオンロード4WDの草分けだし、通算13勝を記録したル・マン24時間レースでは、ディーゼルエンジンがスポーティな走りと低燃費に寄与することを実証した。
 現在のアウディスポーツが目指すのは、モータースポーツで培った速さと強さに加えて、高級車らしい洗練された装備や走りのテイストを身につけたもの。
 アウディスポーツは、洗練を極めていくアウディの標準モデルとは似て非なるもの。いわばコインの裏と面のような存在なのだ。

HISTORY

25年の歴史を持つRSモデル

 RSモデルが誕生したのは1994年のRS2が最初。ポルシェが開発と生産に携わり、部品にも一部ポルシェ用が流用された。

ツーリングカーレースでの活躍

 ドイツから始まり、やがて欧州から世界まで広がったツーリングカー選手権にも参戦。端正なスタイルはライバルと比べても目を引いた。

ル・マンでは歴代2位の勝利数

 近年のモータースポーツ活動としてもっとも記憶に残るのがル・マン24時間レースでの活躍。13勝という記録はポルシェに次ぐ堂々の2位。

スーパースポーツにも挑戦

 スーパースポーツのカテゴリーに挑戦したのがエンジンをミッドシップに搭載するR8。現在では第2世代に進化している。

テクノロジーとパッションを惜しげもなく盛り込む

 知性的なスポーツモデルという意味を持つ「Intelligent Super Car」をコンセプトとするアウディスポーツ。たんにパワーを追求するのではなく、力を効率的に活用することを旨とする。つまり、アウディの考え方をスポーティ方面に進化させたのがアウディスポーツというわけだ。スポーツカーのR8を頂点に、RS5(クーペ、スポーツバック)、RS4アバントとかぎられたラインアップ。対してSモデルやSラインはSUVなどにも設定される。

  • 日本でもスーパーGTに参戦するなど市販車をベースにしたモータースポーツにも積極的に参戦。その技術をフィードバックする。

  • クワトロが路面をしっかりと掴むことで大パワーを無駄なく路面へと伝えるRSモデル。アウディが持つ技術の集大成でもある。

  • RSモデルとSラインの中間に位置するSモデル。エアロパーツやホイールも専用のスポーティなものが与えられる。

AUDI SPORTの現行ラインアップの現行ラインアップ

RSモデル
アウディスポーツの頂点に位置するRSモデル。性能はもちろん、ワイドボディを採用するなどルックス面でも標準モデルとは別格。
Sモデル
標準モデルの車体にパワフルなエンジンと高性能シャーシを盛り込んだスポーツモデル。乗り心地を含め洗練された高いバランスが魅力。
Sライン
標準モデルをベースにSモデル譲りのスポーティなルックスを与えたのがSライン。アウディスポーツの魅力を身近にしてくれる存在。

いまオススメの中古アウディ スポーツ

R8(先代)

 アウディ初のミッドシップスーパースポーツ。4.2LV8または5.2LV10を搭載しながらも、クワトロによる安定性により扱いやすいのも魅力。オープンボディのR8スパイダーも存在する。
中古車参考価格帯:600万円~1160万円(07年~15年 R8のみ)

RS5(先代)

 究極の高性能プレミアムクーペというコンセプトで2012年に登場した先代RS5。4.2LV8エンジンは、自然吸気らしい高レスポンスでドライバーの気持ちを盛り上げる。もちろんクワトロだ。
中古車参考価格帯:430万円~600万円(10年~16年 RS5のみ)

RS4 AVANT(先代)

 450馬力を発揮する4.2LV8エンジンを搭載するA4シリーズの頂点。エンジンだけではなく、ワイドトレッド化した足まわりに20インチホイールを履く。0-100km/h加速は4.7秒である。
中古車参考価格帯:480万円~670万円(13年~16年 RS4 アバントのみ)

S7 SPORTBACK

 ラグジュアリーカーとしてのふるまいと高性能モデルに期待されるパフォーマンスを1台に凝縮したのがS7スポーツバックというモデル。パワフルなV8は低負荷時には気筒休止で燃費を稼ぐ。
中古車参考価格帯:380万円~720万円(12年~18年 S7スポーツバックのみ)

S5(先代)

 登場から10年以上が経過しても、まったく魅力が衰えない美しいボディスタイルを持つS5。RS5に比べてパワーは控えめであるものの、それでも354馬力と十分以上。まさに大人のクーペだ。
中古車参考価格帯:170万円~250万円(08年~17年 S5のみ)

S3

 最高出力290馬力の2Lターボエンジンにクワトロを組み合わせるスポーツハッチバック。あふれ出るパワーによって、車重を感じさせない軽やかな走りを披露。それでいて上質さを併せ持つ。
中古車参考価格帯:230万円~540万円(13年~19年 S3のみ)

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グーネットマガジン編集部

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