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更新日:2020.09.20 / 掲載日:2020.09.20

アウディ、電気自動車「Audi e-tron Sportback」を発売

アウディ ジャパンは、同ブランドとして日本初導入の電気自動車「Audi e-tron Sportback」を、9月17日に発売した。販売は全国の「e-tron 正規 ディーラー」(52 店舗、現時点)で行う。なお、アウディの電動化戦略にのっとり、日本市場へは今後「Audi e-tron SUV」が導入される予定となっている。

■パワートレイン

Audi e-tron Sportbackは大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、WLTCモードで405kmの航続距離を実現。標準となるチャージングキットは最大 3kW、オプションのチャージングキットプラスは、出力 8kW に対応している。搭載されるリチウムイオンバッテリーは95kWh の電力量 を蓄えることができ、DC 急速充電ステーションでは、最大 50kW で充電が可能。

最高出力は300kW(408PS)を誇り、0~100km/h 加速は通常モードで 6.6 秒、ブースト機能を使うと 5.7 秒。新開発のブレーキバイワイヤーによりスムーズに働く回生システムや0.26(SUV は 0.28)という優れた空気抵抗係数などにより、ハイパフォーマンスと航続距離を両立している。

搭載される 2 基の非同期モーターは、合わせて最高出力265kW、最大トルク561Nm を発生。非同期モーターは非通電状態の引きずり損失が発生せず、アルミニウム製ローターにより軽量かつ優れた耐久性を備えており、また、製造時にレアアースを一切必要としていない。

非同期モーターの最高出力持続時間は最長 60 秒。停車状態から電子リミッターが作動する 200km/h までの加速を、ピークパワーを保ったまま繰り返すことが可能。アクスルと平行に設置されたフロントの電気モーターは、125kW の出力と 247Nm のトルクを発生。リヤアクスルと同軸上に設置される もう 1 つのモーターは、140kW の出力と 314Nm のトルクを発生する。1 速ギヤを備えた 2 ス テージプラネタリーギヤボックスが、ディファレンシャルを経由して駆動力を伝達する。

シフトレバーをSモードにしてアクセルペダルを床まで踏み込むと、ブーストモードが起動。この状態は 8 秒間継続し、300kW のシステム出力と 664Nm のトルクを発生する。その際の前後駆動力配分は、フロントが 135kW のブースト出力と 309Nm のトルク、リヤが 165kW のブー スト出力と 355Nm のトルクに設定される。

■車体/サスペンション

サスペンションの制御ユニットであるエレクトロニックシャシープラットフォーム(ECP)は、今回初めて、quattro ドライブのドライビングダイナミクスコントロール(4 輪コントローラー)と、ホイールセレクティブトルクコントロールを統合した。4 輪コントローラーは、それぞれの状況においてエンジントルクを調整すべきか、ブレーキに介入すべきかを決定し、各アクスルを個別に制御する。これにより俊敏なハンドリング、特にコーナリング時に非常にスポーティな基本設定を可能にしている。

エレクトロニックスタビリゼーションコントロール(ESC)の革新的な機能であるトラクションコントロールは、革新的なネットワーク化と機能モジュールをパワーエレクトロニクスへ移行したことにより、より優れたトラクションと安全性を提供する。その結果、雪上や氷上での加速性能と安定性も向上した。

走行特性の調整が可能なアウディドライブセレクトを標準装備。走行状況、路面状況、ドライバーの要求に応じて、7 つのプ ロファイル(快適性重視、効率性重視から、非常にスポーティな設定まで)を選択することができる。用意されるプロファイルは、“オート”、“コンフォート”、“ダイナミック”の各モードに加えて、“エフィシエンシー”、“インディビジュアル”、“オールロード”、“オフロード”。選択したモードに従い、パワーステアリングのアシスト量、駆動特性、自動車高調整機能付きアダプティブエアサスペンションの設定が変更される。

“ダイナミック”モードではドライブモードの“S”が自動的に設定され、ブーストモードが起動。“エフィシエンシー”モードでは、パワートレイン、空調コントロール、クルーズコントロールまたはアダプティブクルーズコントロールが、より経済的な設定となり、燃費重視の運転スタイルをドライバーに提案する。“インディビジュアル”モードでは、個人的な好みで個別に設定を変更できる。

ほかにあらゆる状況で最適なトラクションを確保するエレクトロニックスタビリゼーションコントロールや自動車鋼調整機能付を備えたアダプティブエアサスペンションといった先進技術を備えるとともに、低い重心と高いねじり剛性といった基本部分でも優れた特性を追求。前後重量配分は理想的な 50:50 であり、ボディと高電圧バッテリーが一体となって機能することで、高い安全性と剛性を確保。従来の SUV との比較では、Audi e-tron Sportback のねじり剛性は 45%増加している。

■インテリア

Audi e-tron Sportback の全長は 4,900mm、全幅は 1,935mm、全高は 1,615mm。室内は2,930mm のホイールベースを背景として、乗員 5 名とその荷物を搭載する想定で使い勝手の良いスペース設計が施され、アウディのフルサイズモデルに匹敵する水準を確保している。また、EV はプロペラシャフトを通す必要がないため、センタートンネルのないフラットなフロアとなっているのも利点。スポーツ走行も家族連れのレジャーも楽しむこともできる多用途な SUV に仕上がっている。

インテリアは広々としたスペースとシンプルさを追求したスタイリッシュなデザインが特徴。フロントウィンドーには、二重ガラスを標準装備し、さらに、サイドウィンドーを防音ガラスにするオプションも設定されるなど、静粛性も高水準だ。その快適で静かな空間はバング&オルフセン 3D プレミアムサウンドシステムを聴くのに最適な舞台とも言える。

グラフィカルユーザーインターフェースは、意図的にシンプルなデザインを採用しており、情報を瞬時に把握することができる。2 つの MMI タッチレスポンスディスプレイはドライバーに向けて角度が付けられている。ディスプレイをオフにすると、上部ディスプレイは周囲のブラックパネルに溶け込んで、ほとんど見えなくなり、下部ディスプレイは幅広いセンターコンソールに一体化。いずれのタッチディスプレイも背景色はブラックに統一される。

■アウディバーチャルコックピット

Audi e-tron Sportback はアウディバーチャルコックピットを標準装備。フル HD 画質のディスプレイは、e-tron Sportback 専用の新グラフィックも採用。好みに応じて2 種類のディスプレイモードから 1 つを選択でき、オプションでヘッドアップディスプレイを装着することも可能だ。

そのほか、アウディの量産車として初採用のバーチャルエクステリアミラーが オプションで設定される。鏡の代わりに小型カメラを使うこのミラーは、空力的/視覚的ハイライトのひとつともなっている。

日本仕様の Audi e-tron Sportback は、標準装備する家庭用の普通 AC(交流200V。標準3kW、オプションで 8kW 対応)充電器と、主として公共の急速 DC(直流)充電器に対応。公共の充電設備としては CHAdeMO(チャデモ)規格の急速充電器(出力 50kW まで) を利用可能です。e-tron の95kWh(正味容量86.5kWh)バッテリーを0から80%までの充電時間は、50kW で 1時間半となっている。

アウディ ジャパンでは e-tron Charging Service を提供。充電カードは「合同会社 日本充電サービス(NCS)」加入の充電器で利用できる。

購入に際しては減税や補助金が受けられ、また、アウディ ジャパンでは家庭での普通充電器 の設置費用をサポート。自然電力株式会社と提携して自然エネルギー実質 100%の電力提供プランを用意している。

アウディ ジャパン初の 100%電気自動車の導入にあたり、Audi e-tron 専用の LINE アカウント によるオーナーサポートも開始。オーナーからの質問に対してオペレーターの回答や通話に切り替えての対応も行っている。

ラインナップ・車両本体価格

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グーネットマガジン編集部

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