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更新日:2018.10.28 / 掲載日:2016.04.08
ホンダ クラリティ フューエル セル 新車紹介
ホンダ クラリティ フューエル セル 新車紹介
紹介
【ニューモデル】
発表/2016年3月10日
ホンダ・お客様相談センター
0120-112010
文●森野恭行
■水素自動車に本気で挑むホンダの決意表明といえる1台
現時点でFC(フューエルセル=燃料電池)の技術をリードするのは日本。トヨタミライには1年少々離されたが、ホンダからも燃料電池車が発売された。それがクラリティフューエルセルだ。内外装を見て、「ミライよりも未来的」と思ったひとが多いことだろう。ただし、しばらくは官公庁や企業向けリース販売のみ。一般ユーザーがオーナーとなれるのは少し先というのが惜しまれる。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
ミライを比較対象とすると、クラリティフューエルセルの実像がグッとクリアになる。大きなアピール点は「5人乗り」という点だが、カギはコンパクトなメカとレイアウトの工夫にある。とくに、ミライは前席下に置くFCスタックを、ボンネット内に収めたのは画期的。パワートレーン全体でV6エンジン並みのサイズに収めた。
そして、ミライをパワーで引き離す177馬力/30.6kg mの性能を持つモーターにも注目したい。FCスタックの出力はトヨタが上だから単純比較は難しいが、二次電池からの電源供給を考えれば動力性能面でホンダが優位にあると考えられる。
水素タンクはトヨタ同様に70MPaの仕様で、2本あわせた容量はライバルより17.6L大きい141L。一充電走行距離(参考値)は約750kmを達成したという。ミライはJC08モードで約650km(トヨタ測定値)だから、効率はほぼ横並びと言っていい。同じ「排ガスゼロ」でも、EVより長い足を持つことがFCVの魅力だ。水素の充填は約3分で完了する。でも、水素ステーションの数はわずかで、普及までの道のりは正直容易ではない。
そこでのホンダの強みは、スマートステーション(つくる)や外部給電器(つかう)の分野も自前で開発をする点。水素社会と本気で向き合う。
■インテリア/エクステリア写真[1]
未来的デザインでまとめたコックピット。補助金制度を利用しても500万円を超える値付けだけに、高級感の演出にも気をつかう。写真のプラチナムグレーのほか、ブラック内装も用意。
3人掛けの後席がミライに対する優位点。荷室容量は394Lを確保した。ハイテールのため後方確認用サブウインドウを採用している。
■インテリア/エクステリア写真[2]
大幅に小型化することで、FCスタックをボンネット内に収めたのは画期的。モーターを倒して搭載するなどメカ配置全体の工夫も光る。
後方に大小2つの高圧水素タンク、前席下に二次バッテリーを搭載。タンクの脇をフレームで守る。
前作のFCXクラリティよりも演出を効かせたルックス。フロントエアカーテンやリヤタイヤカバーを採用するのも見どころで、抜群の空力性能を誇る。ホイールはエアロデザインの18インチだ。
ホンダ クラリティ フューエル セル
全長×全幅×全高 | 4915×1875×1480mm |
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ホイールベース | 2750mm |
トレッド前/後 | 1580/1585mm |
車両重量 | 1890kg |
モーター | 交流同期モーター |
最高出力 | 177ps |
最大トルク | 30.6kg m |
FCスタック | 固体高分子形 |
FCスタック最高出力 | 140ps |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 235/45R18 |
価格
ホンダ クラリティ フューエル セル | 766万円 |
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