新車試乗レポート
更新日:2018.10.16 / 掲載日:2016.03.04
トヨタ ランドクルーザー 試乗レポート
トヨタ ランドクルーザー 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表/2015年8月17日
トヨタ自動車・お客様相談センター
0800-700-7700
文●森野恭行 写真●編集部
■逞しいスタイルになると同時に安全性を高めた新型ランクル
現行の200系になってから2度目のマイチェンは、見どころがいっぱいだ。まずは内外装のリニューアルで、高級SUVらしさに磨きをかけた。そして安全装備の充実。歩行者検知機能付きの自動ブレーキを核とする「トヨタセーフティセンスP」を新設定した。活況の高級SUV市場に向けて、「日本のランクル」の健在ぶりを改めて示す。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
07年に市場投入された200系(正式名称はランドクルーザー)は、デビュー当初から高いバランス性能を誇るモデルだったが、新型の走りの印象はより洗練されたものに変わっている。4.6L V8+6速ATのパワートレーンは、数値的にはなんの変化もないが、スムーズさや静粛性に熟成を感じ取ることができる。意外なのは発進の元気のよさで、ダッシュ力は5.7L V8を積むレクサスLX570を上まわる印象。どんな場面でも、ゆとりに満ちた走りと高い快適性を保証してくれる。
なら、シャシー性能はどうか?ZXは、4輪個別の車高調整とダンピング調整を行うAHC&AVSを搭載するが、好ましく感じたのはコンフォートモードだ。スポーツモードを選ぶとたしかにハンドリング性能は向上するのだが、路面入力が大きな20インチタイヤとのコンビでは、上下の動きがややせわしなくなるのが難点と言える。
昔ながらのランクルの走り味を好む人には、VGRS(可変ギヤ比ステアリング)や可変サス付きではなく、タイヤも18インチのAXのほうが向いていると考える。ハイテクはマストなものではなく、必要に応じて選択するものだと考えたい。ランドクルーザー本来のステイタスは、見た目の豪華さや先進装備ではなく、どんなタフなシーンでも涼しい顔でクリアする驚異の走破性にある。
■インテリア/エクステリア写真[1]
センターコンソールやメーターパネルの造形を全面的に見直し、新意匠ステアリングも採用したコクピット。グッとモダンで、より豪華な印象になった。スイッチ類の配置も変更した。
大柄なボディを活かして3列7人乗りのシートをレイアウトする。3列目シートの広さと実用度はSUVとしては高いレベル。ZXは上質なナッパレザーを標準装備する。
■インテリア/エクステリア写真[2]
海外ではV8ディーゼルの設定もあるが、日本仕様は318馬力を生む4.6L V8の心臓を積む。駆動方式はもちろんフルタイム4WDだ。
3列目は左右はね上げ式。荷室フロアは高いが、5人乗りでも広い荷室を有する。レジャーのお供に最適。
堂々とした体躯を持つフルサイズSUV。フロントマスクを一新し、リヤのコンビランプやガーニッシュもより豪華な仕立てとした新型は、一段と風格を増した。ZXは20インチタイヤを標準で履く。
トヨタ ランドクルーザー ZX(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4950×1980×1870mm |
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ホイールベース | 2850mm |
トレッド前/後 | 1645/1640mm |
車両重量 | 2690kg |
エンジン | V8DOHC |
総排気量 | 4608cc |
最高出力 | 318ps/5600rpm |
最大トルク | 46.9kg m/3400rpm |
JC08モード燃費 | 6.7km/L |
サスペンション前後 | ダブルウィッシュボーン |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 285/50R20 |
価格
トヨタ ランドクルーザー | 472万8437円~682万5600円(全グレード) |
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