新車試乗レポート
更新日:2018.10.31 / 掲載日:2014.12.12
MINI クーパーSD クロスオーバー 試乗レポート
MINI クーパーSD クロスオーバー 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表/2014年9月8日
BMWカスタマーインストラクションセンター
0120-269-437
文●九島辰也 写真●澤田和久
■より環境に優しい新エンジンを投入 日本市場にもディーゼルモデルを追加
この夏にマイナーチェンジを行ったMINIクロスオーバー。グリルやヘッドライトベゼルなどに小変更を施したが、メインはエンジン関係。ヨーロッパの厳しい排ガス規制、通称“ユーロ6”をクリアするため、パワートレーンに手が入った。そして、その恩恵が我々にも降ってきた。ディーゼルエンジン車の追加である。このタイミングで、クーパーD、同ALL4(4輪駆動)、クーパーSDがラインアップされたのは見逃せない。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 九島辰也
試乗したのは2L直4DOHCディーゼルユニットを搭載したクーパーSD。最高出力は143馬力で、最大トルクはなんと305Nm(31.1kg m)を発揮する。ペースマンのクーパーS(ガソリンエンジン)と比較すると、その最高出力は184馬力、最大トルクは240Nm(24.5kg m)。つまり、パワーは落ちるものの、トルクはそれ以上に大きくなる。まさにディーゼルを選ぶメリットはそこにある。
なので、アクセルの踏みはじめ、つまりクルマの動き出しがじつに力強く、踏み込み量が少ないまま滑るように前へ進む。この感覚は2Lというイメージではなく、2.5Lクラスとも思えるほどだ。ハッチバックと違いボディが大きいだけに、この動き出しはとても頼もしい。またそこからの加速も十分で、低回転から発生する最大トルクがグイグイと加速させる。この辺のエンジンの余裕は、最上級のJCWに近い。しかも、それは中間加速でも同じように威力を発揮する。高速道路での追い越しは至ってスムースだった。
今回の試乗はひとりだったが、このクルマの性格からして4人乗車+荷物といきたいところだ。きっとこのエンジンはそんなときにこそ実力を発揮するだろう。頼もしい相棒になるに違いない。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ここに大きな変更はない。センターメーターのレイアウトはミニシリーズならでは。丸を基調にしたデザインは不変だ。そこにはナビゲーション用モニターを内蔵することもできる。
クロスオーバーは大人4名が座れるのがポイント(乗車定員は5名)。リヤの座面、背もたれともに大きくゆったり座れる。素材はクロス、レザー、その両方のコンビがある。
■インテリア/エクステリア写真[2]
リヤシートを3分割することによっていろいろな使い方ができるメリットがある。開口部が広いので大きなモノもそのまま入れられる。
二酸化炭素や窒素酸化物を削減したクリーンディーゼル。アイドリングストップがないのが惜しい。
新色のジャングルグリーンに塗られたボディに新デザインのアロイホイールを履いたリヤスタイル。細部を黒でまとめることで洗練されていながらもワイルドな雰囲気が漂う。
MINI クーパーSD クロスオーバー(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4105×1790×1550mm |
---|---|
ホイールベース | 2595mm |
トレッド前/後 | 1535/1560mm |
車両重量 | 1420kg |
エンジン | 直4DOHCディーゼルターボ |
総排気量 | 1995cc |
最高出力 | 143ps/4000rpm |
最大トルク | 31.1kg m/1750-2700rpm |
JC08モード燃費 | 16.6km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 205/55R17 |