車のエンタメ
更新日:2018.10.22 / 掲載日:2016.07.19
やんちゃな息子、犬、免許取りたての娘……スバルに乗っているとおおらかになれる、その秘密は?
コマーシャルにはその企業の特徴や理念、雰囲気が表れるものですが、米国スバルのCMはなんだかあったかい気持ちにさせてくれるものが多いんですよね。デザインがいいとか、性能がいいとか、速いとか、使い勝手がいいとか、そういうことを前面に出すのではなくて「スバルに乗ってたら、素敵な想い出がいっぱいできるよ!」という感じにさせてくれるようなCMなのです。
ここでご紹介する1本も、「家族っていいな」と思わせてくれる秀作です。
動画のなかには、かっこよく走るシーンなんていうのは出てきません。どのシーンも舞台は自宅のカーポートかガレージだし、どの家庭でもクルマにとっては「あっちゃぁ……」という出来事ばかりが起こります。
息子がちゃんと停めなかった自転車に体当たりされたり、弓矢のおもちゃの標的にされ。
泥だらけの靴でシートの後ろをキックされ。
開け放ったドアから、泥だらけの犬に乗り込まれ。
免許を取ったばかりの娘の運転の練習では、ガレージを出る前から事故発生。
運転していた娘は、「クルマを傷つけちゃって、どうしよう」と半分パニックなっていたかもしれません。でも、お父さんは「だいじょうぶだよ」とやさしく声をかけるんです。
待ちきれずに模型で遊んでしまった少年は「やっちまった……」と苦笑い。
お母さんの「なにやってんの……!」という顔も、「やめたほうがいいよって言ったのに」と言う妹も、「あるある!」と思わせてくれるし、10年後にも20年後にもきっと「あのときは大変だったよね」って家族で笑って話すんだろうなぁ、と思えてきます。
家の前で模型飛行機を飛ばして遊んでいた父子は……。
クルマとは反対側にリリースした飛行機が、急旋回して勢いよくドアに激突。エアプレーンは大破します。お父さんは、ボディが傷ついていないか心配してはいるものの、大声でこどもを叱るようなことはありません。
大事にしている愛車が、地味に、けれどもそれなりにダメージを受けるシーンばかりですが、誰ひとりとして怒ったり怒鳴ったりする人は出てきません。どのエピソードも「あーもー、しょうがないなぁ……」という感じで、ファミリーへの愛情がギュッと詰まっているんです。
コマーシャル最後のメッセージは「スバルはリセールバリューが高いブランドです」というものなので、塗装が頑丈とかシートの汚れを落としやすいとかそういうところをさりげなくアピールしているのかもしれません。でも、この動画を見ていると、単純に「こんなあったかいファミリーを想定してるスバルっていいなぁ」って、ほっこりしちゃいますよね。