新車試乗レポート
更新日:2018.11.17 / 掲載日:2015.09.04
フォルクスワーゲン パサート 試乗レポート(2015年09月)
フォルクスワーゲン パサート 試乗レポート
試乗
【フルモデルチェンジ】
発表/2015年7月16日
フォルクスワーゲン カスタマーセンター
0120-993-199
文●森野恭行 写真●編集部
すべてが新設計の新型は先進ボディとエンジンで魅せる
今回のモデルチェンジは、パサートの42年の歴史のなかでもとくに革命的なもの。新世代モジュラープラットフォームの「MQB」を採用することで、土台からの一新を成し遂げた。クリーンディーゼルやプラグインハイブリッドの導入計画もあるが、真っ先に上陸したのは1.4L TSI搭載車だ。新型は果たして、どこまで進化したのか?
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
先代の1.4L TSI搭載車の性能は過不足ないものだった。だが、高速道路や峠道をハイペースで駆け抜ける場面で「もう少しの余裕があれば」と感じたのも事実。その点で、魅力を大きく高めたのが新型だ。150馬力/25.5kg mにまで強化された心臓とMQBの採用で実現した軽量化が要点で、走り全般の余裕がレベルアップしている。
また、静粛性も向上しており、プレミアムDセグメントに属するモデルにふさわしい上質な走りを味わわせてくれる。低負荷で2気筒に切り替えるACTの出来もすばらしい。それだけに少し引っかかるのは、発進や低速の加減速時に、DSGのクラッチ操作がギクシャクしたそぶりを見せる場面があること。その点は改善を期待したい。
なら、Dセグ用に拡大された「MQB」のシャシーの実力は?高度な安定性としっかり感あるフットワークは、どのモデルにも共通した魅力だ。で、しっとりした乗り心地と落ち着いた挙動を特徴とするのは、17インチ55タイヤを履くヴァリアント。軽快感ある身のこなしと正確なハンドリングを持ち味とするのは、軽量&高剛性の面で優位にあるセダンのRライン。じつはRラインは、オプションの19インチスポーツタイヤを装着していたのだが、それでも乗り心地は良質なもの。新型パサートの潜在能力の高さを証明している。
■インテリア/エクステリア写真[1]
インパネデザインは水平基調。左右を貫くエアベントが、ワイド感を強調するポイントだ。素材の質感、仕上げのレベルとも文句なしの出来で、高級ムードに浸らせてくれる。
室内長を33mm拡大するなど、キャビンの広さと快適性に磨きをかけた。後席で足が組めるほどの余裕を持つ。Rラインはナパレザー採用のスポーツシートを標準で装備する。
■インテリア/エクステリア写真[2]
心臓はオールアルミの新世代1.4L TSI。先代比で28馬力/5.1kg mの性能向上と、さらなる高効率化を実現した。気筒休止も採用。
586Lの大容量を誇るトランク。分割可倒式シートバックにより、さまざまな荷室アレンジに対応する。
VW車らしい端正なセダンフォルムを受け継ぎながら、ステイタス性を大幅に高めたのが新型のカギ。試乗車はオプションの19インチ40タイヤを装着し、足元をよりしっかりと見せている。
フォルクスワーゲン パサート TSI Rライン(7速AT・DSG)
全長×全幅×全高 | 4785×1830×1470mm |
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ホイールベース | 2790mm |
トレッド前/後 | 1580/1560mm |
車両重量 | 1460kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1394cc |
最高出力 | 150ps/5000-6000rpm |
最大トルク | 25.5kg m/1500-3500rpm |
JC08モード燃費 | 20.4km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | 4リンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 235/45R18 |
価格
フォルクスワーゲン パサート/パサートヴァリアント | 329万~480万9700円(全グレード) |
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