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更新日:2021.05.25 / 掲載日:2021.05.25

ボルボ C70の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

ボルボ C70

クーペカブリオレタイプの乗用車であるボルボ C70に関して、今回はグレード別に紹介していきます。

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

ボルボ C70の歴史

1997年、ボルボからC70の初代が登場します。1990年代前半に販売されていた850をベースに開発されており、それまでの角ばったデザインから一転、流れるようなボディラインを導入しました。誕生時は、2.3Lの直列5気筒ターボエンジンを搭載しています。この当時は「C70 T-5」のみが設定されました。

1999年、マイナーチェンジが行われ、エンジンの排気量が2.3Lから2.4Lに変わっています。さらにC70全車の運転席とサイドに、エアバッグとABSを標準装備しました。またこのとき、むち打ち症対策安全シート「WHIPS」も搭載されています。

2001年、電動式のソフトトップを備えるオープンエアタイプの「C70 カブリオレ」が新たに設定されました。このグレードには、横転保護システムの「ROPS」も搭載されています。

2003年、C70 カブリオレをベースに開発した特別仕様車「C70 カブリオレ・ホワイトパールエディション」を設定しました。グレード名が示すとおり、ボディカラーはホワイトパールのみしか設定されていません。

2005年、C70の2代目がフランクフルトショーで登場します。

2006年から販売を開始し、この世代では新たに電動開閉により車体後方に収納することができるリトラクタブル・ハードトップが採用されました。2代目では、2.4L直列5気筒エンジンと2.5L直列5気筒ターボエンジンが用意されています。グレードは、先代から引き続き設定されたC70 T-5に加え、新たに「C70 ベースグレード」が設定されました。

2010年、2.5L直列5気筒ターボエンジンを搭載する「C70 T5 GT」を設定します。

2011年、C70 T5 GTと入れ替わる形で「C70 T5 SE」を設定。

2012年、C70 T5 SEの入れ替わりで「C70 T5」を設定します。T5の名がついているこれらのグレードは、ほぼ同等の走行性能をもっているため、いずれも一部搭載する装備が異なる程度の違いしかありません。

2013年、生産が終了しC70はおよそ16年の歴史に幕を閉じました。

ボルボ C70の中古車を探す

C70 カブリオレ

C70 カブリオレ

C70のオープンエアタイプ「C70 カブリオレ」

C70 カブリオレは、初代の2001年に設定されていたグレードです。初代モデルのベースはクーペタイプでしたが、そのクーペボディを改良し、オープンエアタイプのカブリオレとして誕生しました。

フロントサスペンションはストラット式が用いられていますが、リヤにはデルタリンクというボルボ独自の方式が採用されています。

初代後半にはカブリオレをベースとした特別仕様車も発売されましたが、2006年に登場した2代目でボディタイプが変わったため、カブリオレのグレードは消滅しました。

中古で購入する際の目安となる予算

C70 カブリオレを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2001年式:29万円
2002年式:39万円~60万円
2003年式:38万円~59万円
2004年式:88万円~128万円
2005年式:流通量希少のため算出不可

C70 カブリオレの中古車は、現時点の中古車市場には7台しか流通していません。また、車両状態による価格差も幅広いので、購入時はそれぞれの車両状態をよく確認することをおすすめします。

先代モデルとの比較

初代:2001年~2005年
C70 カブリオレは、初代で販売されていたグレードです。

オープンボディのモデルとして、屋根を開放したまま乗車することもできます。このグレードが販売された時期は、輸入車でも右ハンドルがすでに一般的となっていましたが、C70 カブリオレでは右ハンドルだけでなく、左ハンドルを選択することも可能でした。

安全装備として、運転席やサイドエアバッグは標準でしたが、助手席エアバッグはオプションの設定となっています。

エクステリアでは16インチアルミホイールが装備されますが、スポイラーなどのエアロパーツはオプションでも装着できませんでした。

インテリアや快適装備としては、フルオートエアコンや本革シート、本革巻きステアリングウッドパネルなど、高級車らしいものが標準装備されています。

C70 カブリオレの中古車は、現時点の中古車市場で7台が流通していました。しかし、生産が終了してから15年以上経つこともあり、費用や工場などメンテナンスのことを頭に入れて購入する必要があります。

エンジンは2.4L直列5気筒ターボ最高出力193ps。ボディサイズは全長4715mm×全幅1815mm×全高1400mmです。

人気のあるカラー

C70 カブリオレのボディカラーは、下記の10色が設定されています。

・ブラック
・ホワイト
・スカラブ・グリーン・メタリック
・ベネチアン・レッド・パール
・ダーク・ブルー・パール
・ダーク・グレー・パール
・サフラン・イエロー・パール
・シルバー・メタリック
・クラシック・レッド
・ターコイズ・ブルー・パール

この中では、紺色の「ダーク・ブルー・パール」が人気です。

C70 T5

C70 T5

生産終了の1年前に設定された「C70 T5」

C70 T5は、2代目の終盤に販売されていたグレードです。

2.5Lターボエンジンをはじめとした走行性能は、それまでのC70と変更点がありません。しかし、それまでパッケージオプションとして用意されていた「ラグジュアリーパッケージ」が標準装備されているため、買い得感が増しています。

また、機能性や高級感をいっそう高めるオプションとして、新たに「インスクリプション・パッケージ」も設定されているのが特徴です。

中古で購入する際の目安となる予算

C70 T5を中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2012年式:流通量希少のため算出不可
2013年式:189万円

このグレードはC70が販売終了となるおよそ1年前に設定されたグレードのため、販売台数もあまり多い方ではありませんでした。そのため、C70 T5の中古車が今後も増える可能性はかなり低いです。

どうしてもこのグレードを手に入れたいのであれば、中古車を見つけた時点ですぐ購入するしかないでしょう。

先代モデルとの比較

2代目:2012年~2013年
C70 T5は、それまで発売されていたC70 T5 GTやC70 T5 SEなどの流れをくむグレードです。そのため、多くの装備はそれらと共通しています。

これまでのC70と大きく異なる点はアルミホイールで、このグレードでは18インチに大径化されました。

装備面では、本革巻きステアリングや運転席パワーシート、クルーズコントロールなどを標準装備しています。さらに、プレミアムソフトレザーシートをはじめとしたパッケージによる「ラグジュアリーパッケージ」が標準装備となったため、より装備が充実しました。

また、C70 T5のヘッドランプには、「アクティブ・ベンディング・ヘッドライト機能」が採用されており、カーブで進行方向に沿った照射角に切り替えることで、夜間走行時の視界を確保することが可能です。

C70が生産終了になる1年前に設定されたこのグレードの中古車は、現時点の中古車市場には1台しか流通していません。当時のC70は、同じ2.5Lターボエンジン搭載しながらグレード名が頻繁に変わっていました。しかし、走行性能に差はないので、C70 T5 GTやC70 T5 SEを含めて探したほうが少しは選択肢も広がるでしょう。

エンジンは2.5L直列5気筒ターボ最高出力230ps。ボディサイズは全長4615mm×全幅1850mm×全高1405mmです。

人気のあるカラー

C70 T5のボディカラーは、下記の11色が設定されています。

・ブラック
・アイスホワイト
・パッションレッド
・ブラックサファイヤメタリック
・エンバーブラックメタリック
・トワイライトブロンズメタリック
・カスピアンブルーメタリック
・セレスティアルブルーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・シルバーメタリック
・フラメンコレッドメタリック

この中では、深みのある赤色の「フラメンコレッドメタリック」です。

C70 T5 GT

C70 T5 GT

2.5Lターボエンジンを搭載した「C70 T5 GT」

C70 T5 GTは、2代目の2010年4月から2011年9月まで販売されていたグレードです。

2.5Lターボエンジンに5速AT、FFという組み合わせは「T5」という名前がつくグレードに共通していますが、このグレードにはむち打ち症対策安全シート「WHIPS」や横転保護システム「ROPS」などの安全機能も標準で装備されています。

また、本革シートやプレミアムサウンドオーディオ、ボルボガードシステムがセットになったラグジュアリーパッケージをオプションで装着することが可能です。

中古で購入する際の目安となる予算

C70 T5 GTを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2010年式:100万円
2011年式:229万円

現時点の中古車市場で確認できたC70 T5 GTの中古車は、たった2台しか流通していませんでした。また、2010年式と2011年式の2台では走行距離に大幅な差があるため、中古車価格にもかなりの差があります。そのため、ご自身の予算に見合った車両を選ぶのがおすすめです。

先代モデルとの比較

2代目:2010年~2011年
C70 T5 GTは、2.5Lターボエンジンが搭載するグレードです。

このグレードが登場するまで2.5LモデルだったC70 T5 TEよりも車両価格が50万円も低くなりました。

その一方で、光量や寿命が従来のハロゲンランプよりアップされたキセノンヘッドランプやフロントとリヤのフォグランプなどが標準装備されているのが特徴です。また、SIPSとよばれる側面衝撃吸収システムやROPSという横転保護システムなど、衝突時乗員の衝撃を軽減させる装備も備わっています。

装備面では、本革巻きステアリングやクルーズコントロール、17インチアルミホイールなど、高級車ブランドのボルボらしい装備も充実しているのが特徴です。CDプレイヤーやラジオ付きのHDDナビゲーションも装備されており、快適なドライブを楽しむことができます。

C70 T5 GTの中古車は、現時点で2台のみ流通しています。現在流通している2台は100万円以上の価格差があるため、それぞれの車両状態をよく確認してから購入するかどうかを決めたほうがよいでしょう。

エンジンは2.5L直列5気筒ターボ最高出力230ps。ボディサイズは全長4615mm×全幅1835mm×全高1405mmです。

人気のあるカラー

C70 T5 GTのボディカラーは、下記の6色が設定されています。

・アイスホワイト
・ブラックサファイヤメタリック
・マジックブルーメタリック
・セレスティアルブルーメタリック
・シルバーメタリック
・フラメンコレッドメタリック

この中では、純白の「アイスホワイト」と、漆黒の「ブラックサファイヤメタリック」が人気です。

C70 T5 SE

C70 T5 SE

C70 T5 GTと入れ替わりで登場した「C70 T5 SE」

C70 T5 SEは、2代目の2011年10月から2012年7月までのわずかな期間販売されていたグレードです。

このグレードの登場前に販売されていた「C70 T5 GT」と入れ替わりで設定されており、2.5Lエンジンや5速ATというトランスミッション、FFの駆動方式も共通しています。

装備面では、キセノンヘッドライトやLEDリヤコンビネーションランプなどを採用しているのが特徴です。さらに、パッケージオプションの「ラグジュアリーパッケージ」を装着することができます。

中古で購入する際の目安となる予算

C70 T5 SEを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2011年式:229万円
2012年式:206万円

C70 T5 SEの中古車は、現時点の中古車市場では2台しか確認することができませんでした。もともと500万円を超える新車価格であったことを考えると、半額にまで下がっているようです。とはいえ中古車としてはかなり高めなので、車両状態などをよく確認した上で購入することをおすすめします。

先代モデルとの比較

2代目:2011年~2012年
C70 T5 SEは、2010年に設定されていたC70 T5 GTを継ぐ形で登場したグレードです。そのため、最高出力230馬力の2.5Lターボエンジンやトランスミッション、駆動方式、サスペンション方式などの走行性能は、C70 T5 GTと同等のものを採用しました。

とはいえ、装備面にはいくつか違いがあり、C70 T5 GTで標準装備されていた革シートはオプションでしか装備することができません。革シートは、サウンドシステムなどとのパッケージオプションである「ラグジュアリーパッケージ」として装備することが可能です。

また、クルーズコントロールや本革巻きステアリング、パワーシート、17インチアルミホイールなどは標準装備されています。さらに、衝突時の乗員に対する衝撃をやわらげるSIPSや ROPSなども装備されているのが特徴です。

現時点で流通しているこのグレードの中古車は、たった2台だけでした。設定されていた期間の短さを考えると、仕方ないことなのかもしれません。流通している車両はいずれも200万円を超える価格がついているので、よく考えてから購入することをおすすめします。

エンジンは2.5L直列5気筒ターボ最高出力230ps。ボディサイズは全長4615mm×全幅1835mm×全高1405mmです。

人気のあるカラー

C70 T5 SEのボディカラーは、下記の11色が設定されています。

・ブラック
・アイスホワイト
・パッションレッド
・ブラックサファイヤメタリック
・エンバーブラックメタリック
・トワイライトブロンズメタリック
・カスピアンブルーメタリック
・セレスティアルブルーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・シルバーメタリック
・フラメンコレッドメタリック

この中では、深みのあるシルバー色の「エレクトリックシルバーメタリック」が人気です。

※本記事は、2021年4月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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