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更新日:2020.09.03 / 掲載日:2020.09.03

スズキ アルトの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

スズキ アルト

低価格で購入しやすく、使い勝手の良さや経済性の高さなど実用的な軽自動車として人気のあるスズキのアルトに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

スズキ アルトの歴史

アルトは、かつてスズキで販売していたフロンテの商用車の姉妹版として発売され、軽ボンネットブームの火付け役となった車です。ワゴンRの登場までは、スズキを代表する軽自動車でした。アルトはイタリア語で「秀でた」または「優れた」という意味から名づけられています。

初代は1979年に初代が発売され、2019年に発売から40周年を迎えました。このアルトは、国内累計販売台数はスズキの車種の中では初の500万台を達成します。

1979年に発売の初代は、軽自動車市場に大きな影響を与えました。当時社長に就任したばかりの鈴木修氏が指揮を執って製品化した車です。すでに次期フロンテの開発は進んでいましたが、企画の全見直しを行います。

軽乗用車は15%以上の税率でしたが、軽ボンネットバンは非課税であったために、合法的に節税できる車という企画を立てて主婦層をターゲットに開発を進めました。前輪駆動の2ボックススタイルで、従来モデルのエンジンの設計を流用するなど低コスト化に努めます。機能優先の簡素な車として発売し、発売当初の目標である月間5,000台を超える、1万8,000台の売上を記録しました。

1984年には2代目を発売。スポーティーグレードのSには、12インチホイールや、アルト初のフロントディスクブレーキ、タコメーターが搭載されました。発売当初はスノーライナーと呼ばれています。そして、1988年に3代目を発売し、この世代でホイールベースを伸ばしたことから、当時の軽自動車の中で一番長くなりました。国内初のスライドドアを持つスライドスリムを登場させます。1994年には4代目が発売開始となり、3ドアと5ドアのモデルにスポーツモデルのワークスの3つのみを設定。

その後も何度かモデルチェンジを行い、2014年に現行モデルである8代目が発売されます。原点回帰というコンセプトの元に初代を強く意識し、初代のようなシンプルに実用重視で開発を進めました。2015年にはターボ仕様車のターボRSが追加されます。アルトは女性の顧客が多いのが特徴ですが、8代目は顧客層を広げるために、女性にも男性にも向けたデザインを設計しました。

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アルト F

スズキ アルト F アーバンブラウンパールメタリック

アルトのエントリーグレード「アルト F」

アルト Fはアルトのエントリーグレードです。そのため、販売価格も一番安くなっています。燃費向上効果のあるエネチャージやアイドリングストップ機能などの低燃費サポートシステムは搭載されていません。低燃費サポートシステムがないために、他のグレードよりも燃費は悪いのが特徴です。スズキの予防安全システムのセーフティサポートも標準装備ではありませんが、オプションで追加することはできます。

アルトの中でも、購入価格を安く抑えたいという層向けのグレードです。

中古で購入する際の目安となる予算

アルト Fを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2009年式 : 15万円~63万円
2014年式 : 26.4万円~118万円

アルト Fはエントリーグレードとして設定されています。そのため、新車販売価格は高くないことに比例して、高くはありません。2014年式以降のものは、状態が良ければ100万円を越える価格のモデルもあります。また、アルト F の中でも2WDよりも4WDの方が中古価格は高いようです。

先代モデルとの比較

第7世代:2009年~2014年
この世代でアルト Fはエントリーグレードとして追加されます。スズキ・K型エンジンであるK6A型を先代に続き搭載しますが、先代では廃止となっていたVTTが追加されました。標準装備のCDプレイヤーも専用デザインとなっています。同じ年に廉価版グレードのEが廃止されたために、Fグレードが廉価版グレードになりました。2013年には四輪駆動モデルはアルトエコに統合されます。

エントリーグレードとなったため、中古車相場は安めです。エンジンは0.7L直列3気筒ターボ最高出力54ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1535mmです。

第8世代(現行モデル) : 2014年~
かつてのアルトのようにシンプルを求めて開発されたので、先代のイメージを残しながらも、デザインは大きく変えて新鮮さを持たせています。インテリアは車体重量軽量化のために部品点数を抑えることを重視し、エクステリアにあわせてシンプルになりました。助手席のトレーを備えないことにより、シンプルな座席周辺の構成となっており、足元空間が広がっています。

登場からそれほど時間が経っていないので、状態が良いものなら高い価格で取引されているようです。エンジンは0.7L直列3気筒ターボ最高出力49ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1475mmです。

人気のあるカラー

アルト Fのボディカラーは、下記の7色が設定されています。

・ピュアレッド
・シフォンアイボリーメタリック
・フィズブルーパールメタリック
・アーバンブラウンパールメタリック
・ブルーイッシュブラックパール3
・シルキーシルバーメタリック
・ホワイト

この中では、柔らかいアイボリーカラーが特徴的な「シフォンアイボリーメタリック」やマイルドな色合いの「シルキーシルバーメタリック」が人気です。

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アルト L

スズキ アルト L ブルーイッシュブラックパール3

抜群の低燃費を誇る「アルト L」

アルト Lは減速したときのエネルギーで発電するエネチャージやアイドリングストップ機能、アイドリングストップ中にエアコンが止まっても一定時間冷たい空気を出すエコクールなどが標準装備されたグレードです。

トランスミッションはCVTになっており、2014年12月ではガソリン車でトップクラスの低燃費を誇ります。運転状況に応じてスピードメーターの色を変えるステータスインフォメーションランプ、エネチャージなどの流れを示すエネルギフローインジケーターを装備しています。

中古で購入する際の目安となる予算

アルト Lを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2014年式 : 9.8万円~87万円

このグレードは中古価格に幅があるため、車両の状態によって価格が左右されてしまいます。販売から比較的時期が経っていないので、全体的に中古価格は高めです。車の状態が良いと新車販売価格に近い中古価格のモデルもありますが、反対に状態が良くないものだと10万円以下の価格もあるので、購入時にはしっかりと見極めたほうがよいでしょう。

先代モデルとの比較

第8世代(現行モデル) : 2014年~
アルト Lは2014年発売の8代目から登場したグレードです。このグレードは、アイドリングストップ機能を標準装備しており、エネチャージやエコクールなどの機能もあります。軽量化のためにプラットフォームを刷新し、使用されたのはスズキの他車種にも使用されているプラットフォームです。2015年に平成32年度燃費基準を達成、2016年にはFF車で平成32年度燃費基準+50%を、4WDで平成32年度燃費基準+30%を達成するなどと、各年の燃費基準を達成しています。

2019年には、初代アルト発売から40周年を記念して特別仕様車のLリミテッドを発売しました。スズキのセーフティサポート装着車をベースにして、ドアミラーとガラスをSと同じにしており、インテリアのエアコンセンタールーバーなどをXと同じにしました。

中古車市場ではさまざまな状態の車両が多く流通し、その価格にも幅があるため、良質な車両をしっかりと見極めて購入することをおすすめします。エンジンは0.7L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1475mmです。

人気のあるカラー

アルト Lのボディカラーは、下記の7色が設定されています。

・ピュアレッド
・シフォンアイボリーメタリック
・フィズブルーパールメタリック
・アーバンブラウンパールメタリック
・ブルーイッシュブラックパール3
・シルキーシルバーメタリック
・ホワイト

この中では、温かみのあるホワイトにパールを交えた「ピュアホワイトパール」、ブルー寄りのブラックで大人の個性を演出している「ブルーイッシュブラックパール3」が人気です。

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アルト S

スズキ アルト S シフォンアイボリーメタリック

セーフティサポートを標準装備「アルト S」

アルト Sはセーフティサポートが標準装備になるグレードです。アルト Xの下のグレードであり、カタログ燃費はアルト Xと同じ。タイヤは13インチであり、前後のスタビライザーは装備していないながらも、コーナリングは安定しています。

トランスミッションのCVTによる制御が巧みに行われ、動力性能には申し分ないでしょう。運転席のシートリフターやリアシートヘッドレスト、UVカットガラス、リアとバックドアのスモークガラスが標準装備で快適に過ごせる装備が充実しています。

中古で購入する際の目安となる予算

アルト Sを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2014年式 : 19万円~98万円

アルト Sも、アルト L同様に2014年発売の8代目から設定されたグレードです。新車販売価格は100万円以上ですが、中古車では車の状態が良いものだと100万円に近い価格となる車もあります。また、2WD と4WDがありますが、アルト Sは全体的に4WDの方が価格は高い状況です。

先代モデルとの比較

第8世代(現行モデル) : 2014年~
アルト Sは2014年発売の8代目から登場したグレードです。女性の顧客が多いアルトでしたが、8代目になると新規層の顧客獲得のために、男性にも女性にも向けたデザインとなりました。初代アルトの原点回帰をコンセプトにして、シンプルなデザインでターゲットを絞らないようにしています。

安全装備では、スズキセーフティサポートを装備。これはパッケージ化した安全装備であり、車線逸脱警報やハイビームアシスト、全方位モニター用カメラなどを搭載します。また、衝突被害軽減ブレーキであるレーダーブレーキサポートはオプションとして設定されました。

低価格路線での販売を行うために、マイルドハイブリッドシステムであるS-エネチャージは採用されていません。運転席シートリフターやリアシートヘッドレストがあるので、長く乗っても疲れにくいです。前面UVカットガラスやバックドアのスモークドアもあり、快適に過ごせる装備も備わっています。

アルト Sも現行モデルであるため、比較的高値で取引されているようです。また、状態の良い車両もそれなりに流通しています。エンジンは0.7L直列3気筒ターボ最高出力52ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1475mmです。

人気のあるカラー

アルト Sのボディカラーは、下記の7色が設定されています。

・ピュアレッド
・シフォンアイボリーメタリック
・フィズブルーパールメタリック
・アーバンブラウンパールメタリック
・ブルーイッシュブラックパール3
・シルキーシルバーメタリック
・ホワイト

この中では、ブルーの入ったブラックが特徴の「ブルーイッシュブラックパール」、パールの輝きを放つ白色が特徴的な「ピュアホワイトパール」が人気です。

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アルト X

スズキ アルト X シルキーシルバーメタリック

アルトの最上級グレード「アルト X」

アルト Xはアルト Sの装備に加えて、フルオートエアコンやキーレスプッシュスタートが標準装備となったグレードです。アルトの中では最上級グレードとなります。

多くの車種で表重装備のフルオートエアコンは、アルトではアルト Xのみに標準装備となりました。さらにチルトステアリングやルーフアンテナなどの装備も備わります。

他のグレードのタイヤは13インチですが、アルト Xのみ15インチとなっており、ホイールはアルミホイールです。タイヤが大きくなったために、走行安定性が増しています。

中古で購入する際の目安となる予算

アルト Xを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2004年式 : 1.8万円~35万円
2009年式 : 12万円~66.8万円
2014年式 : 24万円~118万円

アルト Xの6代目で登場しており、この世代は発売から時間が経っているため、価格はそれほど高くはありません。しかし、現行モデルである8代目だとそれほど経っていないこともあり、100万円を超える価格の車もあります。

先代モデルとの比較

第6世代:2004年~2009年
2004年にフルモデルチェンジを行い、グレード体系を見直し、最上級グレードとして設定されました。エンジンは先代に続いてK6A型DOHCエンジンを搭載します。運転席と助手席のSRSエアバッグは標準装備です。FF車と四輪駆動車があり、2006年にFF車は平成22年度燃費基準+10%を達成しました。

この世代は発売から時間が経っているので、価格はすっかり安くなっています。エンジンは0.7L直列3気筒ターボ最高出力54ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1500mmです。

第7世代 : 2009年~2014年
フロントグリルやヘッドライトが丸みを帯びたデザインになり、先代の鋭角なイメージとは大きく変わりました。この代でもK6A型DOHCエンジンを搭載しVVTも搭載し、なおかつCVT車が設定されます。車体重量を軽量化したことで、平成27年度燃費基準を達成しました。標準装備のCDプレイヤーは専用デザインです。

この世代は販売から10年ほど経過していることもあり、相場も手ごろな価格となっています。エンジンは0.7L直列3気筒ターボ最高出力54ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1535mmです。

第8世代(現行モデル): 2014年~
ヘッドライトやフロントマスクのデザイン変更により、先代よりも違うイメージになりました。若干丸みを持たせながらも鋭角的な印象を与えるデザインです。原点回帰という考えで、初代アルトを強く意識しています。キーレスプッシュスタートシステムやフルオートエアコンなどを装備しました。高年式の車両の価格はまだ高めですが、この世代初期のものは落ち着いています。エンジンは0.7L直列3気筒ターボ最高出力54ps。ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1500mmです。

人気のあるカラー

アルト Xのボディカラーは、下記の7色が設定されています。

・ピュアレッド
・シフォンアイボリーメタリック
・フィズブルーパールメタリック
・アーバンブラウンパールメタリック
・ブルーイッシュブラックパール3
・シルキーシルバーメタリック
・ホワイト

この中では、落ち着いた大人っぽさを醸し出している「シルキーシルバーメタリック」が人気色です。

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※本記事は、2020年8月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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